三毛田
2025-06-11 16:34:02
1060文字
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20 020. 帰り道を照らす夕陽

20日目
眺めながら2人歩く

「うーん……
「お疲れ」
「ありがとう」
「ん」
 ブリックパックのいちごミルクを受け取り、ストローを刺す。
「ギリギリ赤点じゃなかったのに、補習とかひどくない?」
「ギリギリだったからだな。三月と星は」
「もう少し落ち着いたら帰るってさ。今動くと、頭がパンクするからだって」
「かなり詰め込んだんだな」
「明日小テストだから」
「お前は平気なのか」
「丹恒に教えてもらって復習したから、大丈夫! お前のおかげで、二人よりも楽ができた。ありがとう」
「どういたしまして。と言っていいのか少し複雑だな。そもそも、補習を受けなくてはいけない点数だったのが問題だ」「テスト前に教えてもらったのに、面目ない」
 両手を合わせて謝ると、クシャッと髪を撫でられる。
「ただ、まあ。補習のお陰で、委員会の仕事の後でも一人で帰らずに済むのは正直言えば助かっている」
「言ってくれれば、食事当番じゃない限りは一緒に帰るのに」
 ガジガジストローを噛む。チラッと顔を見ると、穏やかな瞳で俺を見ていた。
 外に出ると、柔らかなオレンジが道を照らしていて。鮮やかな色にはほど遠いけれど、これはこれで好き。
「期末テスト、赤点取らないようにしないと」
「地頭は悪くないんだ。お前が努力をしていることも分かっている」
「うん」
「そうだな……今年の夏休みは、お前が望む場所に出かけよう」
「丹恒」
「ただし、俺たちの活動範囲内で、だ」
「うん。頑張る」
 言外に、もっと頑張れと言っているのだ。それを感じ取り、強く頷く。
「お前と出かけられる日が多くなることを、願っている。ん? パムからだ」
「足りない食材があるから、買ってきてくれ。か」
「今から行けば、夕方のタイムセールに間に合うだろう。急ぐぞ」
「承知!」
 飲み終えたゴミをゴミ箱に入れ、スマホをカバンの奥に入れて少し早歩き。
「ん〜! あふい! うまひ!」
「揚げたてはやはり違うな」
 頼まれていたものを買い、スーパーに入る前にお肉屋さんで頼んでおいたコロッケとメンチを受け取り。二人でメンチを食べながら歩く。
 熱々ジューシーなそれは、ソースがなくても美味しくて。
 なのと星がいたら、夕飯が食べられなくなる〜! とか言いそうだ。でも、なんだかんだ言いながら二人で半分食べるまでがワンセット。
 俺も丹恒とそういう事したいけれど、彼は気づくと食べ終えているから無理。
 ちくしょう。
「帰ったら、パムの手伝いをしよう」
「うん!」
 まあ、共同作業が出来るから我慢しようか。