傘道
2025-05-15 21:24:11
1655文字
Public ビリイト
 

星降る夜に貴方と居たい

#billighter1w
【お題投稿〈第1回〉】
お題①: お着替え
お題②: 共に過ごす夜
から書きました。

星降る夜に。
貴方と一緒に過ごしたい。

郊外にて、突然の雨に濡れる二人。
慌てて目的地であるライトの拠点に駆け込む。
「酷い目にあった。せっかくのヘアスタイルが
髪が下りてしまい途方にくれる機械人の横で、ライトは濡れてしまった赤いマフラーの水気を丁寧に拭き取っていた。
これはクリーニングに出さないとなぁ。
思い出と誇りが詰まったマフラーを少しの間でも手放すのは心苦しいが、蔑ろにしてボロボロにする方が嫌だった。
「パイセン、とりあえずシャワー浴びましょう。」
赤いマフラーをハンガーにかけ、ライトは提案する。
「そうだなぁ。着替えあったっけ?」
「パイセンが置いていたやつありますよ。そもそも俺達、付き合ってるでしょ?何度も来ている恋人の家なんだから、アンタの家みたいなものですよ。」
「俺の家って、なんだか照れるな!」
先輩と後輩の関係から何度もライトの拠点に泊まっていたが、恋人になってからは甘いひと時を過ごしている家でもあった。
「だから好きに使っていいんですよ。まあ、スターライトナイトのグッズで溢れかえっていたら腰抜かすかもしれませんけど。」
「そんなことしねぇって!」
二人で軽口を叩き合いながらバスルームに向かった。
泡まみれになりながら、お互いに触れる。
時には恋人の身体を洗うが、手つきは優しい。
くすぐったさに身を捩って微笑み合う時間は愛おしかった。


ドライヤーで髪を乾かした後に、用意していた寝巻きに着替える。
スターライトナイトのアップリケが付いたパジャマに着替えるビリーをスウェットに着替えながらライトは見ていた。
モゾモゾと服の中で動く恋人。
可愛いと思いながら見つめていると、襟からひょっこりとビリーが顔を覗かせた。
黄色のアイライトと目が合ったことで、見つめていたことがバレてしまった。
「なーに見てるんだよ、えっち。」
「いやーパイセン可愛いなぁと思って。」
「なんか、今日のお前素直だなぁ。」
「素直な後輩は嫌いっすか?」
ちょっと拗ねた様子でライトはビリーに尋ねる。
「素直な後輩であるライトも生意気な後輩でもあるライトも好きだぜ。」
俺も素直になってみたとドヤ顔で答えるビリーにライトは赤面して顔を背ける。
そのまま火照った顔を冷ますように、リビングに向かい窓を開けようとした。
「あれ?」
カーテンを開けたまま、ライトの動きが止まる。
「ん?どうした?」
「雨止んでる
「マジかよ!なんで俺たちが外居る時だけ降ってたんだ!?」
そりゃないぜとビリーは落胆した様子で窓の外を見た。
窓の外には雲一つない月と星が織りなす夜空。
都会で見れないような澄み切った星空が二人の視界に映る。
「綺麗だなぁ。」
「そうっすね。」
「昔さ、一緒に星空見たことあったよな。その時にライトが『星が綺麗ですね。』って言ったこと今でも覚えてる。」
え?と疑問符を頭に浮かべた状態でライトはビリーを見た。
「あの時は綺麗だなって終わったけど、あれ貴方は私の想いを知らない?だったか?とにかく片想いの言葉なんだよなぁ。」
……っ!」
何気ない会話に混ぜた片想い。
それがバレてたと思わなかったライトの瞳が揺れる。
「パイセン。」
「ん?」
「星が綺麗ですね。」
「へ?それって片想いの言葉だぜ?俺たちはもう両想いだろ?」
恋人の言葉に戸惑うビリー。
ライトは微笑みながら真意を語る。
「あの時は片想いの気持ちで言いました。でも、これ『貴方に憧れています』って意味もあるんすよ。昔も今も、これからもパイセンは俺の憧れなんで。」
だから、ずっとそばにいれてくれると嬉しいっす。
そう愛おしそうに言いながらライトはビリーの両手を優しく手で包み込んだ。
「本当、今日のお前は素直だなぁ。俺もずっとそばに居て、ライトと今日みたいな星空見たいぜ。」





金平糖のように煌めく星空。
貴方と一緒に見たい。
これからもずっと一緒に居て、共に夜を過ごしたい。
貴方は私の憧れです。