Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
11155.
2021-05-04 13:08:27
8293文字
Public
Clear cache
謙ちゃん大好き
きっと蛍謙。謙ちゃんネタから、書いている最中蛍の泥酔を見てみたいといった中の人の好みで始まりました。導入長めですがそこまでしないと酔えない蛍が伝われば幸いです
呟き元
https://twitter.com/11155moon/status/614294328840577024?s=21
謙ちゃん大好き
その日の夕方から近所の集まりがあり、そこで飲んだり食べたり騒いでいた。主に親世代やおじいちゃん、おばあちゃんといった、大人たちがお疲れ様と羽目を少しだけ外してしまう、あれだ。
そして今は夜も遅くなり、謙之介と蛍、碧、蛍の母、四人で帰路についていた。
「すみません、荒古さん。まだあの場に残りたかったでしょうに。こんなことお願いしてしまって
……
夫がまだ残るからと代わりに付いてきていただいて
……
」
「本当にすみません。本当にあの父は
……
」
碧と母が謙之介にしきりに謝っている。そんな二人に対して
「いえ、大丈夫ですよ。お酒は好きですが、ゆっくり飲む方が好きなので抜ける良い口実が出来ましたから」
「本当にありがとうございます
……
! もう夫もそうだったら良かったのに。こういう時ばかりはと羽目を外してしまうんですよ
……
」
「謙之介さん居なかったら本当にどうなっていたか。あの父は付き合いだからって、蛍にまで飲ませて
……
たくっ」
そう言うと碧と謙之介の二人の両肩に腕をかけながら、歩いている蛍に目を向ける碧。歩いているがたまにふらつく足取りだ。
「
……
大丈夫
…
!いつもは、平気だから
……
」
答えるものの少し呂律が回らないのかひと言ずつ話しているようだ。
「蛍もだぞ! そこまで飲まないから大丈夫だと思ってたけど、今日は様子違うぞ? 酒強いのになんでまた
……
」
「そうよ? 蛍、今日は本当に心配したんだから」
二人が心配そうに声を蛍にかける。それに眉をキュッとさせる蛍。
「
……
たまたま、大きいお酒
…
一人で飲んだ
……
だけ
………
お父さ、ん
…
関係
……
ないから
……
」
「そうじゃないだろ。本当だとしても他の人から注いでもらったのいつも全部飲んでるじゃんか。それでもう一本あけたのか?」
こくんと頷く蛍。碧も母も驚く。父の仕事を学ぶ決意を早くから決めた蛍は、社長の父と色んな方に挨拶をし顔を覚えてもらっている。さらにこんな若い子が、女性が、と珍しがられ良くも悪くも蛍に挨拶だからと酒を勧めたがるのだ。その数だけなら酒に強い蛍は平気だし、酔いそうだと思ったら理由をつけてきちんと断るなどセーブするので人に支えてもらう状態まで飲むなんて今までなかったと言ってよいだろう。
「蛍ちゃん、本当に大丈夫か? 確かにこんな風になるのは俺は初めて見たよ?」
今までじっと聞いていた謙之介が声をかける。玄関先で帰ろうとする蛍たちを見て困っていたようなので声をかけたのが謙之介だ。酔っている蛍が原因だと知るといてもたってもいられず付き添うと言い蛍に肩を貸している。
「
……
大丈夫、だもん
……
大丈夫
……
」
「すみません。謙之介さん、本当に蛍も迷惑かけて
……
部屋出るまでは普通だったのに急に玄関先でこんなんなって
……
大丈夫じゃないから今こうなってるんだろ」
「
……
とりあえず帰るわよ。もうすぐ着くから。すみません、荒古さんあと少しお願いします」
「お気になさらずに。自分も心配なんで」
声を掛け合いながら進む四人。家の前に着くと蛍が立ち止まる。その様子に皆が心配そうに声をかける。
「どうしたんだ?家は目の前だぞ?」
「そうよ?もう眠いでしょ?帰りましょう」
「蛍ちゃん?家着いたよ?」
いやいやと首を振りながら、謙之介に抱きつく蛍。碧と母が謙之介を見ると、いや分からないですと言った顔で謙之介が困惑していた。
「ほ、蛍
…
ちゃん
………
?」
「謙之介さん
……
といる
……
」
「え?蛍?どうした?」
「そうよ?急にどうしたの?そんなこと言われても荒古さんも困るわよ」
これ以上お隣さんに迷惑をかけないよう蛍に家に入ろうと促すが、謙之介からいっこうに離れようとしない。碧と母は困った顔でどうしようかと悩んでいると、謙之介がおずおずと声をかける。
「
……
あの、もし良ければ俺の家で寝かせましょうか?
