【タイトル・構成】
「Playbackの前日譚のDIOプチ」を書くというところからスタート。
他のことは一切何も決まってなかったので、まず「Playback」を読み返し、過去に少しだけツイートしていたD/SのDIOプチツイートを集めるなど。ワインかけられるとかビンタされるとか、そんなふわふわしたかるーい妄想です。
あとはSM的なえっちな妄想をちょっとして、いやこれいくら妄想しても構想決まってないと書けないなという行き詰まりを感じたので、誰視点という大枠を考えはじめる。神父の回想という形が書きやすいかな、というのは即決定して、じゃあいつの時点の回想なんだ?という問題が発生。最初はPlaybackが始まる直前、この小説の最後で徐倫を登場させる……ということを思いついたけど、別に面白いオチでもないので保留に。
時系列的にどこを切り取るか、を先に考えるのは難しいなと思ったので、またちょっと別のことを考えることに。前作「Playback」は小説全体が記憶DISCになっていて、読者がそれを読む=神父がDISCを再生するという物語構造上の工夫があったので、こっちでも何か上手いことしたいなと。DISCに関連させたいけど、どうしようかな~~。神父は別にDIOとの思い出をDISCにしてるわけじゃないし。というか、この話は神父の回想になる予定だけど、自分の頭の中のことってどれだけハッキリ覚えてられるのかな~、記憶ってあやふやだしDISCにするときってそういう主観と客観のズレどうなるんだろ……的なことを考え、「DISC化された徐倫との記憶↔頭の中にのみ存在するDIOとの記憶」という対比をさせようと思いました。取り出せば古びることなく永遠、脳内だと擦り切れて摩耗していく……的な。ここからレコード(アナログディスク)に発想が飛ぶ。
徐倫の記憶DISCとの対比を考えると、時系列は「Playback」本編後の方がいいかな、となりました。そこで、後日譚として承太郎がエンリコ・プッチを処刑しにくる展開を考えていたことを思い出し……最初は前日譚の予定だったけど、前日譚と後日譚をくっつけて外伝ということにしよ~と決定。この物語の神父の回想は、処刑前の最後の再生(プレイバック)ということに。
このへんでレコードのことを調べます。レコードはCD(コンパクト・ディスク)との対比でAD(アナログ・ディスク)とも言われるそうな。そこから、ADって紀元後のことだよなと連想。連想ゲームはリアル知識がかなりモノを言う。しかも調べ物は、調べた中でどれを小説の材料として使うかの取捨選択があって、時間かかるね。これが楽しいんだけど……。で、ADはラテン語Anno Domini(主の年に)の略でした。そういやそうだわ、BCはBefore Christでしょっちゅう使うけど、ADは使わないから忘れる~。なんというか、考えてみればあたりまえなんだけど、Domで繋がったのが嬉しかったよね。さすがDIO、しびあこ。ついでに紀元後ADがAfter Deathの略と勘違いされがちという情報も入手。後日譚で神父は死ぬから使えそうだなと思って、使いました。つか、寄せていきました。
これでタイトル・構成あたりが確定。このへん思いついたときに書けるな、という確信を得ました。私が常に言ってるオチを思いつけば書ける(オチを思いつかないと書けない)というのはこういうことなんだ。おかげで出だしが書けたし。小説、出だしを書くのが大変だからホント助かった。ちなみに、「Pick the needle up off that broken record and sing a new song:壊れたレコードからレコード針を外して、新しい歌を歌いなさい(意味:昔の恋人のことは忘れなさい)」ということわざ?があるらしい。
このあと中身を考えたりなんだりを挟みつつ、全体の構成を詰める方にもたまに戻ってきて考えてた。DIOの記憶と心中するのはいいけど、徐倫のDISCってどうするんだろうというデカい問題があってね……。どこに隠すんだとか、承太郎に処刑されるとして見せていいのか、そのときにはDISC持ってるってバレちゃうじゃん……とか。そこから逆に、承太郎に嫌がらせでDISC見せる神父という閃きが生まれました。逆転ホームランだぜ! 承太郎をすごく苦しめてしまう鬱展開になってしまうが、よく考えたら神父は承太郎のことたぶんめちゃくちゃ恨んでいるので、それくらいするだろという脳内GOサインが出てしまった。徐倫のDISCも道連れにする神父、これで二つのカップリングを上手いこと同時に解決したと思いたい。原作の神父は徐倫にとって父殺し的な意味を持って立ちはだかってくるな(神「父」だし)という自己解釈があり、そこは「Playback」でも意識したので、ここで父親対決書けて満足。承太郎と神父、二人ともDIOとの対比関係があるから、裏の裏は表理論でニアリーイコール的な関係にあるんだよね。ここの対決好きだ……。
細かいことなんだけど、神父が死んだらDISCもなくなっちゃうだろ(ダービー兄弟の例もあるし)というこれまた大問題があってね。そんなこと言ったらウェザーとかFFとか詰めたら破綻するんですけど。神父が承太郎にDISCの処分方法を教えるというシーンを絶対入れたかった(手錠デスマッチのオマージュ)んで、処分方法別に教えなくてもいいじゃんとなっちゃうのは困る。もうそこは、神父が死んでもDISCは残るという設定にさせてもらいました。ここが今回の話で設定的に一番無茶したなと思う。こうした適度なガバさはどうしようもないと自分に言い聞かせております。あとありがとうSPW財団。