傘道
2025-04-07 23:19:12
930文字
Public ライイワ
 

〇〇〇〇は恋に落ちた

znzrの🐺🪛小説です。
BL字書き用お題ボタンの「1RTで片想いの短編小説を書いて下さい。」でRT達成したので書きました。
ベッターのバックアップです。

アンドーは恋に落ちた。
恋に落ちた瞬間は鮮明に覚えている。
兄弟の体調が優れず、治してくれる病院を探すべく六分街を彷徨っていた時だ。
「アンドー様、どうかなさいましたか?」
青白い顔の自分を見て気にかけてくれたのだろう。
ヴィクトリア家政の狼執事、ライカンが心配そうに声をかけた。
「兄弟の調子が悪くて病院を探しているんだ。」
「兄弟?」
アンドーは具合が悪そうな兄弟をライカンに見せた。
その様子を見てライカンは何かを察したようだった。
「ふむ、アンドー様。ご兄弟の具合の様子を具体的に教えてくれますか?」
「喉の調子が悪いみたいで、全然声が出ないんだ。」
ライカンは顎に手を当てて考え始めた。
「声が出ないとはあまりよろしくないですね。以前にも似たような症状にかかられたことはありましたか?」
「似たような症状そう言えば前にも全然声を発しないことがあったな。」
「その時、何処で診断してもらいましたか?」
アンドーは記憶を巡らせ、前回何処で診てもらったか思い出す。
「プロキシの仲介を受けてカスタムショップで診てもらったんだ。」
「なるほど、それではカスタムショップに参りましょう。必要であれば私が仲介いたします。」
さ、行きましょう。
そう言って兄弟を抱きしめるアンドーの肩を抱いた。
ライカンがカスタムショップのオーナーと交渉してくれたおかげで、無事に兄弟は元気を取り戻した。
あの時に兄弟を気にかけてくれた紳士の姿が忘れられない。
「兄弟俺はどうしたらいい?」
工事現場の隅で元気になった兄弟に相談した。
あの紳士を振り向かせるにはどうしたらいい?
兄弟と相談しても答えは出なかった。




ライカンは先日のことを思い出していた。
ハンマードリルを抱きしめ、青白い顔で彷徨っていた男性。
何処か闇を抱えた彼。
なぜか彼を守りたい、受け入れたいと思ってしまった。
そう思うのは間違っているのだろう?
この気持ちは何だろうか?
この気持ちの正体は何だろうか?
それに気づくのは数日後の話だった。
ライカンが恋に落ちるのはもう少し後の話だった。



後日、告白するか迷っているアンドーの元に薔薇の花束を抱えたライカンが来て告白するのであった。