傘道
2025-04-07 22:11:56
1145文字
Public ベンイト
 

愛おしき者の観察

znzrの🐻🔦小説です。🐻さんの食事を見るのが好きな🔦さんの話です。
ベッターのバックアップです。

ライトはベン・ビガーの食事を見るのが好きだ。
例えばティーミルク。
片手で握れるサイズなのに両手で大事そうに飲む姿が愛らしい。
例えばラーメンや火鍋。
熱い食材をふうふうと息を吹きかけ冷まし、細い箸で食べている様子はどこか微笑ましい。
ステーキなどの肉料理を食べている姿も好きだ。
肉を頬張る時にチラリと見える犬歯は捕食者の威厳を感じさせる。
あぁ、ベンさんの家で見かける好物のキャビアを食べている姿も愛おしい。
大きな手では使いづらいであろう小さなスプーンで一粒一粒大事そうに食べる姿に心を揺さぶられる。
箸、スプーン、フォーク、ナイフといった小さな食器を使って食べる姿は可愛い。
とにかく食事をするベンさんは愛おしいのだ。
愛おしい食事の姿は何度だって見たい。
だからデートをする時は一緒に食事をすることをライトから提案してすることが多い。
ラーメン屋などカウンター席の場合は、美味しさに細くなった隻眼が見たくてベンさんの左側に座る。
ただずっと見られたまま食事するのはどこか気まずい思いをしてしまうだろう。
だから自然に、じろじろ見ないように観察をするのだ。
今も素敵な食事風景に心躍らせながらも、自然に会話を続けているつもりだ。
目の前でベンさんが鼻歌で歌いそうなくらいご機嫌な様子でパンケーキに蜂蜜をかけていた。
好物の蜂蜜でパンケーキとホイップクリームが黄金色に染まっていく。
(………可愛い)
そう愛おしさを感じながら、パフェの上にのったブドウを口に入れた。
これから熊のシリオンからしたら小さいフォークとナイフでパンケーキを切り分け、口に運ぶだろう。
その時に大好きな犬歯が見えないか、淡い期待をしてみる。
本当に愛おしい恋人なのだ。











ベン・ビガーは知っている。
恋人であるライトが自分の食べている姿を見るのが好きなことを。
気づいたのは小さな違和感だった。
自分の方が食べる量がはるかに多いのに、食べ終わるタイミングはほとんど一緒であった。
最初はライトさんが猫舌で、熱いものはゆっくり食べないといけないから食べるスピードが遅いと思っていた。
しかし熱くないティーミルクやパフェでもスピードは変わらないのだ。
そして気づいてしまった。
ラーメンを食べている時にチラリと横見た瞬間、自分のラーメンの方に慌てて顔を向けた恋人を。
向かい合わせの席で抱きしめたくなるほど穏やかな瞳で自分を見つめる恋人を。
そして今もサングラス越しに見つめる視線は愛らしい。
観察されることに嫌悪感はない。
むしろ愛おしさを感じている。












ライトはベン・ビガーの食事を見るのが好きである。
ベン・ビガーはライトという愛おしき者の観察が好きである。