限界馬鹿夢女
2025-04-21 06:38:57
9932文字
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ニフユリ回 第二話

取り急ぎその2️⃣ッッッ🫨🫨🫨🫨

あたまバカの状態で書いたので後々修正するかも

視点も文体もコロコロ変わる。

主に❄️さまとレギャ姐視点。
❄️さまとレギャ姐から見た視点なので細かい描写はあえて省いてます。

⚠️
 怪文書
 読みづらい
 視点コロコロ文体滅茶苦茶ごちゃごちゃ
 ユリ兄さんの過去と罪
 ツバっさんチャレンジとキタカミのネタバレ
 ひろずキャラ、居る






ユリ「ぜーっ、ぜーっ……雪山しんど……ッ」
❄️「ユリ、本当ニ大丈夫?」
ユリ「へーきへーき、心配かけたな」
❄️「……倒れたら無理矢理部屋に連れていくから」
ユリ「……へへ、頼むぜ」

 翌朝、ユリの熱は下がっていた。
 念の為もうしばらく休んで欲しかったのに、ユリは「カキツバタとゼイユと約束したから」とかなんとか言って俺たちの言葉に全く聞く耳を持たず半ば無理矢理に雪山を登って、とある場所を目指していた。

 約束って、何?

 ユリ、何か焦っている?

 道中、白く輝く小さな妖精が居たから俺とユリの間の娘にしたり、クッソ音痴な歌姫やユリに絡んできたゼリーのやつやケンカ好きの人魚を仲間に加えて、俺たちは目的地に辿り着いた。
 
ユリ「着いた……ここが“カキツバタ”が担当してるところか……

 なんでも、ユリは“ブルベリーグ”というこの学園で1番強いやつを決メるチャレンジ?に挑戦することになったらしい。

 俺もパルデアでユリとパルデアリーグを勝ち進んでチャンピオンポケモンになったけど、どうやらここではパルデアとはちょっとシステム?が違ウみたい。
 俺はユリにしか興味ないからどうでもいいけど。

 で、ユリが目指していたのはブルベリーグ四天王?の最強である“カキツバタ”?とかいうやつのところで、今からカキツバタを倒すために雪山を登っていたらしい。

ユリ「四天王と戦う前にはちょっとしたお遊びがあるんだってさ、ニフル」
❄️「お遊び?」
ユリ「なんだろうな、楽しみだな?ニフル!」
❄️「……うん」





ツバ「うちのチャレンジは“ドーム限定勝負”、チャレンジではこのドームで捕まえたポケモンだけを使って戦ってくれぃ😄」

ユリ「は?????」
❄️「ハ?????」

 今、こいつなんて???

ユリ「待て待て待てカキツバタ🫨🫨🫨お前ふざけんなマジで🫨🫨🫨」
ツバ「今までの貯金でホイホイ勝っちまってもつまんねえもんな!😄」
ユリ「お前、俺が『俺は家族と共に勝ち進んでお前に挑む』って“スグリ”に言ったのを聞いた上でのわざとだろこれッッッッッ🫨🫨🫨🫨🫨」
❄️「なになになに」

 ユリがまた他のやつと俺ノ知らない話をしている。
 なに?コイツが噂の“カキツバタ”?
 ユリをブルベリーグに無理矢理参加させた張本人?
 そして、この気配……
 ……というかコイツ、ユリと昨日知り合ったばかりなはずなのに妙に親しげじゃない?

 ……

❄️「キル」
ツバ「おー元気いっぱい😄」
ユリ「やめろニフルッッ🫨🫨🫨」

ユリ「……ドーム限定勝負ってことは、もしかして」
ツバ「おう、今キョーダイが手持ちに入れているポケモンたちは全員ボックスに預けてもらうぜい」
❄️「……!」

もしかして

ツバ「なーに、チャレンジだけはドームのポケモンだけで戦ってもらうが、オイラと戦う本戦の時は今の手持ちを使ってもいいのよ?別にオイラもそこまで鬼じゃねえ」
ユリ「……それでもいやだよ、一時的にでもコイツら全員と離れるの……特にニフル、こいつとは離れたらお互い何があるかわからないし……

