限界馬鹿夢女
2025-06-12 08:15:18
5215文字
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ニフユリ回 第4話

タイトルとおりです
ユリ兄さんがキタカミでsgrくんにしたひどい発言の暴露回

全員の口調がわからん許せ(白目)

⚠️読みにくい
⚠️視点コロコロ






ユリ「……

ツ「……キョーダイ」

ツ「……最初に出会った時と比べて、随分と、顔つきが変わったねい」

ツ「覚悟、決めたか」

ユリ「……俺、スグリに言うよ」






ユリ「『ゼロから俺とまた友達になって』って」


▫︎


 俺は、身体が弱かった。

 だから、妹や母さんにすごく迷惑をかけてきた人生だった。

 俺が熱を出す度に、俺が病院に入院する度に、2人にたくさん迷惑をかけてきた人生だった。

 妹や母さんにこれ以上迷惑をかけたくない。

 家族にこれ以上迷惑をかけたくないんだ。

 俺は、家族のために、つよくならなくちゃいけないんだ。

 これ以上は家族の手を借りずに

 ひとりでも、生きていけるように。

 
 俺は本来、ひとりぼっちでも生きていける術を身につけるために、アカデミーに入学したはずだった。

 1年間アカデミーに通ったら、シンオウに帰って、ひとりで暮らす為に。

 しかし、幼い頃から俺の面倒を見ることが当たり前となっていた妹は、俺の1年間が円滑に進むようにとムスペルを最終進化させて、更には俺にコライドンまで託してきた。

 いつもこれだ。

 俺はいつも妹から与えられるばかりで、兄らしいことを妹にしてやれない。

 俺は兄なのに。

 妹を守るべき、家族を守るべき、立場なのに。

 いつも守られて、いつも与えられて、俺は弱い。

 それに俺は、1年後にはシンオウに帰るのに。

 手持ちのポケモンなんて、友達なんて、家族なんて、俺は作りたくなかった。

 友達や家族を作ってしまえば

 愛を抱いてしまったら

 別れが、つらくなるから。

 
 だけど、ムスペル、レーギャルン、コライドンに冷たく当たるなんて、俺にはできなかった。

 縁があって、俺のところにきてくれたから。


 妹から彼らを託されたとき

 俺の弱さを感じて

 1年後の別れを想像して

 吐き気が止まらなかった。



 そしてなんという運の悪さか、俺は入学早々キタカミへの林間学校に選ばれてしまった。

 
 そして、俺は出会ってしまった。

 ゼイユ、ぽにこ、ヤツフサ、そして

 スグリと。



 言い訳になってしまうが、俺は友達という友達がスグリたちと出会うまでは全く居なかった。

 地元の幼馴染のお姉ちゃんと兄ちゃんは俺とは歳が離れていたし、同い年の子は妹のスズランだけ。

 ネモやペパーにボタンとは、その頃はまだ友人と呼べるまで交友関係を深めていなかったから、俺に最初に出来た友達は実質ゼイユとスグリのふたりだ。

 あの2人は俺の目をまっすぐと見てくれた。

 良い意味でも、悪い意味でも。

 でも、俺は、俺も、スグリと同じで、失うのが怖くて、『強さ』に固執していて。

 俺は本当は弱いのに。

 俺の強さは妹から与えられたものなのに。
 
 スグリが俺の偽りの強さを羨んできた。

 俺から見たら、スグリの方が、よほど、よほど

 かがやいていて、まぶしくて、つよいやつなのに。

 俺は、お前の目をまっすぐ見れない。

 だから、言ってしまった。



ス「おれ、おれ……ユリみたいに……っ」

🍊「ぽに?」

ユリ「……スグリ」



ユリ「俺なんかより、お前の方がよっぽど強いよ」



ス「……は?」

ス「なに、言って……?」
ユリ「俺からしたら、自分の大切なもののために、譲れない想いのために、戦うお前が、まぶしいよ……っ」
ユリ「俺は、弱くて、本来キタカミに来るべきじゃなかったよ」
ゼ「ユリ……?」

