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嶋利
2025-03-28 00:09:16
666文字
Public
フェリベル
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【SS】フェリベル / 朝の習慣
「あーあ、最近のフェリクスさんは寝覚めがよくてつまんないです」
ベルナデッタは朝の支度をするフェリクスを眺めながら寝台に転がった。
「あんな醜態いつまでも曝してらいられるか」
終戦直後の忙しさは落ち着き、フェリクスは以前の寝覚めの良さを取り戻していた。あれはただ寝不足によって生み出された産物だった。
「すっごく可愛いのに
……
」
「男に可愛いも何もないだろう」
「女性の言う可愛いは愛しいってことなんですよ?」
フェリクスは何か言いたげにこちらを蔑んで見ている。
「ふふん、そんな目で見てもベルがフェリクスさんのこともっと好きになるだけですからね」
「わかってはいるが、お前は本当に変わった奴だな
……
」
何とでも言えばいい。ベルナデッタはフェリクスのすべてが好きなのだから。
ふいに手を取られ、侍女が迎えに来たことに気が付いた。
「奥様もそろそろ支度をしましょう。朝食はもうご用意致しております」
「はあい」
夫妻の朝のやり取りはフェリクスの従者もベルナデッタの侍女も、もう慣れたものだ。
「あ、そうだ。いつもの、まだですよね?」
昔の自分なら朝の挨拶をねだるなんて恥ずかしくてできなかったのに、今ではもう使用人達がいても気にならなくなってしまった。フェリクスに駆け寄って、自分から彼の頬に口付けたあと、自分の頬をとんとん、と叩いて催促する。
毎日お願いしてるのに、フェリクスはいつも少し悩んでからそっと口付けてくる。そばにいる時くらいその顔を見るくらい許されてもいいと思う。
「えへへ。おはようございます!支度してきますね」
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