Adaps_A
2025-04-23 00:21:19
1098文字
Public ダングリのはなし
 

ダングリと光でレザラを誘っておもしれ~ことしに行くはなし


面白いこと。
この世に足りないもののことである。
なので、偶然にもそこで会った挑戦者に誘われて、ヤースラニ荒野へ繰り出そうとしているのだ!

「おや、珍しい組み合わせだね」

そうしてスキャンポートへ向かったところ、すれ違ったのはハウリングブレード……いや、レザラだった。
二人で顔を見合わせて、にんまりと笑う。

「おもしれ~こと、しにいく」
「アンタもどーよ、行くだろ?」

レザラを挟んで、肩を組んで誘う。
遊びは人が多い方が楽しいこともあり、今回は人数が多い方がたぶん楽しい。
誘われた当人はしばらくぽかんとしていたが、やがて困ったように笑った。

「なら、ご一緒させてもらおうかな」
「「ウェーイ!」」

そうと決まれば善は急げ。
大きめの荷物を抱えたオレたちと、身軽なレザラ。
ヤースラニ荒野の隅っこに陣取って、荷物を広げた。

「ところで、こんなところで何をするんだい?」

周囲の警戒を怠らずに、レザラは聞いた。
なので答えてやるのだ。

「おもしれ~ことよ」

炭酸飲料のボトルのふたを開ける。
がたがたの地面をなるべく平らにして、安置。
挑戦者が見つけたちょうどよさげな岩陰に隠れて、待機。
三人でぎゅうぎゅう詰めになりながら、その時を待つ。

「じゃ、いくよ……!」

挑戦者がエーテルを繰る。
手のひらに乗せたソフトキャンディが宙に浮かぶ。
滑らかに炭酸のボトルに向かい、ぽちょ、と音を立ててソフトキャンディは炭酸に沈み。

勢いよく、ボトルから炭酸が吹き上がる。

「ヒャア~ッ!」
「ダァ~ッハッハッハ!」

大爆笑である。
SNSでバズりにバズり散らかしていた「事故動画」を参考にした。
そう、この噴きあがる炭酸を見るために、ここまで来たのだ。
腹を抱えて笑うオレたちに、困惑した顔のレザラ。
真面目なのも考えモノかもしれない。

……

何が面白いのかわかりません、という顔で、落ち着いてきたボトルを眺めている。
こいつにはツボじゃなかったのかもしれない。

「ほれ、アンタもやってみな?」
……なら……一度だけ」

レザラにソフトキャンディを手渡してやる。
目線をやれば、挑戦者が新しいボトルをセットし終えたところだった。
岩陰に戻ってくると、レザラを挟んで向こうに着席した。

「一応ね、全部期限切れの廃棄処分のやつだから」
「それは……安心だな」

ソフトキャンディが放物線を描く。
まるでそうと決められていたようにボトルに吸い込まれていく。
直後、爆発。

「あっはっは!」
「だァっはっは!」
「ふ、ふふ」

今度は三人で、腹を抱えて笑った!