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たくとろ
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ワンライ 推し活
フライング作成 2h モブ視点
ほぼほぼrylkじゃねえ!!
こんにちは。私はオレンジアカデミーの生徒です。名乗るほどの名前はありませんが、私にはとてもビッグでズキュンな推しが二人います。
あれは約一年前
…
アカデミーで行われたテラスタル研修でのことでした。当時の私は普段からバトルは観るだけで、トレーナーとしての力が足りないから研修には参加しませんでした。でも、アカデミーで行われるバトルは積極的に観たい。そう思って、研修の基礎テストと応用テストの間にあるバトルと、最後にある大会は観戦しに行きました。テストの間にあったバトルはパルデアの四天王が勢揃い、ジムリーダーと研修生のタッグとの戦いが観られて、とても貴重な経験でした。四天王の人たちはやっぱりとても強くて、研修生を支援したり導くジムリーダーも素敵でした。研修生たちもみんな頑張っていて、中でも印象に残ったのがチリさんと戦った女の子だった。名前はリコ。試合後に流した涙に私まで辛くなった。熱い勝負だったけど、それと同時にバトルが少し怖くなった。でも、その恐怖は次に彼女を観た時には吹き飛んだ。
「やろう、ニャローテ!」
「いいとこ見せるぞ、ホゲータ!」
大会の最後を締め括ったバトル。お互いのポケモンが残り一匹となった中盤で、お互いに相手を見つめていた。リコと相対しているのはロイ。前のバトルではハッサク先生と戦っていた。そのバトルはとても鮮やかで、これも強く印象に残っています。
そして、バトルが進めば進むほど、二人の表情は明るく、どんどん楽しそうになっていく。以前のバトルよりずっと強くなったのがとても分かりやすい。あの涙は成長への一歩なんだと私はそう感じました。
「リコとなら」
「ロイとなら」
「もっと先へいける!!」
二人のことをよく知らないのに、その言葉を聞いて熱くなった。そして、歌い始めたロイとホゲータ。観客もリコもニャローテもみんなを巻き込んでいく陽気な歌声。そうして始まるホゲータからアチゲータへの進化。たった数分の間に私の、いいや、きっとあそこにいたみんなの心が大きく湧き上がったことでしょう。
そしてついに二人の相棒がテラスタル。二匹とも光り輝いていたけれど、指示を出すリコとロイもとっても輝いていた。今まで観たどんなバトルよりも熱い一戦は、私に瞬き一つする間も与えなかった。
バトルが終わって、笑顔で握手する二人。きっとこの二人はどこまでも輝いて、限界を超えていくのだろう。そう思いました。
それからというもの、私は密かにこの二人を推すことにしました。一人のトレーナーとしても、そしてお互いに高め合うコンビとしても。新聞部が販売していた研修の写真を買ったり、あのバトルの様子を絵にしてみたり、そして友達と話していた時です。
「しかもあの二人ってさ、なんかお似合いだったよね」
「お似合い
…
?」
「うん。付き合ってるのかな〜」
それは、私には無い視点でした。でも、言われてみれば確かに
…
あれだけ高め合える二人が、一生を共にするならそれはなんと素敵なことか。いわゆる推しカプ。そんなものができました。ずっと一緒に生活をしてバトルをして成長する二人。ただの想像ですが、ぶっちゃけ尊いです。
しかし研修から数ヶ月後、事態は一変しました。
「次のニュースです。クムリ山で発生した事件について、エクシード社からライジングボルテッカーズという組織の関与が報告されました」
テレビの画面に映っていたのは、あのバトルの翌日、リコとロイともう一人のドットという子を迎えにアカデミーに降り立ったあの飛行船でした。彼らは悪い人たちの仲間だった?いや、そんな風にはとても見えなかった。だって彼らはアカデミーを襲った人たちを退治したのだ。それに、あのバトルはとても真っ直ぐだった。なら彼らは騙されていた?それとも別の何かが?私の思考はぐるぐると回って、何も考えられなくなった。
数日後、生徒会長のネモさんが同級生と話しているのを見ました。盗み聞きは良くないと思いつつ、気になってこっそり本棚の影で話を聞きました。
「ボタン、あのニュース絶対おかしいよね?ロイたちがあんなことするわけない」
「うん。なんか絶対裏があるはず。うちも今調べ始めたとこ」
「私も校長先生やトップに相談してみる」
二人もあのニュースが信じられない様子でした。そして、動き出そうとしている。私も、なにか力になれるだろうか。でも、なにをすればいいんだろう。私には特に長けた能力はない。私に、できることは
…
「あ、あの」
「ん?どうしたの?」