…
自分でいうのもあれですが
……
蛍ちゃんも、こんな様子ですし」
「え!そんな!荒古さんにそこまでお世話になるには
……
!」
母が慌てたように答える中、碧がじっと考えたあとにそれが良いかもとボソッと呟く。
「
……
すみません。もし良ければお願いしても良いですか?ここまで頑固な蛍見たことないんで気が済むまで付き合ったら落ち着くんじゃないかと思って」
「俺で良ければ」
苦笑しながら謙之介は答える。でもという母に碧が大丈夫だと声をかける。
「謙之介さんなら大丈夫だって。まずは蛍を家で寝かすことだけ考えよう。あの二人なら大丈夫だろ?」
「そこまでお世話になるには
……
」
「雨宮さん、大丈夫ですよ。蛍ちゃんも受け答えは出来てるし酔って気持ちが落ち着かないだけだと思うんで、それぐらいなら様子見れますよ」
「良いんですか
……
? もう、本当にすみません。ありがとうございます」
「迷惑かけてすみません。謙之介さん、すみませんが蛍をお願いします。連れていくまでは俺もお手伝いできるとは思うんで」
母は念の為と蛍の着替えを持ってくる為家に一度入る。その間に蛍にもう一度声をかける。
「蛍、謙之介さんの家に行っていいから。今日はお泊まりしてこい」
「
……
本当に?
……
一緒に、いても
……
いい?
……
の?」
「ああ、蛍ちゃんのお母さんにも許可もらったから。さぁ、一緒にいこう」
うんと嬉しそうに微笑む蛍に碧と謙之介が目を見開く。そんなに一緒にいたかったのかと二人が驚く中、母が着替えを持って戻ってきた。
「蛍、謙之介さんとこ行くって。着替え持ってくよ」
「まあ、そんなに素直に
……
! 本当に荒古さんと一緒にいたかったのね。じゃあこれよろしくね」
着替えを受け取る碧。その二人の様子に思わずいたたまれなくなる謙之介。とうの本人は嬉しそうにニコニコと謙之介に抱きついている。
引き続き碧と謙之介に肩を借りながら歩く蛍はとなりの謙之介の家にたどり着く。
「部屋までは連れていくんで寝る場所とか用意してもらって良いですか? とりあえず布団の中には入れましょう。着替えは本人がしたかったらするでしょうし」
「分かった。布団敷くから少し玄関で待っててくれ」
そう扉をあけると謙之介は家の中に上がっていく。蛍が離れる謙之介に一瞬嫌そうな顔をするが、お泊まりの準備してくるだけだからと言われ、それならと渋々手を離す。
「たく。蛍なんでそんなわがままになったんだ? 酒借りてまで何か伝えたいことでもあるのか?」
これだから酔っ払いは困るんだと父を思い出しながら零す碧。
「
……
そうじゃない
…
たまたま
…
」
「ん?さっきもたまたまって言ってたな。それはお酒のことじゃなかったのか?」
酔っ払い相手に何聞いてるんだと思いつつ碧はその言葉の続きが気になり、蛍に声をかける。
「
…
謙之介、さん
……
良い人、だもん
……
」
「うん。そうだな。ここまで面倒見てくれてるもんな」
「恋人
……
だ、もん
………
悪い、人
…
じゃないもん
……
」
黙り込む蛍に思わず、はぁと息を吐く碧。
「なんか周りが言ってたんだな?蛍じゃなくて、謙之介さんのこととかか?
