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キリカ
2015-07-03 08:35:44
872文字
Public
とうらぶ
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雨の道の拾いもの
当時のフォロワさんにくださいされたので、突然の現パロがみかんばを襲う!(`・ω・´)
傘すら破れそうな、酷い雨の日だった。
黒ずむくらいの灰色の景色の中、誰もが逃げるように足早に通りを過ぎていく。
傘を差していても、風に煽られた雨雫やアスファルトに跳ね返った水滴が靴屋スラックスの裾を濡らしてしまう。
生来おっとりした雰囲気の三日月も、あまりの雨模様に流石に足を速め、自宅を目指していた。
「
……
?」
近所の住宅の、ゴミ捨て場に差し掛かった時だった。
普段は今の時間帯なら、集めたゴミに被せるネットと回収日が守られていない袋がいくつかくらいしかないその場所に、見慣れない塊が蹲っている。
雨でけぶる視界の中、近付くにつれてそれが人の輪郭を形取っているのがはっきりしてきた。
こんな雨の日に、こんな場所でずぶ濡れの人物。
普通の人間なら、関わり合いにならないよう通り過ぎようとするかも知れない。
けれど
――
ふいにその身を打つ雨が途切れ、その人物は怪訝に顔を上げる。
そこには、彼に傘を差し向けた三日月の顔があった。
「こんなところで雨に打たれていたら、風邪をひくぞ」
それとももう、何処か具合が悪いのか。
何処かぼんやりとした目でそれを聞いていた人物は、はっと目を丸くした。
「やめろ、あんたも濡れてるじゃないか」
自分のことは放っておいてくれと、慌てて傘を押し戻そうとする彼の片腕を掴み、三日月は彼の頬についていた泥をそっと拭う。
濡れた腕は冷たく、小刻みに震えていた。
「誰ぞと喧嘩でもしたのか? 綺麗な顔が台無しだ」
「綺麗とか、言うな
……
って、あんた、何を!?」
彼が文句を言っている間に、三日月は腕を引っ張って立たせると、その身をひょいと担ぎ上げた。
「おい、これじゃあんたまで汚れる
……
!」
「こんな雨だ、今更じゃないか。しばらく止みそうもないし
……
うちは近くだから、雨宿りしていくといい」
三日月の中では、彼を連れ帰るのは既に決定事項らしい。
「なっ
……
降ろせ、俺は行くなんて一言も言ってない」
彼は三日月の肩でジタバタと抵抗しながらも、なす術なく運ばれていくのだった。
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