「私も、その
…
あのニュース変だと思ってて
…
」
「だよね。あんなのあり得ない」
「はい
…
だから
…
その
…
おかしいと思ってる人たちを
…
集めてみませんか?応援団
…
みたいな」
私は思ったままに動いて、口に出していました。私の言葉を聞いたネモさんは「それだ!」と言って私とボタンさんの手を引いて校長室に走り出しました。到着する頃には三人揃ってへとへとに
…
しかしクラベル校長の前に立ったネモさんはシャキッとして、私の提案をより丁寧に説明した。
「なるほど
…
確かに私もあのニュースには不可解な点があると考えています。しかし、彼らを擁護する組織の立ち上げを簡単に許可することはできません」
「そんな、どうしてですか!?」
「スター団みたいになりかねない
…
でしょ?」
ボタンさんが横からそう言うと、クラベル校長は静かに頷いた。スター団、私が入学した頃はただの不良として有名だったけれど、今はアカデミーにも馴染んでいる人たちです。詳しいことはよく知らないけど、元々不良なんかじゃなかったそうです。
「今の世論はライジングボルテッカーズに厳しい。彼らを支持する組織というのは社会から非常にバッシングされます。たとえ大義を持っていたとしてもです。生徒の皆さんを守るためにも、すぐに良しとは言えません」
校長先生の言っていることはよく分かる。今だって街に出ればライジングボルテッカーズはクムリ山の自然を壊した悪い人たちなのが常識になっている。ネットでもたまに擁護する人を見かけるけど、その声が気に入らない人たちに燃やされて消えていく。
でも、それでも
…
「私は
…
それでも応援したいです。少しでも、信じてる人たちがいるって伝えたい」
また、思ったまま口に出た。部屋の中が静かになって、焦る気持ちと裏腹に、どこか晴れた気持ちがありました。私にできる最大限のこと、それは応援することだ。だって、リコとロイは私の推しだから。こんなときこそ、応援するべきだ。
「校長、こうしてみるのはどう?応援団はアカデミーの中でこっそり活動する。もしもドットたちがここにまた来たら、その時は応援団のことを教えて応援する。そして、ライジングボルテッカーズが無実だって証明できる日が来たら、応援団でそのことを広めて回る」
ボタンさんの提案は堅実で、校長先生の懸念にも応えていた。そうして許可が降りて、私たちはアカデミーの一室を借りて活動を始めました。ライジングボルテッカーズを信じたい人たちを集めながら色々調べて、いつか世界を覆せるような情報を集めています。彼らの善行、そしてボタンさんを中心としたエクシード社の調査も同時進行。
そうして一年、まだ大々的に彼らを応援することはできません。でも、少しずつ前に進んでいる気がします。そんな中、セキエイ学園に通う友達から電話が来ました。
「ねえ聞いて!今日スゴいことがあったの!」
「どんなこと?」
「ほら、あんたが推してたリコって子、隣のクラスなんだけどね」
「え、嘘でしょ
…
言ってよ
…
」
「あははごめんごめん。それでね」
衝撃は続いた。
「あの子、自分でライジングボルテッカーズだ!って言って、そのままアチゲータ連れた男の子と一緒に学園出て行っちゃったの」
「え、えぇ!?」
「ね、スゴいでしょ?」
アチゲータを連れたトレーナーってそれ絶対
…
何があったのかはよく分からないけど、じゃあ今、あの二人は一緒に
…
興奮と安心が交互にやってきます。
「でね、後輩の子たちから聞いたんだけど、なんか屋上で告白っぽい雰囲気だったんだって!」
「え!?誰と誰が!?」
「そのリコと一緒に旅に出た男の子よ。そっちもライジングボルテッカーズ名乗ってたわね」
「告白
…
」
「ああでも、『リコ先輩には否定された』って言ってたけどね」
その現場にいたかった。私も否定されたい。揶揄う勇気とかはないけれど、その空気だけでも味わいたかった
…
尊すぎる
…
「そういえばそろそろだっけ?今年のテラスタル研修」
「うん。今年は私も挑戦するんだ。絶対合格してみせるよ」
「推しグッズだもんね〜」
「まあね」
リコとロイを推す身として、テラスタルオーブは絶対に欲しい。それに、あの日見たあのバトルの二人のように、私も
…
少しでも輝いてみたい。あの二人の輝きを、今度は正面からも見られるかもしれない。それに、合格すればある程度の実力者として認められて、きっと今の活動が次の段階に進む時にも役に立つ。
二人を推して応援する私が、あの二人を輝かせる光になれるなら
…
絶対に合格してみせます。信じる気持ちを力に変えて。
リコとロイの光に当てられた少女の推し活という名の挑戦が、今始まろうとしていた。
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