John
2025-04-12 10:55:33
3812文字
Public カサブランカ
 

カサブランカ名前由来メモ

名前の原義や元ネタ、一般的とされる印象等を(作者が意図したものかに関わらず)記載しました。※英語で直訳できるもの、調べなくてもわかるものは省略。

◆アイザック・フォーサイス(エドガー・ホップカーク)
 アイザック:「彼は笑う」の意。ヤハウェと最初に契約を結んだアブラハムの子イサクに因む。神は当時99歳のアブラハムと妻との間に子が生まれることを約束するが、それに対するアブラハムの驚きと疑い、そして夫婦の喜びを含んだ意味。
中世においてはユダヤ人にしか使われなかったが、宗教改革以降は他の旧約聖書に登場する名前と同様、一般に人気の名となる。
 フォーサイス:スコットランド系の姓。ゲール語の個人名で「平和の人」を意味するFearsitheに由来し、更に古い形式ではde〜(〜の)と表現されたため、「平和な場所」を暗示し、特定の土地を指していたと考えられる。
 エドガー:Ed-は「財産」「富」「繁栄」「幸福」などを、-garは「槍」を意味する。平和な治世のモデルとされ、平和王と呼ばれたエドガーにあやかって人気の名前。Ed-を構成要素に持つ他の名前と共に非常にアングロ・サクソン的な名前であり、英語圏で人気。
 ホップカークはスコットランドの地名に由来。カーク(Kirk)は「神の家」を意味するギリシャ語が語源で、「教会」を意味する古英語を経た古北欧語がさらに変化したもの。Hop-は土地を所有していた人、または一族の名前の可能性がある。

◆エルロック・ホームズ
 モーリス・ルブランの『ルパン対ホームズ』に登場する、シャーロック・ホームズのパロディキャラ、エルロック・ショルメ(Herlock Sholmès)に因んだもの?

◆ベルント・コールマン
 ベルンハルト(Bernhard)の短縮系。古高ドイツ語の「熊(bero)」と「強い、大胆な、勇敢な (hart)」から「Bernhard」という名が生まれた。「熊のように勇敢な」を意味する。
 コールマン(Colman)はアイルランド系の名前で、Colmの愛称形。Colmはハトを意味するラテン語columbaがゲール語的に変化した名前。ハトは平和の象徴であり、キリスト教では神の鳥であり、精霊の象徴であり、ロゴスであり、ソフィアであるとされた。

◆ジェシカ・ネクロ
 ジェシー(Jesse)の女性形。ダビデの父エッサイ(Jesse)に由来する名前で、原義は「神によって使命された」

◆コフィン・ドジャー(ジャクソン)
 ドジャー(dodger) 英語で、素早く身をかわす人、ごまかしのうまい人。ペテン師。の意味。
 ジャクソン(Jackson) ジャック(Jack)の息子の意。JackはJohnの愛称で、原義は「ヤハウェは恵み深きかな」

◆ギャスパル・ミュレー
 新約聖書に登場する東方の三博士カスパールに由来。キリストの生誕に際し、三つの贈り物をする。
 ミュレーは粉屋、米粉屋を意味する姓で、フランスのアルザス地方などのライン川流域付近のドイツ系フランス人が住居している地域に見られる。

◆デイジー(マーガレット)
 マルガレタ(Margareta)の語源は諸説あるが、伝統的にはギリシャ語で「真珠」を意味する言葉に由来すると考えられていた。英語では聖マーガレットにあやかり、イギリス王家で伝統的に使われた。
 デイジーはマーガレットの愛称。19世紀になって花の名称が女性の名前として使われるようになった。元々英語のdaisyには「太陽」という意味があったが、真珠を意味するラテン語がフランス語化したmargueriteがひな菊を意味する言葉として使われるようになったことから、英語圏でデイジーがマーガレットの愛称として意識されるようになった。

◆ベネロペ・ラヴテイカー
 オデュッセウスの妻ペネロペに由来? 「ヴェールで顔を覆った女性」を意味し、機を織る「運命の女神」の添え名。でなければシュガーラッシュの女の子しか出てきません……

◆ダニエル・コットンキャンディー
 ヘブライ語で「神は私の裁き人」の意。旧約聖書「ダニエル書」の預言者ダニエルにあやかった名前として、女性を守る騎士のイメージを持つ。

◆アビゲイル・ホール
 「父の喜び」を原義とする、ダビデの妻の名前。旧約聖書のエピソードから謙虚で献身的な女性のイメージを持つ。17世紀のイギリスでは原理主義的な清教徒によって旧約聖書の名前が人気となった。