 ……

ツバ「へえ、キョーダイの手持ちに対する愛がそこまで大きいとはねえ いいねえ」
ツバ「……でもよ」

ツバ「その肝心のキョーダイの横にいるポケモンは、覚悟決めてるみてえよ?」

ユリ「……え?」

 これはおそらくコイツからの、昨晩俺たちの話を盗み聞きしていたコイツからの、助け舟だ。

 俺もユリと一時的にでも離れるノハ死ぬほど嫌だ。

 今にも気が狂って暴れそうだ。

 でも

❄️「ユリ、俺ハ、俺たちハ大丈夫」

❄️「ユリ、俺たちヲ、ボックスに預けて」


❄️「はやく迎えにきて、ネ?」



 これは絶好のチャンスなんだ。









ボックスにて




🎀「……っていうわけで俺たちはボックスに来ることが出来てお前に聞きにきたってワケ」

🐶「……クソガキさまが戻ってくるまでに、急いで全部話してもらうからな」

❄️「……“ムスペル”、“レーギャルン”」


🔥「……
🐦‍🔥「……






   ◽︎





 ユリのメインボックスには現在、以下の者たちが居る。

 ハピナスの“ラック”
 ソウブレイズの“リヒルデ”
 ワタッコの“はなちゃん”
 マホミルの“みるちゃん”
 カルボウの“リーヴ”
 スズランからの借り物であるマホイップの“レギンちゃん”

 そしてラウドボーンの“ムスペル”

 ラウドボーンの小鳥の“レーギャルン”

 普段、彼らはボックスの中で悠々自適に平和に暮らしていた。
 なんせ、前科モンが1人もボックスにいないから。

 なお、現在

❄️「……
🪽「……
🐶「……
🍊「……
🦌「……😄」

🔥「なんじゃあ……?おどれら……
🎀「圧かけんのやめろよお前ら……

 前科モンが全員メインボックスに集結し、一触即発状態となっている。

👸「もしかして私たちお邪魔でしょうか?」
❄️「俺タチはムスペルとレーギャルンにだけ用ガある。あまり他の奴らには聞かれたくない話ダ……
🥚「あらあらまぁまぁ!それなら私たちは別のボックスへ移動しましょうか〜☺️はなちゃん〜みるちゃん〜!レギンちゃんもリーヴくんも!みんな行きましょう〜☺️」
⚙️「そ、そうね、それに私とリーヴさんはユリさ……スズランさんのだから……リーヴさん、行こうなの」
リ「……あぁ」
🎀「ごめんな、姫たち」
 

パタン



🐦‍🔥「……それで、聞きたいことって何かしら」
🔥「……

❄️「……お前たちがユリと出会ってから……キタカミでユリに何があったか、その全てを」

🔥「……かかかっ!ええ、ええ。その目ェ、ぎらついてる獣の目ェ、あのクサレに似た気配のワレが、あのクサレの『ニフル』の名を襲名した氷の化身のワレが、その目にどす黒い炎を宿す……最高じゃ……!かかっ!気分がええから特別に教えたるわ」

🐦‍🔥「……はぁ」



◽︎



 一回しか話さないから耳の穴かっぽじってよく聞け。
 そうじゃ、あのガキ……ユリの最初のポケモンはこのワシ“ムスペル”じゃ。おまけにこの“犬”もおまけでな。

 ……私はムスペルの進化に伴ってムスペルの持っていた卵から孵化したわ。まぁ、孵化したのは“スズラン”のところで、だけれど。
 ムスペルは最初、とても小さな姿でこの世界に転生したわ。
 ……私たちの転生のことは、あなたたちには詳しく話せないの。ごめんなさい。 
 そして小さなムスペルは、スズランの手によって炎神としての姿を取り戻し、私も卵から孵化して、不死鳥として……炎神の犬としての姿になったわ。

 召喚s……ちっ、あの女のガキはワシらにこう言った。
「兄さんを、ユリ兄さんの旅の障壁はその炎で全て焼き尽くしてあげてね」
 ってな。
 
 彼女のそれは『兄に対する純粋無垢な愛』からきているのは私たちにもきちんと伝わっている。
 私にもかつて、妹が居たから。
 そしてスズランはもうひとつ私たちに伝えたの。
「兄さんは心も身体も少しだけ脆いから、守ってあげて」
 って。
 ユリは……彼は身体が弱くてパルデアに来るのが遅くなって、スズランや2人の母上と離れ離れで暮らしていたって。
 故郷には同年代の子は誰も居なくて、私のせいで兄さんをひとりぼっちにさせて辛い思いをさせてしまったと、スズランはとても悔いていたの。
 だから彼女は私たちに彼の護衛を頼んで、彼の身を案じて私たちを強くさせたみたい。
 それこそ、このパルデア1強いラウドボーンとして。
 でも……
 


