今も変わらない
「ずっと子供でいたかった」
パキパキと火の中で炭が小さく爆ぜる音を聞きながら、彼女は掻き消える様な声で呟いた。目の前の火に照らされる顔はなんだか消え入りそうでいつもの様子とは違う気がする。
「
……今も子供だろ
…」
ふっと細める目にはきらめく紫のアイラインが光っていた。
「そう言ってくれるのはあんたとユウチュルぐらいだよ」
「そんなことはない
……と思う
……が」
「おい、歯切れ悪いな!」
勢いよく話す彼女、エレニはくそっと零し、長い前髪をかきあげる。また目の前に戻るのになと内心思うメニは眼鏡を直しながら言葉を探す。
「
……実際、暴れ回る君たちは手に負えない子供じゃないか」
「みたい、じゃなくてそこは言い切るのかよ」
「ああ」
真面目にこくんと頷くメニ。真っ直ぐ見つめるその顔に、エレニはバツが悪そうに口を歪める。
「バトルしたくなるのは性だから仕方ないだろ
……! それに子供だって言うけどな、あんただってそんな歳離れてないんだからな!!」
そう、実際歳は数歳ぐらいしか変わらないだろう。メニは彼女より先にマスターの元に来たし、生まれた後に会っているから先輩として接していただけだ。でもなとメニは帽子ごとガシガシとかきながら、口を尖らすエレニに目線を向ける。
「生まれる前から世話してるからどうしても子供にしか
……見えない、ことも無い」
「
……うっ!? そ、そりゃあ、うにが温めてくれたからなのはあるが
……!! でも今はこんなデカくはなったぞ!?」
ガバッと立ち上がるエレニは、腰まで伸びた髪を揺らす。ユウチュルに習った三つ編みでゆったりと結ばれてる髪はまるで尻尾みたいだと思う。目元の化粧もいつの間にかしていたなと見上げるメニは、デカいだろと騒いでる彼女にくっと笑いが零れた。
「あ、ああ
……前は泣きじゃくる君をだき抱えてあやしてたのに今はこれだけ成長してる。
……まあ、まだお姫様抱っこは出来ると思うぞ」
口元を抑えているメニに思わずハア?と声を荒あげるエレニ。
「おい! いつの話をしてるんだよ!! そんな昔のこと覚えてねぇっつぅの!!!」
そんな騒ぐ彼女にずるいと泣きながら拗ねていた姿を重ねていた。そしてメニはそっと優しい声で話す。
「そんな君がただ愛しかった」
おまけ
「お待たせ~! お風呂冷める前に次の人どうぞ!
……あれ? 何かあったの?」
「お帰り、いや、何でもないよ。ユウチュル」
「でも、そこでエレニちゃんが凄い顔で見てるわよ?」
ほらと手で示すユウチュル。
「
……大丈夫か? 次の風呂は君だと話してたはずだ」
「え、いや
……あんた、今
……?」
「私がどうかしたのか?」
「
……っ!? くそっ、なんでもねぇ!! 風呂入る!!!」
「あらあら、ちゃんと着替えとタオルを持っていくのよ」
「わぁってるよ!!」
ドカドカと足を鳴らし、焚き火から離れるエレニ。
「彼女は何に怒ってるんだ?」
「こっちが聞きたいぐらいだけど。メニ、あなたが何かしたんじゃないの?」
クスクスと笑うユウチュルに首を傾げるメニ。
「いや、彼女が子供かどうかの話をしていたくらいなんだが」
「あら、もうそのことじゃない? まあ私からしたら可愛い娘みたいなものだけれど」
「
……なんとなく、わかる」
「そうでしょ?」
あとがき
こちらでは初pkgの短編を投稿してみました。ふふ、初めてのキャラデザ二人と初立ち絵のエレニ、思入れのあるメンバーで中の人は短編作ってる最中、心がホクホクしてましたね。これは診断結果からお題を決めたんですが、思わずこれは!?!と思う書き出しと終わりだったので宣言してたように一本作成してみました。日は跨いでしまいましたが、寝てないので本日分と言うことで。そして字数守れなかったのは許してください。
マスター(ウチのpkg世界のトレーナーの総称)のうにの手持ちポケたちのお話です。キャンプしてる日にちょっとしんみりしたエレニでしたが、メニと話してたらなんか思ってたのと違う方向の話になって怒りと驚きで騒いでましたね。タマゴ時代から知ってるメニとユウチュルにとっては娘みたいなものだからなぁと思って、中の人は楽しかったですw
▼姿
▼お題
エレニで11155.さんには「ずっと子供でいたかった」で始まり、「そんな君がただ愛しかった」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば6ツイート(840字程度)でお願いします。
#shindanmaker #書き出しと終わり
https://shindanmaker.com/801664
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