◆ウズリフ・リヴィンスキー
 ヘブライ語で「結びついた」を意味するレヴィに由来するユダヤ人のロシア姓。

◆エレノア・ポートマン
 エレアノール(Eleanor)の近代英語形(Eleanor)。本来の語源はゲルマン語とされるが、古フランス語形ElienorがElaineと混同されて、伝統的にヘレネ(Helene)の変形と考えられてきた。ゼウスの娘ヘレネは、伝統的にギリシャ語の「太陽」や「葦のかがり火」と関係づけられて、「輝く者」という意味の名として用いられる。
イギリスでのエレナーの人気はアキテーヌのアリエノールの他、エドワード1世の妃エレナーの影響が大きい。前者はヘレネに似て恋により破滅をもたらす絶世の美女であり、ふしだらな悪女かつ女性の強さを象徴する。後者は反対に誠実な夫婦愛を象徴する人物として知られる。

◆コーデル・マッカラン
 英語の「cordwainer」に由来し、「ロープ職人」または「革職人」を意味する?
 Mac+Allanでアランの息子の意。イングランドやスコットランドでファーストネームや姓に使われるアレンやアランの起源はケルトであるとされ、ゲール語でlittle rockを語源とする。

◆スキアー(セオドア・グロブナー)
 英語名セオドアはギリシャ語の「神」と「贈り物」ならなるテオドロスが語源。原義は「神の贈り物」または「ゼウスの贈り物」。前者は英語のfanatic(狂信者、熱狂的な愛好者)などと同族の言葉。
ギリシャでは最も伝統的な名前のひとつだったが、キリスト教では殉教した聖テオドロスによって新しい意味を持つようになり、イングランドにおいては第7代カンタベリー司教の聖テオドロスによって広く知られる。

◆スヴェン・モルゲンシュタイン
 古北欧語で「戦士」という意味。スウェーデン国王の冠の名であり、北欧神話フレイの神獣ヒルディスヴィン(Hildisvin)の-svinは豚を指し「戦う豚」という意味。フレイやフレイアが次第に軍神的な性格をもつようになり、戦士たちがフレイの加護を願って猪の冠をつけるようになった関係から。
 姓Morgensternのシュテルンは「星」を意味し、ダビデの星「六芒星」を指す。ユダヤ人の姓を構成する語として多く使われた。

◆クレア・ウィンストン
 「聡明」を意味するラテン語clarusの女性型claraに由来。clarus(明るい)を語源とする英語のclarifyは「明らかにする」という意味。
 地名、または英語の姓。「喜びの石」を意味する古英語に由来。

◆ナジー・シャンドリー
 アラビア語(敵・死・災難から逃れて)免れる(者)、生き残る(者)、助かった(者)?
もしくはアグネスの愛称Nessieの変形か

◆オーウェン、ステファノ、フレデリカ
 オーウェンの語源はさだかではないが、古くからラテン語名Eugenes(well-bornの意)と同一視される。
 ステファノスはギリシャ語の冠が語源。勝利の報酬や勝利そのものを意味する言葉としても使われる。聖ステファノにあやかった名前。英語ではステファンの変化形スティーヴンがあり、前者はラテン語名のStephanusに近くハイクラスな印象を与え、後者は中世の庶民の伝統を引き継ぐ。
 フレデリクは北欧神話の豊穣・富・平和の神フレイ信仰に由来。フレイ・フレイヤの原義は「愛」。Fred-は「平和」を意味し、-rickは「支配者」「家長」を意味するため「平和をもたらす支配者」や「愛情豊かな支配者」などと解釈できる。

◆ヴェルナー・ハイゼンベルグ
 おそらくドイツの物理学者ヴェルナー・カール・ハイゼンベルグ(1901-1976)が由来。ハイゼンベルグの発見により不確定性原理が提唱された。
 ヴェルネルという名の後半部分は古高ドイツ語で「軍団」「戦士」を意味する「heri」に由来すると思われるが、前半部分の由来は不明確である。古高ドイツ語で「真実の」などを意味する「waron」に由来するとも、「世話をする」「警戒する」を意味する「warnon」に由来するともされる。

◆ローレンス・ウォータンドラス
 ローマ発祥の地にあった町ラウレントゥム(Laurentum)に由来するラテン語ラウレンティウス(Laurentius)から生まれた英語名。「月桂樹の町」という意味で、勝利者が戴く冠が月桂樹を指すことから「栄光の勝利者の町」という意味。ラウレンティウスという名前はローマの殉教者ラウレンティウスの影響が大きい他、イギリスではカンタベリーの聖ローレンスやグレンダロッホの聖ローレンス・オ・トゥールにあやかる名前として人気がある。
 カンブリア州にある湖水地方の地名で、vatnとendiの合成後で「湖の端(end of the lake)」あるいは、水辺の納屋を意味する古ノルド語「vatn-endi-hlaoa」に由来。