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のたり
2025-04-23 08:39:57
733文字
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hrsz
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ふたりしか知らない
雫さんが載ってる雑誌をみる遥ちゃん
雑誌をめくっていた遥ちゃんの手が止まる。
少しして何もなかったようにまた手が動く。
それからまた止まって、ページを遡った。
開かれたのは少し前に一瞬手が止まったページ。
カフェオレを入れたマグカップを遥ちゃんの前に置いて、もうひとつのマグカップを手にしたまま遥ちゃんの前に座る。
「ありがとう」
遥ちゃんが顔をあげて微笑む。私も微笑み返す。
遥ちゃんの手元にある雑誌のページには、もっと澄ました顔をした私がいる。
遥ちゃんがカフェオレを一口飲む。美味しい、と囁くように言ってくれた。
「気に入ってくれた?」
「うん」
ほっと息をついて、遥ちゃんはまた雑誌に視線を落とす。
「そのページも、気に入ってくれた?」
「
……
うん。とても綺麗だし、いいと思う」
一瞬空いた間は、小さなわだかまり。
頷く前に遥ちゃんの伏せがちだった目に一瞬見えた影につい笑みが漏れる。
だってその理由を私は知っているから。
「ーー遥ちゃん」
テーブルに肘をついて、雑誌の私の胸元をトンと軽く叩いた。
私の呼びかけに顔を上げようとした遥ちゃんが、私の指の動きに合わせて視線を落とす。
胸元が大きく開いたネグリジェが覆うギリギリの箇所を指で示す。
「実はね、ここに遥ちゃんが着けた跡が残っていたの」
遥ちゃんの身体が一瞬強張る。
「もちろんインナーの下だったし、念の為にファンデで隠していたからスタッフさんも知らないけどーー」
「
……
」
顔を上げた遥ちゃんの頬が薄っすらと赤く染まっていて、私は満足して頬を上げる。
ーーねぇ、遥ちゃん。
私がその顔を見たかったの。だからその雑誌をテーブルの上に置いていたの。
私がそんなことを考えているなんてあなたが知ったら、今度はどんな顔をするのかしら。
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