和綺
2025-05-16 18:10:26
1224文字
Public
 

あとがきにかえて(愛を吐くひと、恋を見るひと)

ただの言い訳です。いたたまれなくなったら消します。
読んでくださった方が感じてくれた解釈はなんでも嬉しいです。

5に月下美人を吐かせることは最初から決めていて、というか勝手に吐きました。食用が可能かと花言葉を調べて、決定。

utaに吐かせる花は、誕生日花の中から花言葉と吐きやすさで選びました。

ほんとは最後はそれぞれ別の花を吐かせる予定だったんだけど、「花吐き病」の原典で、最後の花の設定があったので、そちらで。最終的に「月光」とマッチしてよかったな。

隠れテーマは「円環」と「昇華」です。巡るといいね。でもずっと同じところにはいられないよ。

5は自らが吐いた花を、吐いたこと自体を「プレゼント」だと感じていて、最初に吐いたあと、utaのこと、こんなに好きなんだ~って嬉しくて笑っていました。もちろん、接触感染についても理解しています。utaが発症してもしなくてもどちらでもよかった。でもすると思ってた。

5が花を燃やすと言ったのは、少しのロマンチシズムかな。呪力で粉砕しても、圧縮してもよかったけど、昇華の意味合いで。だけどそのあとも生まれ続けた花は、おもしろくなって保存してた。プレゼントだし。時々、うーん、僕ほんとに歌姫が好きなんだなぁ、って眺めてた。可視化して、実感を得て、立ち位置を確認して、調整してた。

utaの吐く花が変わったのは、5の気持ちに気づいて、干渉というか同一というか、気持ちが揃ったね、みたいな感覚でした。

utaが花の酒を飲んだのは、恋しい恋しいという衝動です。恋しいから、その身のひとつになりましょう。あなたと私でひとつになりましょう。最初にそれを望んだのは5です。

5の愛が溶けた酒を飲んで、utaの恋が成就して生まれた花は、ただの結実だろうなと思っています。理由も意味もない、ただの結果。それが可視化されたことによって、少なくとも、行き場はあったな、とutaが思うというか……5が残した花を、utaは抱きしめて、どうするかな……きっとutaが触れた瞬間に5が施していた結界が解けて、部屋から溢れるほどの花と香りに埋もれて、泣いて笑ってると思います。一生分の愛をもらったなって。生きていたら、きっと受け取ることも、抱きしめることもしなかったし、させなかっただろうから、今の、残されたutaだけが触れる5の唯一の心です。

(と言っていますが、生きていたら、可視化された以上あっさり腹括って、全部差し出して押し付けると思います、5もutaも)

私としては、utaはこのすべての月下美人もたんぽぽも燃やしてしまうと思っています。utaは生きていて、時間は進んでいくから。だけど、最後の百合だけは、燃えないし、潰れないし、枯れないし、ずっと残っていくかもしれない。utaが死ぬときに消えちゃうかな、どうかな。

っていうのは話に書きなよ、ほんと(自戒)。

最後にそれぞれの花言葉を。
月下美人:「ただ一度だけ会いたくて」「儚い美」「儚い恋」「艶やかな美人」
たんぽぽ:「神のお告げ」「誠実」「幸せ」「別離」