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あのひと
2025-06-15 15:45:12
2035文字
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ファイアーエムブレムエンゲージ
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紋章士誕生秘話
捏造&暗い話注意。マルス達が顕現される前、こんなプロトタイプがいたんじゃないかって考察
我々竜族は一族の神格化を図るべく、祈りの力で異界の英雄を模した3体の偶像兵器を生成し、指輪に宿した。
彼らをそれぞれアインズ、ツヴァイ、エルフと呼称。
異界に伝わる【絆がもたらす力】を利用し、人間を強化させる道具として運用する。
世界に平和をもたらした英雄達が我々の祈りに応え力を貸す様は、人々に信仰心を持たせる礎を築いた。
だが、永くはもたなかった。
最初こそ問題なく力を行使できた偶像兵器が、3体とも数年経たず戦闘に支障をきたす問題を起こし破棄(以後"葬還"と呼ぶ)されたのだ。
これは、過去に起った問題を記録したものである。
偶像兵器アインズの問題行動
名だたる剣闘士の人格と記憶を受け継いだ偶像
寡黙で多くを語らない男であったが
その勇敢さと、強さを求める向上心は並々ならぬもので、彼とエンゲージした使い手は戦場で多くの敵を倒した。
問題が起こったのは使い手同士の模擬戦を行ったときであった。当時負け知らずであったアインズが初めて敗北したのだ。
それからというもの、アインズは自身を打ち負かした戦士に執着、ことあるごとに戦いを挑むようになった。
3度目の戦いで遂に戦士に勝利したが、次は戦いの果ての勝利に執着し始めた。
やがてその欲望はエンゲージした使い手の肉体を支配し暴走、敵味方問わず攻撃を仕掛けた。
味方側に一人犠牲者が出る事態となり、我々はこれ以上の被害を出さない為、使い手諸共これを葬った。
操られた戦士も救いたかったが、アインズが強すぎたために断念せざるを得なかった。
「戦わせろ
…
戦わせろ
…
」彼が狂ったように言い続けた言葉が頭から離れない
…
。
以降、偶像兵器を生み出す際は【我欲、執着】を取り除くこととなった。
偶像兵器ツヴァイの問題行動
平和な国を治める王の人格と記憶を受け継いだ偶像
正義感が強く、思いやりのある優しい性格は多くの民と兵士達の信頼を得た。
ある時、大規模な国家戦争が始まりツヴァイとエンゲージした使い手が参戦、だが問題が発生した。
ツヴァイが対峙した敵軍の中に年端もいかない少女兵がいたのだが、その者を使い手は躊躇なく討ち取ったのだ。
敵である以上間違った行為ではないが、圧倒的力の差を前に傷つき泣き叫びながら命乞いをする少女に『子供を手にかける事』を良しとしないツヴァイは助命を求めた。
しかし彼はそれを受け入れず少女の首をはねた。
訴えを聞かず信念に反する行為に自身を加担させた男にツヴァイは激昂、与えていた力の全てを遮断した。
同調していた力を失った使い手は押し寄せてきた敵の軍勢に対抗できず死亡した。
戦闘終了後、我々はすぐさまツヴァイの指輪を回収。
他の戦士をあてがい説得を試みるも、我々に対する不信感は消えず、偶像兵器としての役割を完全に遂行できなくなった。
その為、後日ツヴァイを葬還した。
「この軍に正義などない
…
」彼が最後に吐き捨てるように言った言葉が忘れられない
…
以降、偶像兵器を生み出す際は【不信、反感】を取り除くこととなった。
偶像兵器エルフの問題行動
強力な魔法を操る聖女の記憶と人格を受け継いだ偶像
明るく、社交的な性格で誰とでも問題なくエンゲージして力を与えることができた。
そんな彼女がある使い手に恋をした。互いの仲睦まじい姿に周囲が微笑ましさを感じるほどであった。
育まれた絆は過去一番に強く、強力な力をその戦士にもたらした。
7度目の戦が始まったある日
恋仲の使い手が先の戦で負傷した為、エルフは他の戦士と共に戦場に出ることになった。その時問題が起こった。
エルフとエンゲージした戦士の力は通常よりも劣ってしまい、何度も窮地に陥ることになった。彼女は恋人を想うあまり、他の戦士とでは力を発揮できなくなっていたのだ。
周囲はこのことを問題視したが、「彼女を恋人の専属紋章士にすれば、戦場での活躍は期待できる」と納得させた。
だが、その後更なる悲劇が襲った。次の戦で恋人が彼女の目の前で討たれたのだ。
彼を深く愛していたが故、その失意と悲しみは計り知れず、あの惨劇以降エルフは戦うことを拒否、姿を一切現わさなくなった。
そして某日、話し合いの結果我々はエルフの状態は回復不能と判断し、葬還を行った。
「○○
…
ようやくあなたのもとに
…
」安堵したように呟いた彼女の言葉が忘れらない
…
。
以降、偶像兵器を生み出す際は【劣情、悲嘆】を取り除くこととなった。
これらの失敗を経てようやく完成したものが、現在の"偶像兵器"改め"紋章士"である。
彼らは英雄として気高く美しい心を持ち、我等に反抗せず誰とでも平等に絆を育んだ。使い手と問題を起こすこともなかった。
だが、同時に自分の夢や生きがいを語ることも、涙を流すこともなくなった。
穢れはないがどこか空虚な存在が今も我々に力を与えいる。
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