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三毛田
2025-05-21 15:19:53
1090文字
Public
1000字3
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99 09. 耳元に囁く声
99日目
突然の声は心臓に悪い
「丹恒」
「ん。くすぐったいな」
「ちぇっ。それだけ?」
「あともう一手足りない」
「じゃあ、次はギャフンと言わせるから!」
「ああ。楽しみにしている」
あかんべをして、置いてあったマカロンをいくつかつまんで口へ入れ、自室へと戻る。
俺は知らなかった。
耳元で名前を呼ばれた丹恒が、その耳を真っ赤にしていたことを。
俺の前では何ともない様子だったのに、実は平静を保とうと必死だったことも。
「可愛い所あるじゃん」
「俺を可愛いというのは、お前を指すだろう」
後日、姫子からこっそりと教えてもらったので、からかいに行ったらそんな言葉を返された。
「本当? 俺って可愛い?」
拳を作って、それを顎の下へと持っていき。それから、瞳をキュルルンと輝かせ。
「ふっ。ああ、可愛い」
俺の耳元で小さく笑い、それから可愛いと。
あー
……
。これは、照れる。顔も真っ赤になるな。なんて。
我が事なのに、他人事のように。
「丹恒、俺の声好き?」
「ああ」
「俺も丹恒の声、好きだ」
「それは嬉しいな」
本当に嬉しいようで、また笑みを浮かべ。
可愛いし、ムラっときたので頬と耳にキス。
「こら、穹」
「丹恒も同じことしていいよ」
「なら、遠慮なく」
最近、本当に遠慮がなくなってきたなと思いながら、冷たい唇を受け入れる。
「わあ
……
」
「俺の気持ちがわかったか」
「うん。耳にキスされると、ひゃあってなる」
耳を手で押さえながら丹恒を見ると、そうだろうというように胸を張っていて。
可愛いなぁ。
「このままベッドでイチャイチャしたいんだけど、どうかな」
「お前の好きにしろ」
と言いながら、上着に手をかけ。
丹恒って、こういう時男前すぎるんだよ。
そういうところも好き!
互いの体温を分け合うように、溶け合わせるように、深く長く。
二人で体を重ね合った。
「丹恒」
そろそろ起きるのか、もぞもぞしている耳元で名前を呼ぶ。
「ん
……
きゅ、う」
やっば。
耳元で寝起きの丹恒の甘い声は、ヤバい。
また元気になってしまう。
「好きだなぁ
……
」
「ん。俺も、好きだ」
俺の胸に頬擦りして、腕に頭を乗せてくる。
可愛い。可愛すぎるだろ!
「って、起きないと。そろそろご飯の時間だ」
「パムを手伝わないとな。ぁ」
ゆっくり起き上がったと思ったら、またベッドに逆戻り。
恥ずかしかったのか、耳が真っ赤になっている。
「もらってくるから、丹恒はベッドで待ってて」
真っ赤になって熱をもっている耳をそっと撫で、部屋を後にして下へ。
今日のご飯は何だろうな。
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