ゆたか
2025-05-22 17:18:55
523文字
Public SS
 

無配SS

他愛もない話

「組頭は忍術学園の生徒をタソガレドキ忍軍に勧誘されるおつもりですか?」
高坂が雑渡に問いかけると雑渡はうーんと声を漏らした。
「考えてないわけじゃないけどほら?可愛がるのと部下と上司の関係になるのとでは違うじゃない?」
「そうですね。プロの忍者としての振る舞いなども求められますからいつまでも生徒気分では困りますし「そう!それ!」
高坂の言葉に被せるように雑渡は声を発し、その後ため息をついて言葉を続けた。
「厳しく指導にあたったら嫌われちゃうかなって考えちゃうんだよねえ。私はそこらへん不器用だからうまくやれる気がしなくてねえ」
「組頭はそんな!」
高坂のその言葉を山本は静かに遮り首を横に振った。高坂には黙れと視線を送り、尊奈門に手招きをする。
「なんですか?」
わけもわからず呼び出された尊奈門の背中を押し、雑渡の前に立たせる。
「組頭。こちらを」
山本はそれだけ言うと静かに首を垂れる。
雑渡は尊奈門と山本を交互に見て「ああ」と小さな声を漏らした。

「大丈夫な気がする。ありがとう陣内」
「いえ」
「なるほど、論より証拠
「え?なんですか?俺が何か?え?なんで?」
一人理解していない尊奈門だけが慌てふためいていた。


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