目の前の仮面を見詰める。多分顰め面だが、大抵はいつもこう言う顔だ。但し、そのいつもより変な顔に成って居るとは思う。瞬きも少なく。一途に、一心に。
「おまえを相手にして居ると、まるで夢みてるみたいだ。」
へえ。と男が返す。
「それで?今も寝てるって?」
目を開けた儘。そう言われるが、夢をみている時は夢の中の自分はいつも目を開けて居るから、やっぱりこれが夢かどうかは自分では分からないのだ。
「寝て夢をみて、起きてまた夢をみてる気分。」
へえ。また男が返す。
「夢の外で死んだら、夢の中でも死ぬんでしょうか?」
試してみたいんですけど。男が言う。そこでゆっくり瞬き。答えは勿論。
「だめ。」
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