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三毛田
2025-03-30 11:28:52
1072文字
Public
1000字3
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47 07. 側に居るだけじゃ足りない
47日目
足りないけれど、その内足りるようになりそうだ
彼の側にいる。それだけじゃ足りないと、ふと思うように。
わがままで傲慢だと言われても、仕方がない思考。
頭のてっぺんから爪先まで。彼のすべてが欲しい。
「丹恒。ぎゅってして」
「お前は
……
」
「駄目?」
「っ。ねだるのなら、無事に帰ってこい」
「うん。頑張る」
依頼のため、出かける前に丹恒にハグをおねだりすると一瞬ためらいを見せる。
だけど〝無事に帰ってこい〟という言葉とともにハグをしてくれて。
無傷で帰ってこい。じゃないんだと、少しだけ意外に思う。でも、きっと依頼の内容によっては絶対怪我をしないと言い切れない。
だからこその言葉なのだろう。
「ありがとう」
「なら、早めに帰ってこい。お前が居ないと
……
静かすぎる」
「なのも今日は部屋にいるじゃん」
「騒がしいのと静かすぎるのは違う」
「そっか。行ってきます」
「行ってらっしゃい。気をつけて」
「んん?!」
名残惜しく感じつつハグを終えたその瞬間。額にキスをされて送り出される。
「あれはズルいって
……
」
心を鷲掴みされちゃう。まあ、もうとっくにされてるけど。
ああ、でも。今は、しっかりしないと駄目だ。
この世界では、ちょっとした油断が命取りになることがある。
「よし」
両手で頬を叩いて気合を入れ、歩き出す。
「ふう。疲れた~」
「帰ったのか」
「ただいま、丹恒!」
「飛びつくより先に、風呂に入ってこい。あちこち汚れている。パムに怒られるぞ」
「それは困る。丹恒にいい子してもらえないのはもちろんだけど、パムのおやつを食べられないのも困る! 行ってくる!」
「こら、走るな~!」
パムの声が背中に投げつけられる。パム、いたんじゃん!
「あー。さっぱりした~」
「水分補給をしたか?」
「ちょっとだけした」
「ほれ。レモネードと、レアチーズケーキじゃ」
ラウンジに戻ると、グラスとお皿の乗ったトレーを差し出され。
何処に座ろうかとキョロキョロすると、丹恒がいたのでその隣へ。
「おかえり」
「うん。ただいま」
「今日はどうだった」
「配達の手伝いとかが多かったかな。モンスターと戦うよりは楽かも」
「そうか?」
「うん。一人の時はモンスターと戦うのはいいけど、他に人がいるとそっちに気をとられちゃうんだよ」
「まだまだだな」
「うう
……
」
丹恒の言葉に、ちょっとだけ涙が出そうに。
彼は、まだまだ半人前だと言いたいのだろう。それは自分が一番わかっている。
「今度は、護衛対象がいる時の戦闘も学べ」
「わかった。先生は丹恒?」
「考えておく」
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