rpone(るぽね)
2025-03-30 23:02:33
2436文字
Public
 

しぇりぷら10th_6の感想

ネタバレしかない

『高校の卒業式の頃』と聞いてまず「はずかしい」が出てくるのがリアルというか、海に行ったことより先に"初めてエッチをしたこと"を思い出すんだ……としみじみしてしまいました。今でもお互い恥ずかしいの、かわいらしい……

立夏から『あの辺りの記憶だけやたら濃い』と聞いた真冬の少し物憂げな顔、由紀の「10年後はあまり思い出さないかもな」の言葉を思い出しているのかな?と思ったり。10年経っても真冬は由紀との海を忘れていないし、それを受けて立夏との思い出は噛み締めるようにしているんだろうな

4人で夏フェスいいなあ、海外ツアーも行けて充実してるなあ、と思ったら、『柊が倒れた』で胸がギュッとなった でもなんというか、悪い意味ではなく「ありそう」と思ってしまって……。今まで玄純を引っ張ってきた彼だからこそ、立ち止まることを知らない危うさが少しあったような、突然プツリと糸が切れてしまいそうな感じがしていたから。玄純もあれから大丈夫だったのかな、見抜けなかった自分に負い目を感じたりしてないかな。真冬も弱っちゃうのも、なんだかんだ2人が本当に信頼し合って支え合っていた幼なじみだからこそだよね、立夏がそばにいてくれてよかった……

進化し続けたい・振り落とされまい、と立夏がしたいのは「彼らしい」なと思うけれど、真冬にとっては意外と『ポカーン』な事実だったの、なんだか良かったな 由紀を亡くして、音楽がしたい・立夏と一緒にいたいでここまで来た真冬が、これ以上を望んでいないのも、確かに「彼らしい」。先の先を見ている立夏も、日々を大切にしていつ死んでもいいと思っている真冬もどっちも正しくて、欲を言えば『ずっと』が出てくる真冬は、立夏にプロポーズしたあの日からの10年でまたたくさんたくさん考える事があったんだろうな。

そしてここで、毛玉を見送ったことについてが明かされて。10thで初めて毛玉を見た時は「老犬になって顔つき変わったのかなあ」と少し違和感があったのをそう解釈してたんだけど、夜に散歩で駆け回っていたのはそういうことだったんだ……と腑に落ちました。真冬にとって毛玉は本当に大切な存在だっただろうし、大事な時期を過ごした家族だったんだよね。

『きみの人生には もう十分 価値がある』。ここで涙腺が決壊したのは言わずもがなですが、真冬はやっぱり心の奥に由紀がいるんだなぁと思った言葉でした。俺に出会ってくれた、すくい上げてくれたことでもう『十分』。だけど、『やっぱりできれば』で、立夏の音楽に対する情熱とか、真冬も音楽にかけてるものの大切さを補足(念押し?)してるのかなと思いました

『上ノ山くん』っていう呼び方をあえて変えてないのは、やっぱりわざとなのかな? 初めて出会った時から、どの思い出でも『上ノ山くん』と呼んでいて、もちろん変える事もできたけど、真冬にとってはこの呼び方にもとくべつが詰まっているように思えたり……

海でのキス、真冬が涙を流してたとは思っていなくてびっくりしてしまった 雨月への優しい言葉も、自分に言い聞かせながらだったのかもしれない……。真冬のその顔を見て、立夏は迷わず唇を差し出して、2人の関係はここからずっと変わってないんだろうなと感じました

恐らく初夜でもなく、10th_1でもないエッチのコマ、今回の話の流れからくると"日常"を感じてしまってダメだった 2人暮らしで、立夏が洗濯をしたり、毛玉の散歩をしたり、と同列の"日常"として挙げられているのがコレなの、愛しさ以外にどう表現したらいいんでしょうか

毛玉を看取るところ、真冬の表情から察するに、だんだん弱って……とかではなかったのかなあとしんどくなってしまう 思いきり抱き寄せてくれる立夏の手が骨ばっていて、その必死さに昔を思い出してしまいました 新しい毛玉をお迎えするのも、きっと立夏の提案だったんだろうなと勝手に予想しています 見開きの海の絵が良すぎてここでも泣いた

他の方もおっしゃっていたので受け売りにはなってしまうのですが、立夏は真冬にここで救われたのかなあ…………。必死にしがみついてきたけれど、真冬にとってはいい意味で『十分』で、これ以上は望んでいない。きみがいればそれだけで幸せ、と、真冬なりと告白で、違うアプローチのプロポーズだよなと、10年経つとこんなことも言えてしまうんだと思いました。『いちばん最初に聴いてくれるのが好きだから』、これに全部詰まってる


さて、ボロ泣きは一旦おいといて


秋彦の大阪の家、さすがにやばすぎてウケました 春樹さんほんとにかわいいけど大丈夫だったのかな
真冬からの連絡を受けた柊のニッコニコな顔で泣くとは思わなんだ…… 真冬と柊の関係性って、この10年で更に深いものになっているんだろうな 玄純の表情が柔らかくなったのも、柊が倒れた件も然り色んな試練を乗り越えてきたためだったら泣けるよ(あとダッカールつけてるのメロくてダメです)

雨月さん出てきて良かった〜!!!!!!!!!!!すぎて救われた そして爆イケメンでぶっ飛んだ
というか雨月さんと立夏が面識ありそうなのが気になりすぎて、ここだけは掘り下げてほしいと思いました……(欲……

『またどこかで』。真冬、そしてキヅ先生からの言葉だろうな。(あと"END"が先生の文字でうれしかった) また会えたらいいな、会いたいな。たくさんの素敵な考え方、人との関わりを教えてもらえた作品だったと思います。見届けられてよかった。

初見は柊の件と毛玉の件でしんどかったけど、今こうやって文字にしたら少しだけスッキリしたかも……? キヅ先生にとっての『かつて在ったなくしてしまったもの全て』が何か、作品を読みながら解釈を深めたいなと思います

ギヴン、最高だ! ありがとう!!