三毛田
2025-04-18 20:32:17
1072文字
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66 06. レインコート

66日目
色以外はお揃い

「見て! 可愛いでしょ!」
「子供用……か?」
「ちーがーうー!」
 声がしたので横目でチラッと見ると、水色とピンクの上着のようなものを着たなのが、見せびらかしに来たようなので丹恒がポロッと口にすると、不満そうに頬を膨らませているのが視界の端に。
「レインコート! ポンチョサイズなだけ!」
「なるほど」
 そんな会話を右から左へ聞き流しながら、ゲームの続き。
「丹恒には緑の。穹には黄色いの買ったから。後で着てみて」
「俺は要らない」
「あると便利だよ。じゃ!」
 どうやら見せに来て俺たちの分を押し付けに来ただけのようで。でも、お菓子の袋を掴んでから俺の部屋を出ていく。
 見てないのになんでわかるかって? お菓子の袋の音がしたんだもの。
「要らないと言ったんだが……
「ん? 押し付けられた?」
「そうだ」
 キリのいいところで中断して、丹恒を振り返る。彼の手には、箱。
 開けてみると、袋に入ったレインコート二着。
 袋から取り出し、浴室で身につける。
「それこそ子供用だな」
「それは言わない約束!」
 フードまでかぶると、鏡に薄っすら映った姿はまんま子供みたいで。
 丹恒はくすっと笑うけれど、俺としてはちょっと不満だ。
「丹恒は……蛙?」
 アーカイブで見た生き物と、同じ色だからそれにしか見えない。
「三月には悪意はないと分かっているものの、複雑だな」
 フードを脱ぎ、少し眉を寄せてからレインコートを脱ぐ。
「でも、お揃いなのは嬉しいな」
「そうか。色さえ気にしなければ、フィールドワークをする時に使えそうだな」
「後は、ちょっと寒いところとか?」
「工夫次第で、色々と使えそうだな」
 なんだかんだで気に入ったようだ。
「後で礼をしないといけないな」
「じゃあ、今から出かける?」
「そうだな。いいかもしれない」
 提案したら頷いたので、手を引いて俺の部屋を後にする。
 パムに事情を説明すると、他にも買ってきて欲しいと言われたのでそちらも買いに出かけ。
「はーい。あれ? 二人ともどうしたの?」
「これ、レインコートのお礼」
 可愛くラッピングされた紙袋を出てきたなのに差し出す。
「わざわざいいのに……ありがとう! 開けてもいい?」
「ああ。お前のために買ったものだからな」
「ふふ。わあ、可愛い瓶。中身は?」
「ルームフレグランス。なのに似合う色と匂い」
「そうなんだ。早速使ってもいいかな?」
 よっぽど嬉しかったのか、そわそわしている。
「俺たちは戻るから、好きなだけどうぞ」
「えー」
「散々嗅いだから」