sousakuyamamusume
2025-04-09 23:26:17
1007文字
Public 一次創作
 

彼岸警邏隊7


「またお前は無茶な戦い方して……。」
「これでも前よかマシだろ旦那。これでも反省してるんだぜ?」
「今のは無茶な戦い方、前のは自殺行為だ。」
「厳し……。」
 そう。
 『ただの刑事上がり』の筈のこいつは、初めて会ったときから無茶ばっかしやがる。
「ほんとに反省してんのか?」
「してるって、あん時とは違うんだから。」
 あん時ってのは……ああ、あれは確かバディを組まされてから3カ月ぐらいの頃だったか。

 彼岸警邏隊に配属になったばかりの俺はまぁ、自分で言うのもなんだけどちょっと荒れてたわけで。無論、家族には一切そんな素振りはしてなかったけどな?ただ、まぁ、当時のバディを撃ったってのは思ったよりも重荷だったのかなんなのか、割と無茶ばっかして旦那に怒られてたっけ。
 で、今話題に出した『あん時』は本当に我ながらひどかった。今でも腕と足に傷跡が残るぐらいの大怪我で、下手したら切断も、とか言われてたぐらいだからな。腕の一本や二本くれてやる、みたいな戦い方してたら大怪我もする。
「無茶な戦い方をするな。」
「それは先輩からのご命令で?」
「そうだと言ったら?」
「やめていだたきたいですね……ああでもしないと、役に立てないってのに。」
――ッ」
 今思えば思いっきり旦那の地雷踏み抜いてたわけだが、当時の俺にそんな事はわからなかったわけで。
 ……結果として入院期間が2週間ほど伸びる羽目になった。

「マジで痛かったんだぜ?旦那の平手打ち。」
「ありゃ悪かったって。」
「いや、元はと言えば俺が無茶ばっかしてたのが悪いわけだからしょうがないけど。」
 あの頃と比べりゃ危なっかしいのはちとマシになっ……てないな。こいつはなんていうか、自分でも気付いてない部分ではまだあん時のままだ。だから咄嗟の時に無茶しやがる。……そこは俺も人のことあんま言えねぇかもしれねぇが。
「で、腕は動くだろ?」
「動くけど……いや入院中に書くのかこれ……。」
「暇だろ?書いといた方があとが楽だ。」
「へいへい……。」
 始末書を見て『うへぇ』ってツラしてるこいつを見てると随分と丸くなったとは思うが。なんつーか、今のこいつがボーダーコリーだとしたらあの頃のこいつは野性に返ったポメラニアンみてぇだったからな……
「なんだよ、まじまじと俺の顔みて。」
「いや、昔っから犬みてぇな奴だなと思って。」
「なんじゃそりゃ。」