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三毛田
2025-03-23 13:59:04
1071文字
Public
1000字3
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40 20. 恋の駆引き一本勝負
40日目
それに負けた
駄目だ。燃え尽きる。
「穹。お前は何をしたかったんだ」
呆れたように、毛布にくるまる俺の背中を撫でるのは、俺の心をポッキリ折った相手。
丹恒に、恋愛への興味があるとは思っていなかったので、勝負を決めるために色々と頑張っていたのだ。
だけれど、俺の想いは一切伝わらず。
それどころか、ふり絞った勇気を跳ね返し、心を粉々にして。
「暫く一人にしてぇ」
「わかった。食事を摂りたくなったら、出て来い。それとも、パムに部屋の前に持って来てもらうか?」
「後で連絡する
……
」
「そうか」
ぽんぽんと優しく背中を叩く手つきに、鼻の奥がツンとして。口を開いたら、鼻水も涙も出てしまいそう。
扉の開閉音がして、気配がなくなったのを確認してから毛布から出る。
しばらくボーっとしていると、控えめなノック。
「開いてるよ
……
」
そう答えると、パムがトレーを手にやってきて。
「パム
……
」
「冷めても美味く食べられるものを持ってきた」
「ありがとう」
トレーを受け取り、ダイニングテーブルに置く。
「丹恒にも、考えがあるんじゃろ」
「そうかな」
わからない。
あれが強い拒絶じゃないっていうのだけはわかっているんだけど、一発勝負に賭けていた俺からしたら、ショックで仕方ないのだから。
「オレも三月ちゃんも、お前が丹恒のことをどれだけ好きなのかわかっておる。丹恒に気持ちを伝えるために、奔走していたのを、ずっと見ておったからな」
「うん」
パムの声がとても優しくて、また泣きそうになる。
「その気持ちは、ちゃんと伝わる。じゃから、これからも応援するぞ。それに、簡単に諦めずともよい」
「本当に諦めなくてもいいのかな?」
「諦めたいのか?」
「諦めたくないよぉ」
そう呟いたら、また自然と涙が出てきた。
パムはそっと、ハンカチで涙を拭ってくれ。
「うえっ、うう
……
」
「ほら、水分補給をせい」
「ありがとう」
泣きすぎてしゃくりあげていると、水を渡される。
それをすべて飲むと、少しだけ落ち着いた。
「辛くなったら、好きなだけ泣けばいい。オレと三月ちゃんがおやつを持って慰めに来るからな」
胸を張るパムに、嬉しくなってまた鼻の奥に痛みが。
丹恒に対する〝好き〟と、パムとかなのに対する〝好き〟は違うから。
でも、その好きがあることで、辛い時でも立ち直ることが出来るんだろう。
「うん。その時は頼らせて」
「任せろ」
胸を叩く仕草が可愛くて、思わず笑う。
涙を拭いて、前を向こう。
明日には笑って、丹恒に会えるように。
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