ろおね
2025-03-16 20:41:54
5528文字
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No.1がNo.2のファンミに行ってみた!

ヒ暇世の世界線でファンサに悩む炎がSKたちの助言でホーのファンミに子供姿で潜り込むことに…!?

的な話を書いていたんですが、書ききれずに終わりそうなので供養の意味で載せます。
※ホ→→→(←)炎くらい
※年齢操作できる炎SKがいるご都合主義
※ホーにバレてないけど愛の力でほぼ察してる
※書きかけのなので文章構成、視点、誤字脱字はお見逃しください。

「はい、次の方どうぞー」

三十分ほど並んで自分の番が来てしまったことにエンデヴァーは柄に無く緊張していた。
本来であれば握手会には参加せず退出するはずだったのだが、会場外へと続く帰宅列だと思っていた場所が握手会への列だと気がついた時には既に遅くパーテーションで区切られた空間へ人々が順番に吸い込まれて行く度に上がる大きな悲鳴も不安を煽る要素になっていた。
(中で一体何をしているんだ・・・)
キャップを目深にかぶり直し意を決して中へと入っていく。先ず見えたのは仕事で見慣れた靴、バレやしないかそれだけが心配で俯いているエンデヴァーは緊張している唯の男の子に見えたのが幸いだ。スタッフに促されるままファンミの主役、ホークスに近づく。
「今日は来てくれてありがとうー。君は中央辺りに座っていた、子かな?」
聞きなれた、けれどいつも自分が聞いている調子とはどこか違う声音で話しかけられた内容に内心驚く。確かに自分が座っていたのは中央付近であれだけ広い会場だっのにまさか参加者を把握していたのか?よく見ていると素直に感心し、これが支持率ナンバーワンの由来するのかとも思う。
自分の存在が元々把握されたいたのであれば変に隠してもしょうがない。写真撮影もあると聞いていたので、キャップを取り改めてホークスを見上げた。
「えっ
普段は上から見下ろすばかりの顔を仰ぐのは違和感が強い。それに今の子供の目線から見れば、生えそろっている大きな翼も相まってこの男も充分大人なのだとしげしげと眺めていれば、ホークスの目が微かに見開かれ息を呑むのが分かった。
沈黙の時間が流れる。
「あの
少しの気まずさに手に持ったキャップをギュッと握るとホークスにハッとして目線を合わせるようにしゃがみこんだ。
「あ、ごめんね。君の目すごくきれいだと思って今日はどこから来てくれたの?」
近くなった顔と先ほどより随分と柔らかい声で話しかけられると子供にまでなって潜り込み騙していることに気まずさを覚える。
咄嗟に正直に話してしまう。
「静岡から、来ました」
「お!そんな遠くから来てくれたの?俺もよく行くよ~静岡。お茶も食べ物も美味しいし良い所だよね」
よく来ていることも事実だし地元を褒められて悪い気はしない。同意するようにうんうんと頷けば「えぇかわ」とホークスから声が漏れる。川?突然なんのことだと首を傾げるとホークスは襟で口元を隠す。これはホークスがよくする癖のようだがそれが何を意味するかは、まだ分かりかねている。
「もしかして一人?親御さんは?」
「あとで、終わったら外で合流することに」
「そっか~それなら、はいコレ」
「?」
「お守り兼、今日の記念に」
そう言って目の前で一本引き抜かれた羽を手渡された。迷いのないその行動にもかして全員に渡しているのか?ヒーローとしての商売道具をこんな容易く、と不満が湧かない訳じゃないが今口に出せることではないので、小さく礼を言って受け取る。改めて見る羽は艶があり柔らかく装飾品としても使えそうだと密かに思った。
「ホークス、そろそろ写真撮るばい」
そう促してきたのはホークス事務所のSK。実は区切られた空間の中に最初からおり、どうやらファンに対して目を光らせているらしい。やはりある程度時間制限があるのかと、覚えておく。
「はいはい、じゃあ写真撮るから抱っこするね」
「え?」「は?」
エンデヴァーとSKの声が重なった。抱っこ、するのか?疑問に思ってもこの場で確認できる相手などいるはずなく、もしかして子供は抱っこして撮影するのがホークスのファンミでは普通なのか?と思ったエンデヴァーは「お願い、します?」と疑問符をつけながら承諾した。
よく見れはSKが何か言いたそうにこちらを見ていたのだがエンデヴァーはそれには気がつかず、やたらニコニコしているホークスに対し手間をかけさせないため抱き上げやすいように腕を伸ばす。
「ヒェ、かわいんんッ!じゃあ失礼しますねー」
脇に差し込まれた手の感触と自分では制御できない浮遊感に身体がグラつきホークスに身体を預けるような形になり胸元を咄嗟に掴む。ホークスの腕に座るような体勢になり、その際にまたまた意味分からないことを言っていたが、そんなことよりこの恥辱を早く終わらせるためにそれは無視してカメラを見据えた。
「撮りますよー。ハイ、チーズ」
写真など改めて撮る機会などほとんどなく、正直どんな顔をしていいか分からず合図に表情がこわばる。パシャ!と撮られた写真を確認していたスタッフが少し困った顔をして「もう一枚撮りますねー」と言うのを聞いて何か自分に不手際があっただろうかと慣れない状況にエンデヴァーは焦りを覚えた。
その時、頬にふと柔らかい感触が触れた。
そちらに気を取られた瞬間、もう一度カメラが光った。何が、と思った時には頬の感触は離れホークスを振り返ればあまりに近い距離で視線が絡む。こんな近くでホークスの瞳を見たのは初めてだった。鋭さも柔らかさも持ち合わせている金色の瞳を素直にきれいだとエンデヴァーは思った。スタッフが「はい、OKでーす」と次の作業に取り掛かるのを見て、退場するタイミングなのだと察する。このまま、おそらくファンならば何かお礼を言って去るのだろうと頭を巡らせたエンデヴァーは思ったままを口にした。
「ホークスの目の方がきれいだ今日はありがとう、ございました」
それだけ言うと、動かないホークスの腕からぴょんと飛び降り撮影のために預けていた荷物を受け取りペコリと一礼して足早に去っていった。