……
やけ酒とは少し違う気もするけどその謙之介さんに迷惑かけてる蛍は良いんか?恋人なんだろ?」
「
……
これ、しか
……
できなかった
…
から
…
」
はぁとまた溜息をつき、こっちと碧の隣に蛍を座らせると頭をポンポンと叩く。
「でっかいなぁ、蛍は。そんな蛍をあの人は選んでくれたんだぞ。守るのも大事だけど助けを求めるのも喜ぶと思うぞ。詳細は知らんけど。謙之介さんの為なんだら? よし、だったら甘えてこい」
その言葉に蛍が碧に顔を向ける。少し目を揺らしながら頷く。そのまま蛍は碧に頭を撫でられていた。
「待たせてすまん。準備できた
……
どうかしたのか?」
奥から戻ってきた謙之介が様子が違うような気がして碧と蛍に声をかける。
「いや、大丈夫です。蛍を座らせて待たせてただけなんで。ほら行くぞ蛍」
こくんと頷く蛍は碧と謙之介に支えられ布団のある居間まで支えられ歩く。布団の上にぽすんと座り二人を見上げる。
「すみません。謙之介さん、本当にご迷惑をおかけしますが、心苦しいですが、蛍をよろしくお願いします」
九〇度に腰を曲げる碧に謙之介が少し慌てる。
「いや、そんなちゃんと布団まで運べてるし寝かせるだけだからさ。そんな頭下げるまでは大丈夫だから
……
!」
そんな様子の謙之介に思わず笑う碧はありがとうございますと返事をする。その後蛍に向き、再度頭をポンポンしながら
「蛍、お疲れ様。とりあえず謙之介さんの横でゆっくり休め。んで明日怒られに家戻ってこい。父と二人で」
碧の笑っていない目に流石に固まる蛍。ゆっくりと頷く蛍を確認したあと、よしと家に戻っていった碧。玄関まで碧を見送った謙之介は居間に戻り蛍に声をかける。
「優しい弟持って幸せもんだな。蛍ちゃんは」
「
……
!
…
うん!」
「でも心配かけてたんだぞ。お母さんも困っていたし、明日はちゃんと謝らないとな」
「
…
うん
…
ごめんなさい
……
」
「それが言えるなら大丈夫だ。さあ、今日は遅いから寝よう。俺は風呂入ってくるからその間に着替えていなよ」
わかったと答える蛍を残し、風呂に向かう謙之介。頭を掻きながら大丈夫かなと出てきた居間の方をまた振り返る。
風呂から出て髪を乾かす頃には、蛍は着替え終わっているようで布団の中で丸まっていた。
自分の寝る準備の為に布団を敷いていたら、もぞもぞと動く気配がする。顔をあげ蛍に謝る謙之介。
「すまん、起こしたか? そのまま寝てて良いぞ」
「
…
大丈夫
……
」
ぽけーと寝ぼけ眼で謙之介を捉えるとのそのそと四つん這いででてくる蛍。どうしたんだと思いながら見ていると、謙之介に覆い被さるような格好で上に跨り謙之介は布団の上で押し倒される。
「何か、あったのか
……
? 蛍ちゃん?」
「
……
謙
……
謙、ちゃん
……
」
「ん
……
? あ、凄い、懐かしい呼び名が
……
くっ、どうしたんだ?」
「謙ちゃん、良い子
……
」
頭をよしよしと撫でる蛍に思わず苦笑する謙之介。
「ああ、ありがとうな。甘やかしたいのか? まああれだ、蛍ちゃんも良い子だよ。今日は珍しいくらいだったもんな」
「
……
うん
…
謙ちゃん、優しい
…
」
微笑む蛍の頬に謙之介が手を添えると、嬉しそうに擦り寄せる蛍。
「わ
…
私も
………
」
言い淀む蛍に謙之介が優しく声をかける。
「どうしたんだ?」
「謙ちゃん
……
恋人だから、頑張る
……
」
「うん、今も蛍ちゃんは頑張ってると思うよ。ありがとう。じゃあ俺も頑張らなきゃな」
「
…
謙ちゃんは
…
すごいよ
……
