東京能楽囃子科協議会定式能
六月公演 夜能
国立能楽堂
2025年6月11日(水) 18:00開演
舞囃子「鶴亀」
奥川恒治
笛:寺田林太郎
小鼓:大村華由
大鼓:柿原孝則
太鼓:大川典良
舞囃子「松風」
金剛龍謹
笛:平野史夏
小鼓:岡本はる奈
大鼓:大倉慶乃助
舞囃子「花月」
新井麻衣子
笛:髙村裕
小鼓:清水和音
大鼓:亀井実
狂言「茶子味梅」
唐人の夫:野村萬斎
日本人の妻:野村裕基
教え手:深田博治
後見:高野和憲
笛:小野寺竜一
小鼓:岡本はる奈
大鼓:大倉慶乃助
太鼓:大川典良
能「第六天」
里女/第六天魔王:観世喜正
里女:中森健之介
素戔嗚尊:小島英明
解脱上人:宝生常三
従僧:舘田善博、梅村昌功
末社の神:中村修一
笛:槻宅聡
小鼓:森澤勇司
大鼓:亀井広忠
太鼓:小寺真佐人
地頭:伊藤嘉章
*・*・*
まず前半は、舞囃子三本立て。
三者三様、皆様素晴らしい。どれも同じシテで、完全版の“能”で観たくなりました。中でも奥川恒治師の、能楽師ならではの“すぅ~”とした静かな動き、金剛龍謹師の凛々しい謡には惚れ惚れしました。また新井麻衣子師の「花月」は、シテが鞨鼓を打ちながら舞う演目なので、袴姿に鞨鼓を着けて登場し、その姿が新鮮でした。
狂言「茶子味梅」(ちゃさんばい)
十年連れ添った夫の唐人(シテ)が、母国の言葉で奇妙なことを言って泣くので物知り(小アド)に意味を尋ねると、唐土に残してきた妻を恋しがっているのだという。そこで妻(アド)は、物知りに言われた通り、怒りを抑えて酒で機嫌を取ろうとするのだが
…。
初見。最初はアドの二人が登場して、二人の会話から始まるのですが、裕基くんが出てきた瞬間、スラッとして美人妻だなぁと惚れ惚れしてしまいました😊
ま、妻は真相を知って怒り心頭な訳ですが😂
妻が家に帰ると、夫の唐人が登場。
萬斎さんのデタラメ唐語が、とってもチャーミング🤣
でも日本人妻にビクついてる姿を見ると、この夫婦の力関係は明らかです😂
妻は夫の機嫌を取るために酒宴を始めます。そして、酒の肴に謡や舞を所望するのですが、ここでのシテの舞が見せ場のひとつ。力強く足拍子を踏んだかと思えば、今度は音を立てずに飛んでみせたりと、萬斎さんの体幹の良さが滲み出ていました🥰(惚)
しかし、舞っている萬斎さんの顔がだんだん悲しげな表情🥺になったかと思ったら、やはり故郷の妻を思い出して泣き出してしまいました。それを見た妻は
…👿💢〈こんなに尽くしてるのに
…!
夫も我慢の限界だったのか、そんな妻に抵抗しようと試みますが、あっという間に杖を奪い取られて形勢逆転。逆に妻に杖で殴られそうになって逃げていく、という形で終わります😅
もしかしたら
…故郷の妻は、もう少しお淑やかだったのかもしれないねぇ😅(だから余計に恋しいのでは?😂)
狂言に出てくる女性って、女の人にそんなことするなんてヒドーイ!って状況でも絶対に負けてないし、めげないよね。だから笑い話に出来るんだけれども、ホントたくましい😂
これくらい強く生きていかなきゃ駄目だな、と改めて感じたのでした(笑)
能「第六天」
解脱上人(ワキ)が伊勢の皇大神宮に参詣すると、そこで出会った女(前シテ)が、御裳濯川や大神宮のいわれを語り、最後に仏法の障碍が起こることを言い残して姿を消す。
その後、解脱上人を誘引するために第六天魔王(後シテ)が現れるが、上人が観念して合掌すると、魔王を阻止するために素戔嗚尊(後ツレ)も現れる。両者は戦いの末、素戔嗚尊が魔王を追い責め、二度とこの地に現れないことを約束させる。
観世流にしかない、かつ滅多に上演しない演目とのことで、初見でした。船弁慶と同様、前シテと後シテが全く異なるキャラクターを演じるというメリハリの効いた見どころに加えて、後半の魔王とスサノオの戦いがとてもカッコよくて、レア曲なのが勿体ないと思うほど、全体的に見応えあって面白かったです!
てかスサノオが颯爽と現れたときに、凄くトキメキました(笑)。まさに遅れてやってきたヒーローって感じでした🤭
しかし結末がどうであれ、あくまでもシテは魔王の方。後ツレに食われることなく、最後までしっかりと存在感と強さを放っていて、そこは流石、喜正さんといったところでしょうか。お見事でした👏👏👏
ちなみに、つい先日観た能会も、シテ観世喜正師、ワキ宝生常三師、アイ中村修一師という組合せでした。そこに気合いの入った広忠さんの大鼓が加わって、なんだろう、この絶対に期待を裏切らない感じ
…このメンバーで、この演目が観れたことが、凄く幸せだなと思いました😌
過去の観劇日記はコチラから⬇️
https://privatter.me/user/mijuppa
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