※ホークス視点

「ホークス、ホークス!」
呼ばれている自分の名にハッと我を取り戻す。
SKが「次に子もう呼んでもよかと?」と問いかけてくるのを無視して興奮気味に話し出す。
「ちょ、さっきの子見ました?めちゃくちゃかわいいというかエンデヴァーさんに似すぎてませんでした!?俺最初びっくりして、というかちょっと本人かと疑っちゃったんですけどエンデヴァーさんがあんなかわいい仕草するわけないし、何より俺の目がきれいってきれいって!!そんな口説き文句言うわけないっちゃろ!!!あーー可愛かったいや浮気じゃないんですよただ子供ってやっぱ可愛いなって、いや見た目が似てたからとかじゃなくてでも静岡って言ってたし血縁の可能性も捨てきれない直接聞いてみるか?けどストーカーみたいでちょっと、いや別にやましいことなんて
「うわ、怖ぁまぁ確かによく似てたけん。それより次の子呼ぶよ、集中して」
まだブツブツと何か言っているが人がくれば切り替えが早いのは分かっているのでSKはスタッフに「次、お願いしーます」と指示を出す。
「キャー!!ホークス!!本物だ~!!」
今度は二人組の若い女性でその甲高い声にホークスは人受けのする笑顔を作ってまた対応しだすが、頭の中は先ほどの少年のことを思い出していた。

襟付きの長袖のカラーシャツに濃い色の短パン、白いハイソックスに品物の良さそうなローファーという育ちの良さを隠さない服装に対し、少し不釣り合いな赤いキャップが目立っていた。子供によくあることだが照れているのかこちらを向かない視線に職業柄人を把握する癖がついているホークスは、少年がいたであろう席をぼんやりと覚えていた。両隣の席の人と話すことなく静かに座っていた少年はどうやら本当に一人で来ていたらしい。しかもあとで聞いたら静岡という自分にとって身近で距離的には随分と遠いところから。中々話し出さない少年に少しだけ面倒だなと思いながら笑顔を崩さず話しかけて待っていると、キャップを脱いだことで現れた深い赤の髪色に想い人が一瞬過ぎり、そして見上げてきた瞳に息を呑んだ。なぜならその瞳はホークスの一番好きな色をしていたからだ。当たり前だかあの人より輪郭は丸く少し猫目がちで意志の強さが現れている瞳に目を奪われていると少年が困ったように初めて声を上げた。その様子に慌てて表情を繕い質問を投げかけ、その回答に驚きながらも褒めると少年は嬉しかったのかキュッと結ばれた口元に色づいた頬が上下に揺れる。
かわいい!!!!!!
と叫ばなかった自分を褒めてやりたいくらいの衝撃ではあった。保護者が近くにいないことから会場まで一人で来たらしく後程合流すると言っていたが、本当に”お守り”の意味で羽を渡した。会場の外に出るくらいまでだったら
かろうじて感知できるであろう範囲だ。決してこの少年が想い人に似ていて可愛いから贔屓している訳ではない。と誰にでもなく心の中で言い訳をする。一組当たりの対応時間は目安があるためSKに急かされ写真を撮るために少年を抱っこする。子供を抱っこするなど今までのファンミでもしたことがないのでSKは驚き何か言いたそうにしていたが気が付かないふりをする。少年は何だか不満そうな顔をしているのにこちらに伸ばされた腕に信用されている感じがして何だか嬉しくなった。
腕に感じる太ももの感触に柔らかいな思ってしまったが、決してやましい意味ではない。
一枚目の写真で表情が強張っている少年に体温を分け与えるように悪戯心で頬をくっつけてみたら、思った通り良い写真が撮れたみたいで直ぐに離したが、驚いた少年がこちらを振り向いた時、近距離で見つめてくるその美しい青に強く気高く美しい自分のNo.1に、本物に会いたくなった。
終わりの時間がやってきたことを名残惜しく思い少年に「今日は来てくれてありがとう」と声をかけようと思った矢先、あの、なんて、気障な台詞!金色の瞳を褒められるなんて初めてのことじゃない。何回も言われてきたのにあの美しい青が見つめ返し、己の瞳を美しいと褒めてくれた衝撃は、凄まじいものだった。似ている少年というだけだったのにまるで本人に褒めてもらったような動揺に自分自身戸惑っていた。
ちなみに後で確認した写真では驚いた猫のように表情をした少年が可愛すぎて無理を言って
個人用にデータをカモフラージュで何組かと一緒にもらった。SK曰くあまりにデレデレしていたためあの日のファンミのスタッフには子供好きなんですねと言われてしまうほどだったらしい。

