【能楽鑑賞】#198 櫻間會別会

能「道成寺」 狂言「二千石」 半能「海人」

故 北山左門五十回忌追善
櫻間會別会

国立能楽堂
2025年4月13日(日) 13:30開演

能「道成寺」
白拍子/鬼女:北山春彦
道成寺の住職:野口琢弘
    従僧:野口能弘、吉田祐一
    能力:野村裕基、飯田豪

 笛:藤田次郎
小鼓:飯冨孔明
大鼓:柿原孝則
太鼓:金春惣右衛門

鐘後見:櫻間右陣、本田布由樹、伊藤眞也、阪本昴平
狂言方鐘後見:深田博治、中村修一、内藤連、岡聡史

狂言「二千石」
   主:野村萬斎
太郎冠者:石田幸雄
  後見:石田淡朗

仕舞「鵜之段」櫻間金記
独吟「車之段」本田光洋

半能「海人」懐中之舞
    龍女:櫻間右陣
藤原房前大臣:黒田真生
    従者:宝生常三
    従者:野口能弘、野口琢弘

 笛:成田寛人
小鼓:大倉源次郎
大鼓:亀井広忠
太鼓:吉谷潔 


*・*・*


能「道成寺」

道成寺は何度か観てはおりますが、金春流で拝見するのはお初でした。よって、演出が色々と違っていたので新鮮でした。

まず上掛りの流派(観世・宝生)では、事前に鐘を吊るしてから物語が始まりますが、下掛りの流派(金春・金剛・喜多)では、話の流れの中で、間狂言が鐘を持ってきて吊るすということで、これは以前、他の方がご覧になられた感想を拝見して存在は知っていたので、これを万作の会ver.で観れたのがとても嬉しかったです。

ただ、運ぶ時は狂言方鐘後見も一緒なのですが、裕基くんが先頭になって出てきた時は、彼の高さに合わせないといけないので、他の皆さんは大変だろうなァと思いました😂
(只でさえ、鐘を引きづらないように、つま先立ちで運ぶので裕基くんがとても控えめなつま先立ちをしていたのは分かった😂)

ちなみに鐘の重さは平均で80キロくらいあるそうです。間狂言が鐘を吊るした後は、シテ方の鐘後見へバトンタッチするのですが、鐘を引っ張る右陣先生の身体を、体格の良い布由樹さんがしっかり抑えてるところからも、鐘の重さが伝わってきます💦(いざ鐘を落とすって時も凄い緊張感でした💦)

そしてシテの白拍子の装いも、上掛りでは若い女性を示す紅入唐織でしたが、下掛りでは無紅唐織になり、やや年嵩の女性となるようで、これが今回は装束の柄的にヘビ感が増し、歳が増したことで怨念の強さも増したような感じがしました。と同時にカッコ良さもあって、結構私的に好みだなと思いました😊

また後シテでは、赤頭が常の型となるようです。観世流では、小書がつかないと赤頭にはなりませんので、これは初めて知りました。

そして話の流れが前後しますが、これまで観てきた鐘入りは、シテが鐘の内側から両手を添えて、タイミングよく飛び込む形でしたが、今回は鐘の外側から片手をかけ、鐘が落ちる直前に飛び入る【斜入】というカタチ。これは金春流の中でも櫻間家にだけ伝わる型とのことで、これが観れたことは一番貴重だったかな、と思います。

てか、何より今回シテを務めた北山春彦師がすんばらしかった!!

終始とてもスタイリッシュでキレイな動きで、年嵩の女性らしい落ち着きもあり、魅入ってしまいました。鐘入りもクルッとしながら、キレイに入ってホントの蛇のようでした。後場はワキの僧たちも負けてなくて、両者一歩も引かない感じが見応えありました。

今回も、とても良い「道成寺」が観れて満足でしたし、何より色々と学べて、能の「道成寺」も奥が深いのだな、と知れたのが良かったです。益々好きな演目になりました。人気あるのも頷ける😌



狂言「二千石」

主に内緒で都に出掛けた太郎冠者は主に咎められますが上手く言い逃れをします。
調子にのった太郎冠者が都で覚えて来たと謡を謡いますが、主は其れを聴き、納めて有った我家の大切な謡を持ち出し勝手に謡ったと強く咎めます。
扨、太郎冠者はどんな言い訳するのでしょうか・・・。


過去に万作さんで観た記憶⬇️
https://chaosnokanoke.xxxx.jp/archives/26400

今回も追善能でしたので、納得の選曲です。

萬斎さんの主は、前半はカッコ良くても後半はやはりチャーミングで😂笑

太郎冠者の謡を聴いて、最初は笑顔だったのに、段々と眉間にシワが寄り、最終的には苦々しい顔になっていくのが面白かったです🤣

そんな主の心を知ってか知らずか、幸雄さんの太郎冠者のすっとぼけ感もなかなかのもの。先代に似てる!と褒めたら、褒美をくれるもんだから、あぁ、これは調子乗ってるなと感じて更に笑ってしまいました🤣

狂言に出てくる主って、怖い人かと思いきや、情に脆くて気前が良かったりするので、その辺のギャップが人間的で魅力に感じるんでしょうな🤭



半能「海人」懐中之舞

先日の夜桜能でも観た演目なので、詳細は割愛しますが、その時は前シテが魅力的だったので、半能かぁと思っていたんですけど、いざ始まったら、前シテの場面が丸々省略されてるだけで、ワキの場面とかは、しっかりあるのね。お囃子の豪華さもあり、右陣先生のふわっとした魅力的な舞に魅せられ、半能以上の充実感がありました。狂言と半能、親子繋がりの番組構成にも納得。

てか、広忠さんと源次郎先生の絶対的存在感と安定感、凄っ!!と思いました🥹

何度も拝見しておりますが、改めてソレを感じて圧倒されてしまいました😅💦



過去の観劇日記はコチラから⬇️
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