 
 ……ちっ、肝心のあのガキ、キタカミでワレとワシらの強さに酷く怯えよった。




 

   ◽︎





「キタカミ?」
「はい、林間学校ですー!」
 
 アカデミーに転入早々、ユリは林間学校のメンバーに選ばれ、パルデアで宝探しの旅をするよりも先に、何よりも先に、アカデミーの誰よりも先に、キタカミの地へとやってきた。
 ユリは当初断ろうとしたが、ユリの妹であるスズランによる「流石兄さんっ♡♡兄さんは最強だからねっ♡♡林間学校でたくさん活躍してきてね♡♡」と謎のゴリ押しで、今に至る。

「すげー田舎、懐かしいななんか」
……そう?」
「そうだぜレーギャルン、空気が澄んでいるところとか木がいっぱいなところとか、俺の故郷にそっくり……へへ」
……ふふっ」

 ユリは自身の肩に乗っている小さな小鳥に向かって話しかける。
 この小鳥の名前はレーギャルン、ユリの手持ちのラウドボーンのムスペルの眷属らしい。
 ユリがムスペルを校長から受け取った直後に妹のスズランから連絡があり、あれよあれよとムスペルを妹にぶん取られたと思ったら、ムスペルは最終進化して戻ってきておまけにレーギャルンとコライドンを引き連れて帰ってきた。
 ムスペルは「ワシのことは喧嘩の時に呼べ」と普段はボールに引きこもり、コライドンは暴れて言うことを聞かないので、2匹の代わりに普段はレーギャルンがユリの子守りをしていた。

「ブライア先生?が人を呼んでこいって……虚弱体質な俺にやらせるなよ」
「そう言っても、人から頼られて嬉しそうね?」
「バッ……黙れよな!……ん?なんだあいつら」

 強気そうな少女と、弱気そうな少年がユリの前に立ち塞がった。

 この時、ユリの運命は大きく狂い出す。



「レーギャルン、祭りだって!“友達”が、スグリが誘ってくれた!見てくれよこの甚平、似合うか!?」
「私も一緒に居たからわかるわよ、とても似合っているわ」
「そうか?……へへっ」
……

 レーギャルンはとても嬉しかった。この幼い少年、ユリは友達という友達が今まで居らず、キタカミに来る前も「俺ちゃんと向こうの子たちと交流できるかな……」と不安がっていたからだ。
 レーギャルン自身、前世の自分の境遇もあり、レーギャルンは「私たちがついてるわ」と優しく声をかけつづけ、キタカミにいる間はずっとユリの肩に座り見守っていた。

「へへっ、たのしみだなぁ、はやく行こうぜレーギャルン!」
 
……

 しかし、レーギャルンはひとつ気がかりがあった。

『ユリは特別なんだ。だから……強いんだ』

 こっちにきてからユリにはじめて出来た友人である“スグリ”の言葉だ。

 スグリはキタカミ出身の少年で、普段はイッシュ地方のブルーベリー学園に通っている。
 今回、ブルーベリー学園の代表として姉のゼイユと共に林間学校に参加し、ユリと出会い、彼はユリの“友達”となった。
 スグリはユリよりも先にトレーナーになった所謂『先輩』なのだが、ユリの堂々とした振る舞いに惹かれたのか、ユリを慕う様子が見てとれたのだが、レーギャルンはそこが気がかりだった。

(ユリの強さを『ユリが特別な存在だから』と本気で勘違いしているわね……

 ユリの、というよりムスペルの異常な強さは、ユリの妹スズランによるものであり、そこにユリ自身は関係ない。
 ムスペルの強さはスズランのユリに対する愛によるものだ。
 そして、肝心のムスペルとレーギャルンがユリの言うことを聞くのも『ようやく会えたユリに惹かれているから』『ユリの力になりたいから』であり、言い方を変えればユリの強さは『彼を慕うものたちの愛の力』によるものだ。

