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傘道
2025-06-17 20:03:48
1796文字
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ビリイト
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ハジける柑橘は秘密の味
#billighter1w
【お題投稿〈第6回〉】
お題①: 夏のデート
お題②: 秘密をあげる
から書きました。
青空の下、ベンチに二人。
日陰のベンチは競争に負けて座ることができず、太陽の光を浴びながらジュースを飲んでいる。
「暑いなぁ。」
「そうっすね。」
買ったばかりの冷たいフルーツジュースが嬉しい。
夏らしいというキャッチフレーズで買ったレモンスカッシュとゆずサイダー。
柑橘の爽やかさがシュワシュワの炭酸と一緒に喉を潤す。
「ライト、その
…
ゆずサイダー?俺にも飲ませてくれよ。」
「いいっすよ。パイセンのレモンスカッシュも飲ませてください。」
飲み物を交換して、先ほどまで自分が飲んでいた柑橘とは違う風味を楽しむ。
第三者が見れば間接キスをしているのだが、二人は別に気にしていなかった。
そもそも恋人同士だから別にしてもいいと思ってるし、そんな初々しい反応はしないほど付き合って長い。
「やっぱり違いあんまりわかんねぇ。」
「味覚モジュール大丈夫っすか?」
「モジュールは大丈夫だと思うんだが
…
俺の味覚の問題か?正直本格的なカフェとインスタントのコーヒーの違いもわかんねぇし。」
ビリーは黄色のアイライトを細めて、うぐぐと唸り声をあげた。
「コーヒーはともかく、レモンとゆずはわかりそうですけどね。あ、そうだ。」
レモンスカッシュを飲みながら、ライトは何か思いついたような声を出す。
そして座り心地が悪かったのか、もじもじと居心地悪そうに身体を動かすとビリーの方を向いた。
「パイセン、ゲームしましょうよ。」
「ゲーム?」
「アイライト閉じてジュース飲んでください。レモンかゆずか当てるゲームですよ。」
ゲームと聞いて黄色のアイライトが輝く。
「それなんか景品あったりするか?」
「景品じゃないっすけど、俺の秘密一つ教えますよ。」
「ライトの秘密?それは気になるなぁ。絶対当ててやる!」
燃えてきたとやる気満々なビリーを見てライトは微笑む。
「それじゃ、パイセン。アイライト閉じてください。」
「おし!不正なんか絶対しないからな!」
黄色のアイライトが閉じられる。
ライトはジュースを持って、ビリーに一口飲ませた。
「レモンとゆず
…
どっちでしょうか?」
「んー、シンキングタイムくれ。」
「いいっすよ。」
真剣に考えているのだろう。
ビリーは顎に手を当てて考え始めた。
シンキングタイムはどれだけ経っただろう?
ジリジリと肌を焼くような太陽の熱を感じていると、ビリーが声を発した。
「ライト
…
もう一口飲んじゃダメか?」
「パイセン
…
しょうがないっすね。あと一口だけっすよ。」
ライトはビリーに再びジュースを飲ませた。
もちろんライトはジュースを変えるなんて悪戯はせず、先ほどビリーに飲ませたものと同じものである。
「
……
あんまり馴染みがなさそうな味がして、炭酸も強い気が
…
わかった!これゆずだろ!?」
「正解。」
ビリーがアイライトを開くと、笑顔でゆずサイダーを片手に持つライトが居た。
「よっしゃー!!なんかレモンティーとかと違った気がしたんだ。俺様の味覚モジュール壊れてないな!」
思わずガッツポーズを決めるビリーは子供っぽくて、そんな先輩をライトは微笑ましく見ている。
「で、ライト。正解したんだから秘密教えてくれよ。」
ニヤニヤと黄色のアイライトが細められる。
「もちろん教えますよ。ちょっと聴覚モジュール貸してください。」
ライトはビリーの聴覚モジュールに唇を近づける。
そしてビリー以外に聴こえないくらい小さな声で秘密を言った。
「俺、今エッチな下着着けてます。」
「
………
へ!?」
ビクッと肩を震わしたビリーが可笑しくてライトは声をあげて笑った。
「パイセン、動揺しすぎですって。」
「なぁ、その秘密
…
マジ?」
「本当かどうか
…
夜確かめればいいじゃないっすか?」
夜。
今日のデートはルミナスクエアでジュースを飲んで、ポート・エルピスで海を見て、夜にホテルに泊まって愛し合う予定だった。
間接的な夜のお誘い。
「嘘は言ってないっすよ。ただどんなのかまでは言えないですね。」
「おい、この後のデート
…
俺はどんな気持ちで過ごせばいいんだ?」
クスクス笑うライトの横でビリーは自分の顔を手で覆った。
ライトの秘密が気になって、海のデートが上の空になりがちなビリーと先輩を煽って愛されまくることが確定したライト。
そんな二人だけの秘密。
柑橘が教えてくれた秘密は甘くて罪の味。
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