らく@創作企画TRPG
2016-09-19 20:38:05
433文字
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【学戦】理解することなく溜まるもの【佐久本とノブ】




「許さねぇってよ」
「そんなこと言ってたなー」
……良心とかないの、お前って」
「良心はわかんねぇけど、両親ならいねーねー」
付いてきていた気配が止まる。
振り返れば、嫌悪を剥き出しにしたノブと目が合った。
佐久本は、ノブのそういうところに少しだけ怯むときがある。
ん~と腕組みをして唸る佐久本だったが、すぐに考えるのに飽きたのか、ノブを無視して歩き出した。
「だぁってよー、許さないとか言われても、明日になったら忘れてるし」
そういうんもんだろ、言葉ってと彼女は言った。
「口では何とでも言えるのは、忘れちまうからだろ」
……マジでくそだな、お前」
ぼそりと吐き捨てるノブに、佐久本はわずかにほっとして無意識に早めていた歩調をゆるめた。
「そりゃ、どーも」
何を言われたってどうでもいい。興味がない。
けれど、何も言わない視線は少し苦手だ。
手を汚した血の色も、温かさも、言葉なんかよりも、少しずつ確実に、彼女へ届く。
ずっと、色褪せることなく。




※こちらのテキストは妄言でもあり、フィクションでもあり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。