 ユリの強さは決してユリが特別な存在だからではない……いや、ムスペルとレーギャルンそしてスズランにとってはユリはある意味特別な存在ではあるが。
 とにかく、この世界からしたら、ユリはただの虚弱な幼い少年であり、特別な存在でもなんでもない。


 この世界ではユリは特別な存在ではないはずなのだ。


 そして、その事はユリ自身が1番理解している。
 バトルのあとにはいつもムスペルとレーギャルンに対して「お前たちのおかげで勝てたよ、ありがとうな」と声かけを忘れない。

(だけど、ユリと戦ってユリのミライドンを見てからの……あの少年……様子が……

 コライドンはユリの言うことを全く聞かずに周囲の物を破壊するのが目に見えていたので、キタカミではムスペルとレーギャルンがスグリやゼイユとの交流試合に駆り出されていた。

 ムスペルは「かかっ!ひよっこもやし共が良い目をしよる!平等にキャン言わしたる」と珍しく上機嫌で2人の相手をし、軽々とワンパンで捻り倒していた。
 レーギャルンは「少しは手加減……」と一瞬考えたが、手加減をするのも彼らに失礼なのと、ユリ自身がバトルに慣れるためにも全力で戦った。
 ユリもはじめて出来た友人とのポケモンバトルを不慣れながらも精一杯心の底から楽しんでいた。

 しかし、ユリはムスペルとレーギャルンに恥をかかせたくないという配慮からなのか、はたまた妹の期待に応えようと精一杯だったからなのか、バトル中はムスペルのように少し口が悪くなる妙な癖がある。
 バトルのあとはいつも「俺たちはパルデア最強だから」と妙なドヤ顔をしていた。

 本心では『己の強さ』ではないと理解していて、本来は驕らない心の持ち主なのにも関わらず。

 勿論、それはゼイユやスグリとのバトルでも発揮されていた。

 ユリは、ずっと己を偽っていた。
 はじめて出来たポケモンの家族であるムスペルとレーギャルンに恥をかかせない為に。
 妹の期待を裏切らないために。

 が、今思えばこれが良くなかったのかもしれない。




「あたしたちだけ鬼に会ったって知ったら……
「あ……
……

 レーギャルンとユリは、この時のゼイユのスグリを想う気持ちが痛いほどわかった。

 レーギャルンも『妹』を想う『姉』だから。

 そしてユリも『妹』を想う『兄』だから。

 だから

 内緒にしてしまった、スグリが憧れるオーガポンと会ったことを。

 心が不安定なスグリに『内緒』がバレた時のことを考えずに。






「ユリ、さっきねーちゃんと……どんな話してた……の?」
「あ…………色々!色々話してたぜ!うん!
 ……あとでスグリにも教えてやるよ!あとでな!」
「そうなんだ……







……嘘つき」






「おれが弱いから……だから……

「違う、違うよスグリ……ごめん」

……何が?」

「ごめん、それは」

「おれをのけ者にして、表ではおれのことを知らんぷりして、裏ではおれのこと笑ってたんだ」

「違う、違うよスグリ」

「嘘つき、嘘つき!!

 特別な存在のユリに……孤独なおれの気持ちが、わかるもんか……っ!!」





 レーギャルンの懸念は当たり、スグリとユリは一時的に仲違いしてしまった。

 その後ユリはスグリとバトルをして、スグリを負かし、なんやかんやでともっこが目覚め、オーガポンを助けてスグリと仲直りしたのだが……(この時、ユリは後の家族である『ヤツフサ』と初めて出会ったのだが、今は置いておく)
 
 ともっこたちからお面を取り戻しに行くときに、スグリの様子がおかしく、それを見たユリの心は余計に曇ってしまった。

……
……ユリ」

 レーギャルンは心配だった。
 この少年の心は脆い、この展開にきっと心が壊れかけている。
 レーギャルンはユリの顔を覗き込む。
 すると

「レーギャルン、俺、あいつらをボコボコにして……そしてこいつ……オーガポンのお面を取り戻してさ、取り戻してきたら、スグリに謝る。謝りたいんだ、だから」

力を貸してくれ

 そう言ってレーギャルンに微笑んだユリの瞳には、光が消えていた。





そこからのユリの荒れ具合はもう悲惨だった。


「ッギャハハハッッッッ!!!!これマジ?(笑)上半身に比べて下半身が貧弱すぎるだろ!?(爆笑)」

「え? 聞こえなかったか? それならもう一回言ってやるよ、“上比下貧野郎”!ギャハハハ!!(笑)」

「いいねぇ、その顔……! 下半身だけじゃなく頭まで貧弱なのは勘弁な〜?(爆笑)……少しは“俺たち”を楽しませてくれよ? なあ? ……“ムスペル”! “レーギャルン”! 『フレアソング』ッッッッ!!」

