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らく@創作企画TRPG
2016-04-17 16:24:01
1887文字
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学戦【世界観の話(再掲・手直し改稿済み)】
※軽く残酷な描写があります。
学戦世界のさまざまな考察をもとに組んだお話です。人様の世界観を否定したり、この世界観を強要するものではありません。この人はこういう感じのイメージ持ってんのね~程度でお楽しみください。
彼(か)の舞台は、仮想日本国(以下、日本国)
民政の形をとりながら軍が強い影響力を持ち、実質、軍の統制のもとで政治が執り行われ、独自の国家体系を形成している。しかし、統制している軍そのものが対外政策による意見の相違、あるいは自国民の統治の仕方に置ける見解が割れ、明確な派閥が出来ていた。
国益、外交政策重視の白軍・日本公帝国軍。
自国民至上、反外交政策の黒軍・大和皇国鎖環連合。
もともと諸外国の脅威もあり、軍事面でも外交面でも両者をうまく使い抑えなければならず、わずかながらの軍事的余力を国内の派閥争いに割くという愚にもつかぬ措置を取る気はなかった。
だからといい、派閥同士の勢力争いが緩和することもなかった。
2XXX年、国内において、白軍は京都、黒軍は東京の本拠地を中心として戦域特区というものが各地に設けられた。
『戦域特区設けたる地域、これを箱庭と定め、手厚い待遇に処する』
特区を設けた地域は、その区画丸々、政府軍の箱庭となり、ひとつの戦域市街となる。
市街に住まうほとんどの住人が特区になんらかの形で関わるものとなり、ある意味で特別住民区域と言える。
全国に点在する特区は、各軍の威厳を保つため、あるいは派閥同士お互いの力を見せつけ牽制する意味合いも兼ね、各々の協定によって解放される。
「ここに、戦域特区の解放を宣言する!」
開かれた特区で戦うのは正規の軍人ではない。彼らは諸外国への牽制と外交たる本来の戦争に忙しい。
戦域特区で戦うのは、学生。
箱庭の学び舎に呼び集められ、軍の指導の元に兵役を受ける『学生』である。
未だ貧富の差が激しい国内で口減らし的に追われた者、初めから経済援助目的で志願した者、家柄で選出された者、諸外国との戦争で家族を失い孤児となり保護された者、ゆくゆくは政府軍に従事したい者
――
……
理由は枚挙にいとまがないが、彼らが未成年の『学生』であるという事実は変わらない。
白の学生が勝てば、日本公帝国軍の優秀さを知らせることとなり、黒の学生が勝てば大和皇国鎖環連合の誇りを見せ付けることとなる。
「子供は国の宝」
艶やかな竹により丁寧に組まれた扇子で隠れた口元は歪に嗤う。
「我らの宝」
国内だけで賄われる戦争と言う名の消費活動。消費されるのが、自国内のものたちだけならば、誰にも、そう、諸外国にも口出しさせはしない。
「この戦いはどちらが勝つかねぇ?」
「黒に百」
「では白に二百」
「引き分けに百五十」
画面を通して仮面を被り受け交わされる、平民には覗き見ることも叶わぬ天上人の世界では、特区でどれほど多くが華々しく散るかを酒の肴とし、どちらが敗れるかを賭けては笑いの種とする。莫大な金が動き、その金がさらに上へと流れ、延いては、本来の戦争へ潤い巡る。
統制された戦域市街もあるが、ほとんどが高官の邸が立ち並ぶ富裕層と特区で追われ住まう貧困層が入り混じり、混沌の都となっていた。
政府の箱庭でありながら、犯罪者や流れ者が隠れ住まうに格好の場所ともなり、灯台下暗しとはよくいったもの。
そういった無秩序を故意に許容し、あるいは、派閥の勢力争い以外に興味のない無関心さで放置しておいた結果、箱庭を食い荒らしていく新勢力が現れた。
始まりは明確だった。
ただ一人の学生が、ふらりと戦闘から離脱したかと思うと、戦争を見届けるために政府から派遣された役人の首を跳ね飛ばした。
撒き散らされる鮮血に染まりながら、顔の見えない学生は高らかに笑い声をあげ続ける。
「秩序は乱された! 首を長くして待っていろ、政府の糞ども!」
それこそが産声だった。
新興勢力・インペラトル。
血に塗れた赤い幕開けに倣い、通称を赤軍と呼ばれる。
彼らが何を成し、何を目的とするかは分からない。
しかし、気付けば、学生たちの戦いに見過ごすことが出来ぬほど介入していた。
白軍、黒軍、赤軍が入り混じり牽制し合い、日々の営みを繰り返す、無秩序な秩序に彩られた政府の箱庭。
ただひとつ、戦域市街で共通するのは『学生』が戦うこと。
軍事政府にとってはパワーバランスゲームにすぎない。
けれど、彼らにとってそれは、ゲームではない。
開かれた戦域特区に、ばらばらと集うは白と黒の制服を身に纏い、武器を携えた少年少女。
青春の汗は赤く染まり、たわいなき語らいは怒号に潰される。
散らすは血飛沫、交わすは殺意。戦果をあげれば天上の暮らしも夢じゃなし。
サイレンが鳴り響く。
「
――
戦争、始め!」
※こちらのテキストは妄言でもあり、フィクションでもあり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
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