もう、すごいから大丈夫
……
」
ははっと笑いがこぼれる謙之介に蛍が目をぱちぱちする。
「今日は本当にどうしたんだ。凄い、褒めてくれるな。でも彼女が頑張ってるなら格好いいところ見せられるように頑張らせてくれ」
目をじっと見つめる謙之介に蛍は目が離せなくなっていた。
するとふふとほころぶように笑う蛍が全身を謙之介に任せるような姿勢でぼすんと乗っかり直す。おっとと謙之介が空いている手で受け止めると、もう片方の手には蛍がそのまま離れないぞと言わんばかりにすりすりと頬を寄せ続ける。
「えへへ
……
謙ちゃん、格好いいのに
…
ありがとう
………
」
そのまま謙之介の頭をわちゃわちゃと撫で回す。
「お、おわ
……
! あはは、もうなんだ、なんだ。今日は本当に積極的というか不思議な感じだな」
「謙ちゃん
……
良い子
……
可愛い
…
格好いい
……
」
「うん、ありがとうな」
「
……
んで、好き
……
大好きだから
……
」
蛍は揺れる瞳で謙之介をじっと見つめると、彼の両頬に手を添える。
「大好き
……
謙ちゃんだけ
……
全部、あげる
……
」
「
……
ほ、蛍
…
ちゃん
…
っ!」
「
…
全部初めてなの
…
この気持ちも、一緒にすることも
……
でも年下だから
…
頼りないかもだけど好きなのは本当なの
………
」
顔が熱いと思いながら、それでも伝えたいと蛍はぐにゃりと歪む視界で謙之介を見つめ続ける。
「謙ちゃん
……
全部、あげられる
…
大好き
………
一緒にいてくれてありがとう
……
」
彼の鼻にそっと口付けを落とす。えへへと笑う目には涙が頬をつたいぽたぽたと零れている。
「
……
っ! 本当に
……
!」
ガバッと謙之介が震えている蛍を抱え込む。腕の中にいる蛍は驚き固まるが安堵が胸に広がり思わずぐすんと少し泣いている。震える蛍を腕に抱え、色々反則だぞと言いながら、はぁ〜〜と大きな溜息をつく謙之介。
「
……
たくっ
…
盛大な告白を受ける身にもなってくれ
……
大切なお嬢さん預かってるのに
………
我慢できなくなっちまう
…
」
「
……
?
…
全部あげるよ
…
?」
きょとんとする蛍が腕の中から見上げるように謙之介を見ると、耳まで赤く染った謙之介がいた。両腕で蛍を抱えているため顔を隠すことが出来ないのだ。
「
…
謙ちゃん
……
可愛い
……
」
「んな!
……
どうなってそうなるんだ
…
! まあ、あれだ
……
蛍ちゃんの前では俺はこうなっちまうんだ
…
年上なのにな
…
」
スーハーと一度深く呼吸をすると、蛍を見つめながら続ける。
「蛍ちゃんが好きだよ。きっと蛍ちゃんが思うよりずっと好きで、もっと独占したいと思ってる。こうやって一緒にいるのも嬉しいと本当は思ってるずるいおじさんだよ」
はは、と乾いた笑いをする謙之介。その謙之介が寂しそうに見えた蛍は何だが胸が苦しくなった。
「
…
謙ちゃん
…
ずるくない
……
良い子
……
」
「あはは、まだ謙ちゃんだったか
……
でも良い子はこんなことしないんじゃないかな」
「ううん、謙ちゃん優しい
……
だからお世話してくれる
…
碧にもきっと同じことする
………
うん、それはそれで嫉妬する
……
」
くっと笑いがこぼれる。それに構わず蛍は嫌だ、碧でもずるいとこぼしている。
「くくっ
……
ほ、蛍ちゃん
……
弟にも、嫉妬するのか?」
「うん、謙ちゃんは私の
…
だから
…
」
「
……
そうだよな、謙ちゃんは蛍ちゃんのだよ。蛍ちゃんのだけになって良いか?」
「
…
本当
…
!
