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三毛田
2025-04-03 13:29:03
1069文字
Public
1000字3
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51 11. 認めたくない片想い
51日目
認めてしまえば引き返せないだろうから
己は護衛だからと、一歩引いたところを歩く。
三月のように隣に立ってしまったら、余計なことを口走ってしまいそうで。
「丹恒! こっち来て!」
「大声を出さなくても聞こえる」
申し出を断ったとしても、彼らは俺を同じ陽だまりの中へ連れ込むのだろう。
戻れないと、戻りたくないと思ってしまうだろうから、深く踏み込まないように自分の足で進まないといけない。
距離感を間違えるな。
彼らは光を進むべきだ。
生まれた時から投げかけられた言葉が、過ごした場所が、未だに俺を監獄へ閉じ込めている感覚。
だからこそ、認められない。認めてしまえば、光へと手を伸ばしたくなるから。
穹に拒絶されるのが、怖い。
それが本音。
所詮片想いというもの。
「丹恒〜。お前も一緒に説得してくれよ〜」
腕に触れた穹の手を振り払いそうになって、思い留まる。
「今度は何を言い出したんだ」
「別に困らせるようなことじゃないってば! 穹だって食べたいって言ったじゃん」
「それとこれとは話は別! 俺は、なのとカップルに見られるのは嫌だ!」
「なにそれ! こんな美少女に、面と向かって言う?!」
腕に手をかけていただけのはずが、三月へ拒絶するような言葉を向けながら、まるで木登りする時のように俺にしがみついてきて。
「穹! 丹恒驚いて固まってるけど?」
「なのとカップル扱いされるなら、丹恒とカップル扱いされる方が良いですよ〜だ!」
「ウチはふわふわパンケーキが食べたいから頼んだの! 丹恒も何とか
……
丹恒?」
「丹恒? 丹恒は別にふわふわパンケーキ食べたいわけじゃないよな?」
穹の言葉に思考が停止し、その後の二人の会話も右から左へ。
「ふわふわパンケーキ
……
」
ようやく絞り出せた言葉は、それ。
「パムに、作ってもらうのじゃ駄目なのか」
少しだけ冷静さを取り戻したので、問いかける。
「別に駄目ってわけじゃないけど
……
。穹、いい加減丹恒から離れなよ。動けなくて困ってるじゃん」
「俺が好きで丹恒にしがみついてるんですよ〜だ。なあ、丹恒。いいよな?」
「咄嗟に動けないから、しがみつくのはやめてくれ」
「じゃあ、手を繋ごう」
素直に下りた穹の手が、するりと絡められ。
「じゃあ、ウチは穹の左手!」
「俺の手は丹恒と繋ぐためだけにあるんです〜」
三月が手を取ろうとするより先に、素早く上へ挙げながら、そんな事を。
「今日の穹、すごく意地悪! 丹恒も何か言ってやって!」
ぷりぷり怒りながら、俺を見上げ。
「俺は護衛だ。手を塞がないでくれ」
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