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ぽふむん
2025-06-14 22:46:00
1821文字
Public
ワンドロ
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神隠し騒動
#童しの版深夜の真剣物書き60分一本勝負
「土蔵」ほんのり「息遣い」
氷柱if
不用品倉庫と化した土蔵で少年が神隠し?
今これをしたら明らかに虐待の通報されてしまうでしょうね💦
でも、平成中期くらいまではこの手の乱暴な躾聞いたよなぁっと思って
ちなみに序盤の梅干し、梅の甘露煮は食いしん坊氷柱のこだわりの一品という、どうでもいい裏妄想があります
梅雨の晴れ間の、じっとりと絡みつくような空気がうざったい。
じわじわ体力が奪われるようだ。
さっさと用を済ませて、ここで毎年漬けているという、こだわりの梅干しとともに麦茶を頂こう。
梅の甘露煮もいいなぁ。
そんなことを思いながら、しのぶは極楽教寺院の裏庭を探索していた。
薬草採取だ。
この寺院の当主は生憎不在だが、自由に使ってくれて良いという。そんな好意に甘え薬草の採取作業中なのだ。
今年は目的の薬草野育ちがイマイチのようで、刈り入れも芳しくない。
(梅もイマイチだと言ってましたね
…
この調子では他の作物も不作なんでしょうか)
そんな事を思いながら、薬草を探し散策していたら、土蔵の方面が騒々しいことに気がついた。
神隠しだ
よりにもよって、教祖様がお留守の折に
人々がざわめき、ひしめき合っていた。
何でも、躾のため子どもを土蔵に閉じ込めていたらしい。
そして、そろそろ良いだろうと様子を見に来たら忽然と姿が消えていたそうだ。
出入口はひとつしかない。
陽光を取り込むための窓は、格子が組まれ、子どもどころか猫ですらくぐり抜けるのは無理と思われる細さしかない。
一体なぜ?
大人たちは不安そうに、ただぼう然と立ちすくんでいた。
その時、遠くから童磨の笑い声が聞こえた。
どうやら出先から帰ってきたらしい。
話し相手の声は甲高いボーイズソプラノ。
童磨に抱きかかえられている、その声の主は失踪した子どもだ。
「おや、みんな集まって何をしてるんだい」
童磨は少しニヤリと右口角を上に釣りあげた。
ことの次第は全て知っていると言いたげな、意地の悪そうな微笑みだ。
🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷
童磨は、土蔵の奥の掛け軸をめくり壁を軽く叩いた。
「ふーん。なるほどぉ」
そう呟くと壁を押す
事も無げに壁が回転し、抜け道が現れた。
「古城や寺院は、万が一の時貴人や女子どもを逃がすため隠し通路があると聞いたことがある。
あながち与太話じゃなかったんだね」
偶然この隠し通路を発見し、どこにつながっているか冒険心が沸き起こり、こう言う事態になったらしい。
何でも、麓の街道の茶店で、もの欲しそうにこの少年が立ちすくんでいたそうだ。
お腹がすいた。
おやつが食べたいが、お金がない。
帰ればいいのだがここがどこかも分からず、途方に暮れていたのだそうだ。
茶店で団子をご馳走してあげてから帰ってきたらしい。
「教祖様と団子食べたんだよ。教祖様の抱っこ凄く高いんだ」
少年は怒られていたこともすっかり忘れ、ケロりとした様子で興奮したように話してくれる。
信者達は安心したのか、拍子抜けしたのかその場に崩れ落ちた。
「もう!お母さんも皆も凄く心配してたんですよ」
と叱りつけるのはしのぶだけ。
そんなしのぶに、童磨は
「まぁまぁ、そう怒らない。子供のすることだ。許してあげなよ」
そう言って笑っている。
青年教祖が甘いから、少年もちっとも悪びれた様子がない。
腹が立つ。
「もうっ」
自分の子供のしでかしたことのように怒っているしのぶに対して、少年はいたって無邪気なもの。
「まぁまぁ。怒らない怒らない。しのぶ姉ちゃんも教祖様に抱っこしてもらえば機嫌治るよ」
などと言っている。
抱き抱えてもらったのが相当楽しかったと見える。
だが、その言葉にしのぶと信者は固まった。
少年と童磨だけが笑っている。
(だ
…
抱っこ?なんでこんな小さな子がそんなこと知って
……
あ、私声大きかった
……
と言うか童磨!あんた平然としてんじゃない)
無言で童磨の尻をつねろうとしたその時
「あれ?しのぶちゃんどうしたの?よいしょ」
童磨に抱き上げられた
字義通りの抱っこだ。
(だ
……
抱っこって
……
ああ、そりゃそうですよねぇ)
勘違いに気づき、頬を染めた。
「??どうしたの
……
あーなるほど」
しのぶの異変に、童磨は怪訝な顔をしすぐに勘づいたようだ。
ニヤリと口元だけの笑顔を作り、しのぶに囁いた。
「いくら俺でもこんな子供の前でそんな話題はしないよぉ?しのぶちゃんのす.け.べ」
ふふふふ、と笑っている。
「日が高くなったとは言え、蝶屋敷に帰るにはもう遅いよねぇ」
泊まっていけという意味だ。
おそらく今夜は
……
しのぶは黙ってうなづいた。
周りの大人はくすくす笑う者、赤面し咳払いするもの。
様々だ
少年だけが首を傾げた。
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