…
良いの?嬉しい
……
!謙ちゃんは私のなの
……
!」
目をキラキラとする蛍が腕の中で嬉しそうに話していた。
「
……
俺も欲しいな
……
」
ボソッと零れた謙之介の言葉に蛍が聞き返す。
「
…
欲しいの
…
?」
「あ、いや
…
蛍ちゃんは謙ちゃん持ってるだろ? じゃあ俺も持ちたいなと思って
……
」
何酔っ払いに話してるんだと思わず遠い目をする謙之介。じっと考えた蛍が返事をする。
「?
……
謙ちゃん、持ってるよ?
……
他に欲しいの?
…
」
「え!
……
えっと、何を持ってるんだ?」
「謙ちゃんは
……
私?
…
持ってるよ
…
?
……
全部あげたもん
……
他に欲しいの
…
?」
目を見開く謙之介。あれがそうだったのか
……
と驚きを隠せず開いた口が塞がらない。
「他に欲しいの
……
?」
寂しそうに蛍が謙之介を見つめる。そういう意味かと思わず、あっはっはっと腹から声を出す謙之介。
「け、謙ちゃん
……
?」
「あ、ひぃ、いや
…
すまん。はぁ。つまり謙ちゃんは蛍ちゃんを持ってるってことだな」
「うん!
……
ずっと前から、持ってるよ
……
!」
「へ?今日もらったんじゃなくてか?」
「うん
……
!
…
大好き
……
!」
「
……
そんなに持っていたのか
…
じゃあ他のは必要ないな。俺も、謙ちゃんも蛍ちゃんだけで良いよ。いや、蛍ちゃんが良いな」
「
……
! 一緒だね!
……
嬉しい
……
!!」
満面の笑みで一緒だと話す蛍に思わず、笑いがこぼれる。可愛い蛍ちゃんも見れたし、体冷える前に布団に入らせるかと思っている謙之介をじっと見つめている蛍がいた。動かずどこかを見つめている様子だ。
「どうしたんだ?」
「
……
ここ、あとがある
……
」
「あ、肩のか
……
前に噛まれたやつだな。もう痛くないから大丈夫だぞ」
「本当?
……
うーん
……
でも
……
」
「うん?他にも気になるのか?」
「
……
なんか、ずるい
……
」
「へ??
……
何が
……
?」
「私も跡
……
つける
……
私の謙ちゃんに、私のだって
……
」
何故そうなったんだと驚いている謙之介をよそに、蛍がガブッと噛みつく。
「おわ!? ほ、蛍ちゃん
……
?」
「あほ、ふかない
……
」
もごもごと話しているがどうやら、跡がつかないことに蛍はしょんぼりしているらしい。
「ははっ、まあ、歯型はなかなかつかないぞ。血が出るまで噛まないといけないからな」
「ひらいのいや
……
」
「なら
……
キスならどうだ?思いっきり吸うやつだがアレなら跡はつくと思うが」
「やってみる
……
!」
左肩にちゅーと思いっきり蛍が吸い付く。最初はくすぐったかったが、なんとか跡は付いたようだ。よしと、満足そうにしている蛍が跡のある方の肩を撫でていた。
「できた
……
」
「くっ、良かったな。蛍ちゃん」
「
……
次、謙ちゃん
……
私にも付けて
……
?」
「お、俺の?」
「うん、謙ちゃんのが欲しい
……
」
そういうと首元のボタンを外し、両肩を出す格好になる蛍。思わずごくりと喉がなる謙之介に好きなところで良いからと蛍が募る。
「
……
本当に良いんだな?」
「うん
……
」
細い首筋にそっと手を添えると一瞬ビクッとなる蛍。触れられる度に少し跳ねる蛍に謙之介が声をかける。
「大丈夫か?無理しなくて良いんだぞ?」
「だ、大丈夫
……
怖い訳じゃなくて
……
なんかゾワッて感じるだけだから
……
」
頬を染め恥じらう蛍に、我慢だ
……
と内心自分に声をかけながら耐える謙之介がいた。
「わかった
……
少しだけ我慢してくれ、すぐ終わるから」
「うん
……
!」
ぎゅっと目をつぶる蛍にそっと口付けを落とす。ちゅうっと力強く吸うと鎖骨少し上の方に綺麗に赤い花のような跡がつく。
「すごい!
