こめたちがこどもだったころ、諸伏家の定番おやつは、長野名物伊那食品のかんてんパパの寒天各種で、こめも時々ヒロにつくってあげてたけど、事件後、しあわせ=平穏のアイコンとなってしまったかんてんパパの商品をこめは自然遠ざけるようになって。
そんなこめが、ミサと出逢い救われ、おつきあいを初めてから、お泊りの日に一緒にスーパーに行ったとき、ミサがかんてんパパの商品をみて、「たかあきさんっ、僕、いいもの見つけちゃいましたっ! これっ、おいしそーだしカンタンそーでいーですね! 長野では定番なんですか?」て、じゃーん、てかんじで、かんてんパパ商品のパケを両手でどーんとみせてきてね、でもさ、こめがそこで、初めて、それに眉を寄せずに済むようになっていることに気づくんだよね。こどものころのしあわせな平穏を、自然、懐かしめる感情がミサのおかげで芽生えていることを、噛みしめるんだよね。そりゃもちろん、事件のことは一生しんどいに決まってる。でも、事件に直接まつわるわけじゃないもの、即ち、坊主の袈裟までを憎まなくてもよいのではないかと、思えるようになったというか。たのしかった日々を、封印の匣から、たからばこに移せてるんですよ、ミサのおかげで。つらいとしあわせの線引きの切り離しを、うまくできるようになったというか。
「…そうですね…定番、でしたよ、昔はよく食べました」
「…あ………え~っと…
…それじゃあ、…久しぶりに、作りませんか。ヒロちゃんとも、作ったんでしょう?」
「…ええ…と、言っても、火傷しないよう、ヒロには見ているだけにさせていましたがね」
「フム…なら、今日は、いつか三人で作るときの予行演習ですね」
「…ふふ…そうですね、是非とも、めいっぱい練習しておきましょう。因みに、グレープフルーツ味にはグレープフルーツの果肉を底に敷くとより美味しいですよ」
「おっ、それじゃあ、グレープフルーツも買っていきましょうか!」
てかんじでね、買って帰って二人でつくるんだわ。かんてんパパの商品おいしいよね~~~簡単だしおいしいし。イナアガー(業務シェアの高い、伊那食品の、給食とか調理現場で使うやつ)にもお世話になりましたわぁ。
あと、蛇足ですが、私の地元静岡県富士宮市の誇る、県下有数の酪農地帯”朝霧高原”は長野の伊那のかたたちが開拓されたエリアです、弊市と長野とは共通の方言もある(とぶ=走る、いただきました=ごちそうさまでした)し、長野と併せて、どうぞ富士宮もよろしくお願いいたします。朝霧高原いいところですよ!! 牧場いっぱいだからジェラートやソフトクリーム選びたい放題でおいしいよ!!!!!
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