ユリ「俺は、卑怯で、弱くて、ほんとうは、ふたりの、とてもつよくてかがやいているスグリとゼイユの友達には、ふさわしくない」

ユリ「だから、だから、その、っ、お前のほうが」

ス「……

ス「嫌味、?」

ユリ「え」

ス「あれほどまでにおれのことを完膚なきまでに叩きのめしたのに?」

ス「圧倒的な力で、『強さ』で、それこそ、鬼さまですらユリには手も足も出ていなかった。ユリはポケモン1匹しか出していないのに」

ス「ねーちゃんは見ていたんでしょ、ユリがともっこさ完膚なきまでに叩きのめすところを」

ゼ「……

ス「それなのに!そんなことをいうなんて!それに、それに……

ス「“おれたちと友達になりたくなかった”って、ひどい」

ユリ「ちが……ッッ!!俺はお前たちと友達になれて本当に嬉しかったから!だからこそ!弱い俺は2人の友達にふさわしくな」

ス「何が違うんだよッッッ!!!!」

ス「もう、これ以上、ユリの話ききたくない」

ス「……少なくとも、ユリが強いから、鬼さまはユリを選んだ」

ス「おれは、ユリみたいに……なりたかっ……、た!」

ス「……うわあああああ!」






 その後、俺はパルデアに帰ってきて

 ムスペルとレーギャルン、コライドンとぽにこを妹に託してひとりでシンオウに帰るつもりだったんだけど。

 気がついたら

 女の子に囲まれていたシティと『家族』になって

 祠に閉じ込められていたトゥオルゥに『家族』になろうと逆スカウトされて

 俺を慕って『家族』になってくれたぽにこに手を強く握られて

 荒地で俺を待っていたヤツフサを『家族』として迎えに行って

 エリアゼロで過去の因縁と決別したコライドンと改めて『家族』になって


 祠でひとりぼっちで泣いていたニフルに

 俺と『家族』になってくれと

 俺はお前と『家族』になりたいと

 手を差し出して


 そして____




▫︎





ユリ「……

ス「待ってたよ」

ス「ユリを見返したくて、俺、努力したんだ」

ス「吐くほど勉強して、ポケモン強くして」

ス「四天王蹴散らして、チャンピオンになって……

ス「それも、全部、全部、全部!!」

ス「今、ここで!ユリに、勝つため!!」

ス「だから、構えろよ、ボール……ッ!」

ス「その、強さを、俺が完膚なきまでに叩きのめすッ!!」


ユリ「……スグリ」

ユリ「俺、お前の目からもう逃げない」

ユリ「だからな」

ぽんっ!

ス「……は?なんでバトル前なのに、ポケモン4匹も出して……?しかもヒト化……?」

🦌「……頑張れ」
🎀「俺は真っ当なお兄ちゃんだから、だから弟の成長は見守るスタイルなんだよな。過干渉な兄は嫌われるっていうもんな」
🐶「短気女、隣失礼するぜ」
🪽👑「……グルル」

ザワ
「なんで観客席に」
ザワ
「四天王戦で出てた子達だよね」
ザワ
「どういうことだ」


ス「……ユリ?」

ス「……ユリ、まさか」


ユリ「……俺は、自分の命よりも大切な『家族』が出来た」

ユリ「そして、俺の『家族』たちは、自分たちの強さは俺との絆によって生まれたもので、俺の『強さ』とは、『家族を愛する気持ち』だと言うんだ」

ユリ「そして『家族』たちの強さの源は、俺の想いの強さだと、『こいつら』の強さは、俺自身の強さだと、俺がいるから強いんだと、こいつらは俺にしつこく言うんだ」

ユリ「お互いの弱いところを補ってお互いの力を分け与うのが、『家族』なんだと」


ユリ「俺は、『家族』を信じる」

ユリ「だから、俺は今回こいつらの提案に乗った」

ユリ「『ブルベリーグの四天王とチャンピオンをそれぞれ2匹だけで撃破して家族の絆をこの地に轟かせる』と」

ユリ「気難しい竜たちと絆を深めるカキツバタ戦では、心優しい守護竜のコライドンと」
ユリ「ポケモンを心から愛するタロとの戦いでは、家族想いな番犬のヤツフサと」
ユリ「感情が読み取りにくい鋼ポケモンと共にいるネリネ戦では、感情を読み取って相手を思いやれるシティと」
ユリ「ポケモンたちと率直に素直でまっすぐに燃え上がるアカマツとの戦いでは、時折無神経だけど素直に豪快に全てを受け止めてくれるトゥオルゥと」

ユリ「そして、それら全ての戦いに、俺はニフルも出していた」

ユリ「ひとりぼっちになることを覚悟していた俺に『ひとりぼっちはもう嫌だ』『だから、きみのすべてを俺に全部ちょうだい』『未来永劫、きみは俺の“番”だ』と、俺の目をまっすぐ見て言ったニフルを」

