三毛田
2025-04-05 11:10:02
1063文字
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53 13. 喧嘩の後はいつも自己嫌悪

53日目
でも最後は仲直りのキス

「うわ〜んっ」
「なんじゃなんじゃ。何があった」
「たんこ〜が〜っ」
「だって、きゅうが……
 たまたま荷物に紛れ込んでいた奇物により、見た目のみ幼くなった穹と丹恒。
 先ほどまでパムから渡されたおやつを仲良く食べていたはずなのに、二人とも突然泣き出し。
 その泣き声に、駆け寄ってきたパムであるが、泣きじゃくっている上になかなか要領を得ない返答に困惑するばかり。
「ほら。ヨウおじちゃんが抱っこしよう」
「やだぁ! たんこーも一緒じゃないとやだぁ!」
「わかった、わかった。ほら、丹恒」
 ヴェルトの片腕に抱き上げられた穹は、丹恒も一緒でないと嫌だとまた泣き出し。
 丹恒は、差し出された手とヴェルトの顔を交互に見て。
「子供なんだ。素直に甘えていい」
……見た目、だけです」
 鼻をすすりながら告げるものの、もう片方の腕で泣くのをこらえている穹が目に入り、素直に体を預ける。
 既に精神も見た目に引きずられていることに気づいていないのは、小さくなった二人だけで。
「どうじゃった」
「丹恒は、パムに貰ったおやつが美味しかったからと、穹に半分あげたらしい。だが、丹恒にもたくさん食べてほしい穹は、いらないと突っぱねたようだ」
「意地の張り合いをしとったが、精神も子供になりつつあったから、耐えられず泣いた。そんなところか」
「そうみたいだ」
「二人は?」
「穹のベッドに寝かせてきた。起きたら戻っているといいんだが」
「そうじゃな……
 現在、姫子となのかは外出中のため、パムとヴェルトしかおらず。
 何か起きた場合、戦力外となっている二人をどうすべきかと頭を悩ませて。
 ラウンジにいる二人がそんな事を考えているとはつゆ知らず、泣き疲れて眠る穹と丹恒は、小さな手を握り合っていた。
……
……
 数時間後。
 目を覚ました二人は、寝ぼけ眼で目の前にいる恋人を見つめて。
「おはよう、丹恒」
「ん。おはよう、穹」
「寝る前の記憶、ある?」
「荷物を受け取ってから、はっきりと覚えていない」
「俺も。何か瞼が重いし、頭も痛いんだけど」
「俺も同じだ。頭痛は、水分補給をすれば治りそうだ」
 と、冷蔵庫へ水を取りに行き、分け合って飲む。
「なんかさ、丹恒に酷いこと言って泣かせた気がするんだ」
「多分俺も、穹へ普段ならば口にしないようなことを告げた気がする」
 自己嫌悪を滲ませて、顔を突き合わせ。
「内容は覚えてないけど、ごめん」
「俺も、悪かった」
「じゃあ、仲直りのちゅー」
「仕方ないな」
 とキス。