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しゃどやま
2025-05-25 19:42:51
1213文字
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雨くん視点のある日突然女体化した戴さん
短い短いショートショートです。巨乳です。
「おはようございます、兄さん」
僕がそう言うと、くぐもった返事が聞こえる。うめき声の主は、僕の兄さん
――
高塔戴天だ。なんでもできる完璧超人のように見えて、朝が弱かったりする。そんなところを僕が知っているのは、家族
……
ならではの秘密のようで、少しだけそわそわする。本当の兄ではないけれど、僕達の間にある絆は本物だ。だから僕は、兄さんを起こすのが好きだ。
兄さんが支度をする間に、僕は着替えて朝の準備を済ませ、朝食の手配をする。それが済んだら、テーブルについて手帳とタブレットで今日の予定を確認。社長秘書としての日々は、忙しいけれど頑張りがいがある。
「おはようございます
……
」
いつも以上によろよろした細い声が、僕の向かい側に座った。兄さんだ。声に力がない。
「おはようございます、どうしましたか」
僕は顔をあげる。
「は?」
ふわふわの金髪。これは兄さんだ。寝ぼけてとろんとした目つき。これも兄さんだ。
閉じられていないシャツに、曲がったネクタイ。それは兄さんの服だけど、その下が。
細い首と繊細な肩の下に、豊かな、ち、乳房があった。シャツのボタンが閉まらなくて諦めたのか、下着をつけていない素肌が、柔らかそうなその、脂肪の塊が、シャツに押されてふにゅんと変形していているのがわかる。
僕は椅子を鳴らして立ち上がる。声にならない悲鳴と共に。
「兄さんっ?」
「はい
……
兄さんですよ
……
」
声が細いどころじゃない。女性の体だから、そもそも声が違うんだ。僕はパニックになりつつテーブルを回り込んで兄さんに近づく。
「あ、あ、兄さん
……
!」
「はい
……
雨竜くん
……
?」
ぼんやりとした返事が返る。どうして兄さんはこの事態で寝ぼけていられるんだ!
気づいていない!
白いシャツが中途半端に閉められたボタンで、その、ウエストだけ閉まって、胸元が開いて、非常にいかがわしいことになってることとか。ベージュのズボンが、太ももがいつもより柔らかいことで上がりきらなかったのか、お尻
……
臀部と男ものの下着が見えていることとか、何一つ気づいていない!
僕は叫ぶ。
「料理人さん! ちょっと入ってこないでください! 誰か、女性の方を呼んでください!」
「うん
……
?」
兄さんは目を擦る。僕の不安な声に、徐々に意識がはっきりしてきたらしい。
「何かありましたか
……
?」
「兄さん、兄さんの体が、その、女性のものになっています!」
「はい?」
目をぱちぱちとして、兄さんは体を見下ろす。胸を見て、手で触れた。効果音がなりそうなほどふんわりと柔らかく、兄さんの指が沈んでいく。
「え
……
?」
そのまま手が滑る。僕は目を閉じた。多分、その、下を確認しているから。見てはいけない。兄さんの尊厳は僕が守るんだ!
「な、な
……
」
兄さんの声が震える。
珍しい、兄さんの動揺した声が聞けるのは、嬉しくもなんともなかった。
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