やや
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おさななじみゆうびん

現パロ高校生ビマヨダでラブレターの話。とてもとても短い!

切手のない真っ白な封筒。中には白い便箋。

「好きだ 付き合ってほしい」

高校から帰宅したドゥリーヨダナがポストから見つけた手紙にはそんな言葉が書かれていた。玄関で思わず立ち尽くす。
宛名は「ドゥリーヨダナ」。
差出人は、「ビーマ」。
体裁から判断すれば、ビーマからのラブレターだった。
そんなわけない。誰かからのイタズラであろうと知らん振りしたかった。この文言だけなら、それができた。
でも、二枚目を読んだら、できなかった。

幼稚園生の時にドゥリーヨダナがクリームパンをはんぶんこしてくれたこと。

ビーマが体が大きくて怖いと小学校で言われてた時に、ドゥリーヨダナが同じ棍棒術を習い始めてビーマと互角まで技で上がってきて「ビーマ恐るるに足らず!」と張り合ってきてくれたこと。

高校に入ってからビーマが自分のためだけに作ってた弁当をドゥリーヨダナがつまみ食いして、「この卵焼きなかなか美味いではないか。わし様にも明日から作ってこい!」と言ってくれたこと。

そんなことが便箋に書いてあって。これは間違いなくドゥリーヨダナとビーマの思い出で。なんだったら悪い方の思い出として扱われててもおかしくないのもあるのに。
それなのに。
それらすべてには「嬉しかった」という言葉が添えられていた。
だからもう、これはビーマからのラブレターだと観念するしかなくなってしまった。

ビーマからの言葉だと実感したら、途端にドゥリーヨダナはダメになる。顔は熱く、心臓の拍動は体中に響き、大切にしたい手紙を持つ手は震え始める。
だって、ビーマが自分のことを好きだと言ってるのだ。らしくないほど丁寧な文字で好きだと伝えてきたのだ。ずっと、ずっと好きだったビーマが自分に。

ドゥリーヨダナは、大急ぎで靴を脱いで二階の自室へ向かって駆け上がる。
そっと手紙を机の引き出しに仕舞って、また階段を駆け下りた。便箋を買いに行かねばならない。綺麗な白い便箋を用意して、そうして精いっぱい丁寧な字で返事を書くのだ。

「わし様の方が好きだ 付き合ってやる」

早く、早く!ドゥリーヨダナはいっぱいの想いを抱えて走り出した。

「あんな笑顔の兄貴、初めて見た」
「何かいいことあったのかな?」
飛び出して行ったドゥリーヨダナを家族が見守る。

ビーマと付き合うことになったとドゥリーヨダナが宣言して家族に激震が走るのは、きっとビーマに手紙が届く明日のこと。
ビーマが白い封筒を両手で持って、真っ赤な顔でドゥリーヨダナの家にやってくる、明日のこと。