ユリ「『ユリを絶対にひとりぼっちにさせはしない』と言ったニフルを」


ユリ「今回の作戦は、ニフルの案らしい」

ユリ「俺を、『家族』たちを、信じてくれた、ニフルの作戦」

🦌🎀🐶🪽👑「「……」」


ユリ「俺は、『家族』たちを信じて、ここまできた」

ユリ「俺は今回、この“2匹”だけで、お前に勝つよ」


ユリ「……いっておいで!『頼れる相棒 ニフル』!」

ユリ「……そして」

ユリ「いっておいで!『頼れる相棒 ぽにこ』!!」


▫︎



❄️「……ぽにこ、いけるよな」
❄️「絶対怯むなよ」

🍊「……
🍊「……ぽに!」こくっ


ス「……は?」

ス「よくも、今ここで、鬼さまさ、出せたよな」

ス「……ユリッッッ!!」


ユリ「……スグリ」
ユリ「……俺はもう、お前の目から、逃げない!」
ユリ「まっすぐ!お前と向き合う!」

タ「ニフル?くんを出してくるところまでは想定内でしたが……
ネ「まさか、他のポケモンたちは全部観客席で見学させるところまでは想定していませんでした」
ア「はじめて見るポケモンだー!」
ツ「……なるほどねぃ」

ツ(おそらくは、キョーダイが四天王戦でどういう戦いをするか、スグリが観にきて対策をするのを想定してあえてあの作戦を取ったんだろう)
ツ(しかし、隠し球のポケモンはどうやらスグリとの因縁があるらしい)
ツ(スグリの情緒を狂わせて平常心を失わせる作戦か)

ツ(……あるいは)



ス「……
ス(……俺は、四天王戦でのユリを観てあらかじめ対策を取ってきた)
ス(四天王戦でのユリは『ニフル』と呼ぶこおりポケモンにはテラスタルを切らず、もう1匹のポケモンにテラスタルを切ってきた)
ス(そして、鬼さまはテラスタルするとあり得ないほどの強靭な力を出すことは、ユリと鬼さまの戦いで知っている)

ス(……だから、今回はおそらく鬼さまさテラスタルさせるはず!)

ス(今回、こおりタイプにとって弱点となるポケモンを俺はたくさん連れてきた!)
ス(そして!碧の仮面の鬼さまは草タイプ!)
ス(……勝てる!!)

ス「いけっ!カイリュー!ニョロトノ!まずはあのこおりポケモン倒せ!かみなりとてだす」


ユリ「ニフル」

ユリ「お前がいちばんかがやいているよ」

ス「__え」



❄️「……

ツ「……なぁるほど、いくら弱点になってもオイラたちとの戦いであのこおりポケモンに頑なにテラスタルさせなかったのはこういうことかい」
タ「わぁ……っ!フェアリーテラス……ッ!」

ユリ「ニフル!ぽにこ!」

❄️「……俺とユリの愛の証、オマエに見せつけてやるよ、スグリとかいうやつ」
🍊「……がおっ!」


海「……きゅう」
🐸「ケロ……


ゼ「あのカイリューとニョロトノが何も出来ずに一発で……!?」
🦌「嬢ちゃんと若造、小生たちのなかで1番素早いもんね〜😄」
🐶「クソ馬鹿は置いておいて、姉御は数百年前も俺たちともっこの攻撃全部避けて俺たちの頭かち割ったくらいには素早いんだよなぁ」
🎀「クソ馬鹿はともかく、姐さんにはコライドンも敵わないしな」
🪽👑「……グルル」
ゼ「ちょっと、オシャレマフラーと青ニンフィアと褐色ドラゴン、あのニフルとかいうポケモンに辛辣すぎない?」
🎀「仕方ねえだろ」
🐶「……だってなぁ」
🪽👑「……
🦌「あはは😄」

ス「急所!?」
ス「……
ス「……運まで味方につけて、ズルいよな、ズルい!ズルい!ズルい!!」


ツ「……あーあ」

ツ「あれじゃあ“負け確”だねい」
タ「え……?」


❄️「……
🍊「……


ス「……ッ!まだだ!行け!ポリゴンZ!オーロンゲ!ポリゴンZははかいこうせん!オーロンゲは壁張り!」

ユリ「ニフル、ぽにこ」

❄️「遅い」
🍊「ぽに」

Z「……※❌」

ス「ポリゴンZっ!?」

ネ「オーロンゲを無視してポリゴンZの対処に全力に……
ア「ポリゴンZって確かれいとうビーム覚える?もんな!ぽにこ?っていうポケモンを守るためにやったんだな!」


ス(これじゃ、これじゃあ、あのときと)

ス(キタカミのときと、同じ)

ス(ユリ……

ス(……?)

ス(そういや、なんで)

ス(ユリの帽子を、あのこおりポケモンが被って……?)


つづく