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三毛田
2025-04-20 14:00:25
1071文字
Public
1000字3
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68 08. 水飛沫を避けたら
68日目
君の優しさに触れる
「っと」
「すまない」
ふらついた体を、素早く支える。
「いいよ。大丈夫? 濡れてない?」
「濡れては、いないはずだ」
「自転車も気をつけろよな〜」
思わず文句が出てしまったが、逆走している自転車が悪い。しかも、傘差し。
後ろの方からなのの悲鳴が聞こえるが、そちらの対処は星に任せるとしよう。
「今日は雨で冷えるから、スープ系にしようか。材料は足りてる?」
「パムの冷蔵庫メモは
……
ああ、いくつか足りないものがあるな」
「じゃあ、それを買って帰ろう」
「そうしよう」
手を繋ぎ、スーパーへと向かう。星となのは先に帰っているだろう。
どんな具材のスープにするかを話し合いながら、買い物をして。
「ただいまー」
「ただいま」
「おかえりなさい。星と三月ちゃんは今お風呂よ」
「じゃあ、着替えたらスープを作っちゃうね」
「頼んだわ」
帰宅したら、姫子は持って帰ってきたらしき仕事をやっていて。
手洗いをして、部屋着に着替えてエプロンをつけた丹恒と二人でスープを作る。
「穹、味見を」
「ん。美味しい」
「それはよかった」
パムが作ってくれておいたおかずを温めていると、星となのが来たのでバトンタッチで俺と丹恒も風呂へ。
「丹恒、靴下濡れてたじゃん」
「あれは、帰りの水溜りで」
「嘘。自転車にかけられたやつだろ」
「
……
乾かせば、問題ないだろう」
「そうかもしれないけど、そういう問題じゃないし。制服も、乾いたら泥がついてたってこともあるだろ」
「後で綺麗にしておく」
と言って、これ以上の追及を逃れようとして。
「丹恒」
「わかっている。が、今は体をリラックスさせる時間だろう」
「俺たち以外の他人にまで、優しくしないで」
子供の我が儘。ただの独占欲。
それに気づいたのか、浴槽の中に顔を半分沈め。
「お前は
……
俺に執着しすぎだ。これから先、困ることになるのはお前だ」
「ううん。俺はこれでいい」
「断言するな」
はあ。と、呆れたようにため息を一つ。
俺には、この家の人たちと丹恒だけでいい。
そう思っていても、彼はそれを許してくれない。自分以外にも目を向けろと、そっと軌道修正しようとするだろう。
でも、俺にとって丹恒は、それくらい大切な人で。
何度もそれを伝えているのに、彼はわかってくれない。もしくは、わかっていて気づかないふりをしているんじゃないかと疑ってしまう。
「丹恒」
ちゃんと洗い流したのを確認し、丹恒の向かいに座る。
「好きだよ」
「知っている」
「なら、俺から逃げないで」
「
……
ああ」
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