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らく@創作企画TRPG
2017-04-30 22:31:24
922文字
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【学戦】朧綴【雨宿り】
このあと、温かいお茶を飲んで、ぎくしゃくと解散した。
雨が降った。
すぐに止むだろうと思っていたが、思いのほか土砂降りで、なかなかの濡れ鼠と化していくのを見て、とっさにどこかの軒下へ入ろうと手を引いていた。
ぎくりと相手が力むのが、掴んだ手を通して伝わってきた。
振り払われるかもしれないとその時になって初めて思い至った。
ちらりと視線を斜め後ろに流すも、頭一つ分は低い位置にある綴が雨に打たれて俯いているだけで、特に足を止める様子もない。
依然、自分の手の中にある手は強張ったままだ。
雨足が、強くなる。
少しだけ迷って、けれど雨に押されるようにぎゅっと握る手に力を込めた。
冷たい雨に打たれながらも、じわりと熱が広がった気がした。
隠れ家に近い場所で助かった。
「雨宿りしたの、意味なかったな」
途中雨宿りをして、雨足が弱くなった折りにこちらへ駆け込んだが、ずぶ濡れだった。
わしわしと自分の髪を適当に拭きながら、置いてあったタオルを渡す。
一瞬、受け取るのを戸惑うのを見て「大丈夫、ちゃんと洗濯してある」と言って笑った。
「
……
そういうことを、気にしたわけじゃない」
ひったくる様に取った割に、綴はそっと頬にタオルを触れさせ、ごく丁寧に濡れた部分を拭いていく。
顔、首、服。
ある程度、服の水気を押さえていく綴を見て、頭にタオルをひっかけたまま、ろくに拭きもせず水気を含んだ上着をそこらへんに掛けっぱなしにした自分が酷く粗忽者のような気がしてしまった。
けれど、服の水気を押さえても、濡れた髪から次々と雫が落ちる。
どう考えてもタオル一枚じゃ足りないよなと思い、もう一枚ひっぱり出す。
「服に落ちてる、水滴」
タオルで包んで髪を拭いてやる。
丁寧に拭いていたのを見ていたので、妹や弟にするようにではなく、出来る限り、優しく、丁寧に。
びくりと綴が拭く手を止めて固まったのがわかった。
これ以上なくあからさまだったので、慌てて手を離した。
「悪い、嫌だったか?」
お互い、頭にタオルを被ったまま。
隠れてしまった表情を覗き込む。
「
……
っつ」
みるみるうちに顔を赤くさせた綴と目が、合った。
外はまだ雨の音が踊っている。
※こちらのテキストは妄言でもあり、フィクションでもあり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
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