「ッハハハハ!(笑)どうした? もう終わりか? つまんねぇなぁ、弱い犬ほどよく吠えるってな(笑)」

「はぁ?うっせーよムスペル!俺に言うんじゃねえよそういうの!俺に突っかかってくるやつがヒヨッコモヤシばっかりなのがいけねえんだろうが?!」

 八つ当たりをするかのように、ともっこに対して酷い暴言を繰り返し煽り散らかし、ムスペルの業火で全てを焼き尽くし、お面を奪い取る。
 これにはレーギャルンも流石にともっこ……特にド直球すぎる暴言をユリからたくさん浴びせかけられていたイイネイヌ(後のヤツフサ)に対しては申し訳がなかった。
 一方でムスペルはユリの荒れ具合を酷く気に入り、ユリをたくさん煽り焚き付け、ムスペル自身も暴言を繰り返す。
 ムスペルは前世から邪神に近い存在だったので、これにはレーギャルンも納得の反面、頭を抱えた。
 レーギャルンはかつての、前世の『父』を思い出す。
 弱者を屠り、欲しいものは全て奪い、気に入らない者は全てどつき倒す。


(これでは……仲直りどころか……


 
 そしてレーギャルンがこのときユリに感じたこの印象が、このあとスグリにも同じ印象を抱くことになるとは、このときレーギャルンは想像もしていなかった。


「どっちがオーガポンさ捕まえるか、勝負で決めさせて……ほしい!」

「ぁ……!」
……っ!?」

 お面を取り戻したあと、ユリはオーガポンを見送るために洞穴までやってきた。
 オーガポンを見送ったあとは、スグリに謝るつもりだった。
 が、しかし、ここで問題が起きた。
 
 オーガポンが、ユリの家族に加わりたいと申し出たのだ。

 ユリ自身、これまでのオーガポンとの交流でオーガポンのことが心の底から大好きになっており、家族を欲しがっていたユリにとってこれはとても嬉しい申し出だった。
 だからユリはすぐにオッケーの返事をしようとした。

 が、そこにスグリが待ったをかけた。

 レーギャルン自身もこの展開の予感はしていたが、まさかオーガポンの意思を無視してまで『欲しいものは奪い取る』という選択肢を、あのスグリという少年が選ぶとは思わなかった。

「ゆ、ユリ……っ」

 レーギャルンは焦った様子でユリの顔を覗き込む。

 ユリは

……スグリ、お前から言ってきたんだからな

 俺に、俺たちに、負けたからって

 あとでごちゃごちゃ文句言うなよ……っ!!」


 泣いていた。

 そして、恐怖を宿した瞳で、全てを燃やし尽くす業火を見つめていた。





 ユリはムスペルの業火で全てを焼き尽くし、オーガポンを家族に加えた。

 その日の夜、ユリは布団にうずくまって泣いていた。

「俺、スグリに、たくさん、酷いこと言っちゃった。謝らなきゃいけないのに、謝りたいのに、なんで、なんで、どうして俺」
「ユリ……

 ユリは幼かった。
 他人からの嫉妬や羨望の気持ちに、目線に、耐えられなかったのだ。
 そして、自身に見合わない強さを持つには、まだ早すぎたのだ。

 ユリはオーガポンとのバトル後すぐにスグリに謝ろうとしたが、トドメにスグリの「ユリみたいに……なりたかっ……た」との言葉に言葉を失い、今に至る。

 ムスペルはバトル後「……ワシらが悪いっていいたいんか?あーアホくさ!そんなにワシらの強さが羨ましいなら、奪い取れるくらいワレが強くなればいいだけの話じゃ、クソボケ」と何かを吐き捨てるようにボールに戻って不貞寝をしている。
 
 レーギャルンは小鳥の姿から女性の姿へと変化し、ユリの背中をさすってやる。

「だいじょうぶ、まだ林間学校は続いているのだから……明日、ちゃんと彼に謝りましょう?」
「うん……うん……っ!俺っ、スグリに謝らなきゃ、っ、謝って、“ゼロからまた友達になってほしい”って、言わなきゃ……っ!」