……
できた!
……
謙ちゃんの
……
!」
「そうだな。これで跡ついたな」
「
……
ありがとう
……
!
…
大好き
…
!!」
ガバッと抱きつく蛍に、おわっ!とまた布団に押し倒される謙之介。
「元気だなぁ。ほら、満足したか?」
「
……
うん
……
もう、大丈夫
……
謙ちゃん
……
」
「なら良かった
……
布団に入ろう、だいぶ冷えただろ?」
いくら待てど蛍からの返事が返ってこない。上から顔を覗くとすやすやと眠っている蛍が謙之介の胸の上にいた。気持ちよさそうに謙ちゃん
…
と寝言を言いながら。
「やっと寝たか
……
はぁ、くっそ大変だった
……
智則とはまた違うな。話せるだけマシというか、それだから大変というか
……
」
蛍を起こさないようにそっと布団におろす。よっと体を起こすと頭をガシガシとかく謙之介。
「
……
まあ、甘えてくれたみたいだから彼氏冥利に尽きますか。
……
ん、はぁ〜〜全部あげるは卑怯だよなぁ
…
きっとここまで酔ったら記憶ないだろうけど
…
」
そう言うと蛍の頬を撫でて優しい目を向ける謙之介は言葉を続ける。
「蛍ちゃん
……
俺はずるいからずっと傍にいるからな。謙ちゃんの蛍ちゃんだからさ。誰にもあげないからな」
さてと言いながら、蛍の布団から掛け布団を持ってくるとふわっと寝ている彼女にかける。
「
……
謙ちゃん
……
大好き
………
」
「ああ、俺も大好きだよ。蛍ちゃん」
手を握りながら良い夢が見れそうだと思う謙之介だった。
追記
朝起きたら凄いことになってた
……
いや、なってたというか自分がしたというか。もうね、記憶全部あるの
……
どうしたら良い?普段ならあんなこと言わないのに
……
泣きたい。
謙ちゃん呼びは良いよ、たまにしてたし。私の謙ちゃんって何
……
???嘘でしょ?小学生ですか?もう、もう
……
! 酒が強いのがこんなにも辛いなんて
……
頭痛は少しだけだし体調は平気なのに心が辛い
……
。
昨夜、いつものように酒勧められて、平気だからと飲んでたら謙之介さんはよそ者だから、若い子が好きなだけだろって言ってる人たちになんか怒った気がする
……
んで、飲み比べして、三人に勝ったは良いが今までで飲んだことない量を飲んでしまって扉開けた瞬間、力尽きたのか
…………
お酒、もっと大事に飲もう。もう謙之介さんや家族に迷惑かけないようにします
……
だから、その、記憶消してください
…………
うっ
……
。
以上、蛍の心情暴露でした。
ちなみに謙之介の家で起きたあと、雨宮家に戻った蛍とそして父はこってり碧と母に怒られます。
父お前、家では飲まないのに何故集まりだとそうなるのだって中の人もつっこんでたよ。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内