ortensia
2025-06-21 01:30:49
245文字
Public 傭リ
 

よーり。死ネタでは無い()。トテモミジカイ。

傭の遺書の話。これは遺書を持たない傭。

 たまに荷物の整理、と言えばさも普通だが、この小男の荷物は軍事品だ、その手入れをする男を見て、ふと、思い浮かんだことが有った。
「おまえって遺書とか有るんですか?」
 男が手を止めて、その両手を上に上げた。
「無い。遺すのは金だけ。」
 そう言って話を終えようとする相手に、待ったを掛ける。
「それ、まさかわたしに対してもそうでは無いですよね。」
 そう、静かな問いを向ければ、今度は脱力して上げて居た両手を一気に落とした。
「おまえには、金以外のおれの全て。」
 だから遺書は無し。


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