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傘道
2025-04-18 22:01:23
1166文字
Public
ビリイト
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好きな音は〇〇の音
znzrの🔫🔦小説です。
スペースでもらったリクエストで、お題「共鳴」から書きました。
「ライトはなんか好きな曲でもあるのか?」
デート中にCDショップ前を通りかかった時にビリーがライトに尋ねた。
「好きな曲?」
自分の好きな曲はなんだろう?
すぐに思い当たらず、ライトは顎に手を当てて考え始めてしまった。
「まだ見つかってないならちょっとCDショップ寄って行かないか?もしかしたら好きな曲が見つかるかもしれないだろ?」
自分の好きな曲は何か?という疑問を解消したくて、ビリーの提案にライトは頷いた。
ジャズが流れる店内に入り、おすすめを聴きながら曲を聴いていく。
クラシック、ジャズ、ヘヴィメタル、ポップス
…
様々な曲を聴いたが、ピンとくるものはなかった。
「いい曲なのはわかるんですけど、好きかって言われると
…
」
「まあ、無理して見つけるものじゃないよな。ちなみに俺はこういうのが好きだぜ。」
手出しなと言われ、ライトは素直にビリーに向けて手を伸ばした。
鋼鉄の手がライトの手をグローブ越しに握る。
心臓の鼓動を聴かせるように共振させ、振動がライトの身体に伝わる。
「ん?この曲って
…
スターライトナイトじゃないっすか。」
曲の正体を知って、ライトは握っていない方の手で呆れたように顔を覆った。
「いい曲だろ?こういう、なんて言うんだ?グッとくる曲が好きなんだよ。」
いい曲。
そういえばさっきまで聴いていた曲より心地よく聴こえるのは何故だろう?
スターライトナイトの曲を思い出してもここまで心を揺さぶられるものだったかわからない。
「パイセン、この共振?共鳴?ってどんな曲でもできるんすか?」
「できるぜ。例えば今店内に流れてるジャズ?これもほら。」
ビリーの手からジャズの曲に合わせて振動が伝わってくる。
あぁ、いい曲だって思ってしまった。
先まで聴いていた時はなんとも思わなかったのに。
「じゃあ、このヘヴィメタルは?」
「ちょっと待ってろ
…
できるぜ、これだろ?」
さっきまで騒がしいとまで思っていた曲のはずなのになぜか心地よさを感じた。
これはもしや
…
「わかった。」
「わかったって何が?もしかして好きな曲か?」
何が好きなのか気になっているのかビリーがソワソワした様子で見てくる。
「好きな曲というか、好きな音がわかりました。」
「好きな音?」
ライトはビリーの手を見つめながら言った。
「パイセンの音が好きっす。」
「へ?」
そうだ、パイセンの機械音や戦闘の時に奏でる銃声が好きな音なんだ。
もちろん低くて陽気な声も大好きだ。
それに気づいたライトはお日様を浴びたような温かな表情を見せた。
「だからパイセンが発する音が好きなんです。」
「お前、たまにすごいこと言ってくるよな
…
」
直球で好きと伝えてきた恋人が眩しくて愛おしくてビリーはCDショップの天井を見つめた。
好きな音は貴方の音です。
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