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三毛田
2025-05-04 14:09:46
1064文字
Public
1000字3
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82 02. 見つめるだけ
82日目
今はそれしか出来ない
何処かもの悲しそうに見えるその背中を、見つめるだけしか出来なくて。
本当は、今すぐ駆け寄って抱きしめたい。でも、叶わない。
それを許される関係性ではないからと、理由をつけているけれど。本当は、拒絶されるのが怖いのだ。
「丹恒、お腹空いた~」
「それは俺じゃなく、パムに言え。何か軽食が残っていれば、それをもらって食べればいいだろう。というよりも」
ぱたんと本を閉じ、ジトッとした視線をこちらへ向け。
「自室にスナックなどがあるだろう。それじゃ物足りないのか」
「丹恒はわかってないな~。そういう問題じゃないんだよ。ああいうものって、毎日食べていると飽きるんだ」
「胸を張るところじゃない」
「うん。それはそう。でも、丹恒と一緒の時間を過ごしたいっていうのは、悪いことか?」
「
……
」
そっと視線をそらされた。何でだよ。
丹恒って、こういうところあがあるんだよな。
自分には、その資格がない。みたいな、そういう反応をするんだ。
「俺たちは仲間だろ? お前のことを知りたいと思ったり、交流したいって思うのは駄目なのか?」
「駄目だとは言わない。だが、俺のことなど知っても面白くないだろう」
「面白いかどうかは、俺が決めること。丹恒が一方的に決めることじゃない」
「お前は、変な奴だな」
「それは聞き飽きました。丹恒、ここからはリラックスタイムだ」
本を取り上げ、ラウンジへと手を引いていく。
今の丹恒に必要なのは、リラックスすること。
何に怯えているのかわからないけれど、常に表情が強張っている上に色々とぎこちなさがあって。
抵抗するように俺の手を振りほどこうとしたけれど、諦めたように後をついてくる。
「パム~。今日のおやつ何?」
「何じゃと思う?」
腰に手を当て、こちらを見上げて。
「ババロアと、季節のフルーツを入れたゼリーじゃ」
「美味しそう!」
丹恒を先に座らせ、逃げないよう手を掴むと睨まれた。
「なんじゃなんじゃ。丹恒、頭を使ったのならある程度の糖分補給も必要じゃ」
「ゼリーだけでいい」
「わかった。穹はどうする?」
「どっちも!」
その返答がわかりきっていたのか、パムはさっとゼリーもババロアの出してくれて。
「いただきます」
「いただきます」
スプーンを手に、二人で食べる。
「美味しい!」
「それはよかった」
「ああ。これはいいな」
丹恒も褒めると、パムは嬉しそうに瞬き。
俺よりもゆっくり食べるその姿を、ジッと見つめていると。
「何を見ている」
「丹恒が食べてるとこ」
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