【歌舞伎鑑賞】#52 六月大歌舞伎

八代目菊五郎・六代目菊之助 襲名披露公演

松竹創業百三十周年
尾上菊之助改め 八代目 尾上菊五郎襲名披露
尾上丑之助改め 六代目 尾上菊之助襲名披露
六月大歌舞伎

歌舞伎座
2025年6月22日(日)
昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時15分~

演目あらすじ・出演者情報はコチラ⬇️
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/891

*・*・*

梅雨が行方不明で連日30℃超えですが、歌舞伎座は涼しいので良き避暑地です。オススメです(笑)


【昼の部】

元禄花見踊

襲名披露の幕開けに相応しい、華やかな舞踊。ケンケンと隼人さんが、佇まいも含めて美男美女で美しい世界を堪能しました。水が流れるように滑らかに踊っていたケンケンが印象的でした。



菅原伝授手習鑑 車引

過去にも何度か観ている演目ですが、今回は菊之助くんの大人の演技への挑戦といいますか、意気込みをしかと受け取りました。菊之助を名乗る以上、ここから先にあるのは脱・子役なのでしょう。襲名披露の巡業を終えて帰ってくる頃には、一回りも二回りも成長しているのでしょうね。

吉太朗さんと鷹之資くんもイメージ通りで、お見事でした。周りを実力派若手俳優で固めてたのが、良かったです。見応えありました。



菅原伝授手習鑑 寺子屋

忠義の為に我が子を犠牲にする悲劇の物語ですが、八代目がイヤホンガイドのインタビューでも語っていたように、その裏には親子(父子)の愛や絆が隠されていました。

ということで、これもほぼ同じ配役で過去に一度観ているのですが、八代目と時蔵さん夫妻の“頭では理解して納得して息子を差し出したけど、やはり心では受け止めきれない”と言った親心の熱演っぷりに今回はモロ涙してしまいました🥲(客席からもすすり泣く音が!)

息子自身も納得して親の為に自ら命を差し出してるわけですが、これは親子関係に信頼や尊敬が無いと出来ないこと。だから息子から見て尊敬出来る親だったんだと思いました。

にしても今月も時蔵さんは、安定感バツグンで良い芝居をなさる。そこに八代目が並び立つと、あぁ役者がついに揃ったな、って感じがして、令和の歌舞伎の時代が本格的に始まるんだなと感じました。

あと悲劇だけど三枚目役で場を和ませてくれた、精四郎さんも凄く良かったです。弾けてたなー!😆笑。ヘノヘノモヘジは毎回、ちゃんと描いてるのね(3階東側から観てたのでよく見えました)。



お祭り

とにかくニザ様がカッコイイ!😍

粋な佇まいがナチュラルなのは流石!と言った感じ。年齢を感じさせないイケメンっぷりに、軽やかな動き。コチラの“国宝”も見逃せません!すんばらしい!👏👏👏

もちろん他の方々も華やかでとても見応えありました。
そして、米吉さんは今日も可愛かったです😌✨



【夜の部】

歌舞伎十八番の内 暫

團十郎さんの祝の荒事。コミカルな芝居も含みつつ、歌舞伎ならではの様式美を堪能しました。中でも男女蔵さん、歌昇さん、鷹之資くんが良かった。みんな赤っ面だから、見慣れてないと判別難しいのだけれど(苦笑)。先月に引き続き歌昇さんの型が決まり過ぎててカッコ良さ120%なのも印象的でした。



襲名披露 口上

映画「国宝」を観た後に観ると、ちょっとドキドキしますね(何も起こりませんよ笑。ケン・ワタナベ氏の迫真の演技に、ちょっとトラウマになってるだけ😂)。

團十郎さんの思い出話に、八代目がちょっと堪えきれずに笑っていたのが印象的でした。映画と違って、こちらは御曹司同士だけど、辛い稽古を共にした幼馴染と言うものは、やはり特別な何かがあるんだろうな、と思いました。



連獅子

初演の2年前に比べて菊之助くんの身体が成長してるので、とても安定感があり、クールな親獅子と情熱的な仔獅子、ではなく“若手”の獅子と言った感じで素晴らしかったです。やはり所作がキレイで大人びてる。親子揃って、もうここまでキレイに出来てると、優等生な連獅子だなと思いました。

前場の八代目の、柔らかさの中にもスッ、スッ、スーッとした能寄りの動きが感じられる凛々しい動きも印象的でした。歌舞伎は日本舞踊が基本ですが、グニャグニャしてるのは好みじゃないって聞いたことあるけど、こういうことか、と。

間狂言の獅童さんは愛嬌100%で魅せていて(FFXのアーロンと比べると凄いギャップ😂)、愛之助さんは歌舞伎の型に従順で歌舞伎役者としての質の高さを魅せてくれた印象。一見、相反する持ち味の二人の組合せが珍しく、これまで観てきた宗論の中でもなかなか面白かったし、最後に経を取り違えてしまうところは息ぴったりに決まってて、そこは流石ベテランといった感じでした。



芝浜革財布

何でラストにコレを持ってきたンだろうと思ったけど、蓋を開けてみたら、めっちゃハートフルな話で、ほっこりしました!!これは観終わった後に気持ちよく帰れるやつ!

仕事の腕は良いのに酒好きのせいで怠け者で貧乏、という設定は歌舞伎の人情物あるあるですが、今まで観てきたダメンズ(笑)の中でも今回、松緑さんが演じた政五郎は割と聞き分けの良い方だと感じました。それだけ、奥さんに惚れてるんですねぇ😏

萬壽さんが演じた、女房おたつも素晴らしくて、夫が拾ってきた大金をこっそり大家さんに相談して当時でいう交番に届け出ます。そして夫には夢でも観たんじゃないかと誤魔化し、改心させる。そのまま他人のお金を使い込んでバレたら死罪ですから、よく出来た女房です。

そして3年後の年末、店が繁盛して安定した暮らしを手に入れた二人。そこで女房おたつは当時の種明かして謝罪するも、政五郎は怒ることなく逆に感謝します。また大金は持ち主が現れなかったため、正式におたつのモノになっていました。

そこへ、火事で焼け出された人々の為に餅を配ろうと、その寄付を募るために大工の勘太郎(坂東亀蔵さん)がやってきます。それを聞いた政五郎は、拾った大金を丸々寄付しようと妻に提案するのでした(了)。

良い行いをすれば、ちゃんとそれが自分に返ってきますからね。手にした大金、でも今の二人にはもう必要ない。正しい使い方をしたこの夫婦には更なる幸が訪れるだろうなァと思いました。

いやぁ~ほっこり、ほっこり😊✨



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