ジェイドの付き添いなのかわからないが、トパーズとアベンチュリンはお互い脊髄反射で言い返しているのか、次から次へとポンポン言葉が出ている。
「止めなくていいの?」
「必要ならば、姫子さんが止めに入るだろう」
「でも、しばらくはジェイドと密談してるだろ。丹恒、あーん」
膝に乗せた丹恒の口へ、一口サイズのパイを運ぶ。
「なの、そっちの丸いのが甘いやつ。大きい半月型はしょっぱいのだから」
「本当? いただきま〜す! うーん。美味しい!」
なのはニコニコと口元にパイ生地をくっつけて、元気に食べていく。
「丹恒、美味しい?」
「パムの作ったものだからな」
「実は、俺も手伝いました。さっき食べさせたのがそうだけど、どう?」
「上手く作れるようになったんだな」
優しく目元を和らげ、それから頭を撫でてくれる。
「そのうち他の料理にも挑戦するつもり。そうしたら、食べてくれるか?」
「お前の作ったものなら、喜んで」
「ありがとう。丹恒、俺にも食べさせて」
「あーん」
甘いパイを指に挟み、俺の口へ入れてくれる。うん。美味しい。
「マイフレンド。君はどう思う?」
「ちょっと。そうやって第三者に訊ねるのはどうかと思うんだけど?」
「ごめん。興味がないから、全然聞いてない」
丹恒に食べさせるのに夢中だったし。
「君、そうやってはぐらかそうとしていないか?」
「ただ単に、人望がないだけじゃない? アベンチュリン総監」
「喧嘩するならラウンジに行きなよ〜。今、ウチらはおやつタイムなんだってば」
なのか頬を膨らませながら二人を白い目で見る。
「ごめんね、三月さん。どこかの総監が、無意味に喧嘩腰なせいで」
「おや。人聞きが悪いね」
と、またも一発触発な空気に。
なのも流石にこれ以上は自分が仲裁の方向へ持っていくのは無理だと肩をすくめて、ついさっきパムが追加で持ってきてくれたマフィンを手に取る。
「ところで、マイフレンド。君たちはいつもそうなのか?」
「今更? 今日は甘やかしてもらってるんだよ。なあ? 丹恒」
丹恒の胸に顔を寄せると、優しく頭を撫でてくれて。
「あんた、丹恒に甘やかされているのっていつもじゃん」
「仲がいいのね。三月さん、隣にお邪魔しても?」
「いいよいいよ! 飲み物貰ってくるから、ちょっと待ってて!」
パタパタとシャラップのところへ向かうなのの背中を見た後、トパーズはアベンチュリンに向かって羨ましかろう。というような顔を向け。
「マイフレンド、僕は誘ってくれないのかな?」
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