握手会も無事終わり、文字通り羽を伸ばして控え室にはけようとした時、剛翼が感知した。



※エンデヴァー視点

握手会が終わったあとエンデヴァーは、何の気なしにグッズ販売を覗いてみた。ファンミが始まる前よりは空いていたこともあり、またホークスがどんなグッズを出しているのか正直気にはなっていた。ほとんどが女性の列に並び渡されたチェックシートに目を通す。買いたいグッズの欄に個数を入れて自分の番が来たら受付に渡すシステムに効率がいいな、と関心していた。あまりホークス本人だと分かるグッズは避け、あの赤い羽根をモチーフにしたものを後でSKたちにでもやろうと数点購入した。購入ね思いの外、時間を要してしまい会場を後にする頃には外はすっかり暗くなっており、皆が駅へと進む反対方向に迎えが来ているはずなので足を進める。人通りが少ない道は街灯が作る影がいつもの視界より近くにあるので何だか落ち着かない。
足早に向かっていると後ろから足音がした。おそらく、つけられている。何が目的か、ナンバーワンを付け回すなど愚かな行為だが今のエンデヴァーは育ちが良さげなただの男の子にしか見えない。振り切るか、と走り出そうとした時身体が動かなくなった。
「なんっ」
なんだこれは!と声を出そうとした瞬間、足音的に距離があったはずの人の気配がすぐ後ろまでやってきており口を塞がれる。その場に縫い留められたように微動だにできない身体、おそらく何かしら個性によるものだと冷静に考えてはいるがこの小さなが身体が取れる手段は少なく心拍が上がる。動けないことを良いことに男の手がエンデヴァーの身体を弄るように回され不快感で呼吸が乱れる。
「君、いいねぇ僕好みだ」
首筋に吹きかけられた生暖かい息に鳥肌が一気に立ち、子供の姿では正直コントロールが不安だったがしょうがないと判断し炎を出そうとした瞬間、
「ぐああああ!!」
男の汚い悲鳴が背後から聞こえたと同時にフッと見えない拘束が解かれ身体が自由になる。何があったと振り返ると男は地面にうつ伏せに倒れ、そしてそんな男の身体には赤い羽がギチギチと締め上げるように巻き付いていた。そんな光景を呆然と見ていると頭上から先ほどまで聞いていた声が降り注ぐ。
「もう大丈夫だよ」
「ホークス・・・」
なぜここにという疑問と、確かに感じてしまった安心感に自分自身に驚いた。隣に降り立ったホークスがポンとエンデヴァーの頭に手を乗せもう一度「もう大丈夫」と言った。
「君に渡したお守りのおかげ。ちゃんと持っていてくれてよかった」
そうだ、ホークスの羽はある程度の距離があっても感知が出来る。それを忘れていたわけではなかったが守られる側に回るということをもう何十年も経験してこなかったせいで頭が回っていなかった。そうか、俺はこいつに助けられたのか。不思議と嫌な気がしなったのはおそらく相手がホークスだったからだ。
「あそこに見える車が迎え?そこまで付き添うから行こう」
「それには、」及ばないと言いそうになったが、こんなことがあった子供をたとえ数メートルでもほっとく真似をこの男が、ヒーローがするはずがない。
「ありがとう、ヒーロー」
照れも恥もなく出たエンデヴァーの言葉に、剛翼がざわめく気配だけを感じた。