 しかし、このあとユリがスグリと会うことは、二度となかった。

 ブルーベリー学園で再会するまでは。




◽︎



❄️「は……ァ!?」

🐶「なんだよ、それ……っ」
🪽「……ッッ!?」

🐦‍🔥「実はこういうことがあったの、“スグリ”という少年との間に」
🔥「勝負の、喧嘩の結果に何後からごちゃごちゃ言ってるんじゃ 勝者は勝者、敗者は敗者じゃクソボケ……

🔥「……おうオーガポン、ワレを巡って2人の男が喧嘩をしたっちゅうワケじゃ 覚えておらんとは言わせんぞ」
🍊「……
🦌「嬢ちゃん……?」

🍊「ぽに……?」←『いや、スグリって子が私にそこまで執着していたなんて初耳だけど……?』の意

❄️「は????」
🎀「あ、姐さんッッッ!?!?🫨🫨🫨」
🐶「えぇ……?」
🐦‍🔥「……まぁ、こればかりは仕方ないわ」



🐶「確かに俺もスグリってやつの印象が滅茶苦茶薄いんだけど……あ"ー……レーギャルンの言う通りならそりゃそうだなぁ……スグリってやつ、ユリと短気女が姉御のお面を集めているときに単独行動してたら……そりゃ印象薄いわ……

🍊「ぽに……ぽにぽに…………」←『あの子が私の棲家に勝手に不法侵入していた子なのは知っていたけど……地元の子供が肝試しにしに来ていたのかなくらいにしか考えてなくて……お面の時も、私と積極的に関わってくれたのもユリとゼイユだったし……あの時の2人のバトルも何が理由か全くわかってなくて……その……』の意

🐦‍🔥「彼はぽにこのために村人の誤解を解くために単独行動をしていたらしいのだけれど……その……

🦌「スグリっていう奴は、小僧の妹(スズラン)みたいな奴なんだネ〜😄😄😄」

🎀「バッッッ……🫨🫨🫨」
🪽「ガルルルルッッッッッッ!!!!💢💢💢」
🎀「コライドンの前でそういう発言をするんじゃねえよトゥオルゥ!!!🫨🫨🫨」

❄️「……
❄️「……悔しいけど、俺モそうだと思う」

🎀「ニフル?」

❄️「ぽにこは『自分の心に寄り添ってくれる人』が欲しかったのに、スグリとかいうやつは憧れから最終的に独りよがりな自分本位な愛を、ぽにこに押し付けようとした。周りを巻き込んで、自分の感情で全てを振り回して、全てを手に入れようとした。力で、ぽにこを奪い取ろうとした」

🍊「ぽに……?」
🐶「いやそこまでは……

❄️「そして、スグリとかいうやつは……“俺”に似ている」

🎀「おま……っ!」
🦌「……

❄️「俺は、俺のユリへの独りよがりな愛で、周りを振り回して、ユリに俺の気持ちを押し付けて、全てを手に入れようとした」

🪽「……
🐦‍🔥「……
🔥「……


❄️「でも、ユリはそんな俺を優しく包み込んでくれた」

❄️「……今から言うことは、俺のエゴであり、俺の独りよがりなユリへの愛だ」

❄️「だけど、これはオマエラにしか頼めない」

❄️「ブルベリーグで、ユリがスグリと会えるように、仲直りできるように」

❄️「今から俺ノ言うコトに協力してくれるか?」

❄️「“コライドン”、“ヤツフサ”、“シティ”、“トゥオルゥ”……そして“ぽにこ”」

❄️「これは、お前たチにしか頼めない」

❄️「ユリを、スグリを、あの“おバカ”2人を、俺たちで“わからせ”てやりたい」

❄️「力を貸して欲しい」


「「……」」

🪽「……グルルっ!」
🐶「……へぇ、いいじゃねえか!やってやろうぜ」
🎀「しゃーねえな、シティお兄さんが一肌脱ぎますか」
🦌「小生がんばっちゃうゾー!😄」
🍊「ぽに!!」


🔥「……ちっ、しょーもな」
🐦‍🔥「……そう言って、頬が緩んでるわよ」
🔥「んな阿呆な、奥歯ガタガタいわしたろか?あぁ!?」



つづく