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11155.
2021-03-27 21:51:34
2479文字
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恋って知ってる?
恋バナ作成後の勢いで、否定していた恋心に気づく結さん短編を書きました。介結尊い( ˇωˇ )
呟き元はこちら~
https://twitter.com/11155moon/status/1370747696210796555?s=21
恋って知ってる?
いつものメンバーでわいわい集まるのは楽しいなと髪をとかしながら笑う結さん。ふとこの前の集まりを思い出していた。近所の蛍とすずめちゃん、実、結さんの四人で女子会をこの前してきたのだ。いつも近況報告から始まり他愛ない話をしているもの。ただ最近はその女子会で特に恋バナに力が入っている、ような気がする。
「あれかな、蛍ちゃんに話した時からかな
……
まあ他の子の話も聞けて良いんだけど、ね?」
蛍に指摘されてから、丸介くんのことを何だかんだ気になってるのは自覚した結さん。さらに実とすずめちゃんにも質問責めにあい、丸介くんのことを話すうちに意識して見てるんだなと自分でも気づいていなかった面に目を向けるようになった。
「それでも親心じゃ、ないのかなぁ」
疑問が残る中、髪の手入れも終わり部屋に戻ろうと立ち上がり歩き始める。戻る途中で今日は飼い猫のクロが後ろから付いてきていたので、
「一緒に寝る?」
と声をかけ抱っこしながら部屋に入る。
「可愛いねぇ。美人さんだしクロはモテるんだろうな」
喉元を撫でてやると喉を鳴らしながら、にゃーと嬉しそうにクロが返事をする。もっと気持ち良いところがないかと探りながらふわ艶の毛並みのクロを撫でていく結さんは思わず続ける。
「
……
はぁ、クロだって丸介くんのこと見ちゃうよね?優しいし、毎日忙しい中合間見つけて通ってくれるし。クロのこと可愛いって言ってくれてるしね」
ゴロゴロ喉を鳴らしているクロは体を結さんに預けるようにして倒れる。可愛い姿に癒されながら、結さんはベッドを整えつつ寝る準備をする。
「う〜ん、まあ確かにあれかな。第一印象がカラーコーン被ってる人だから中の人は不審者か厳ついのかなぁって思ってた節があるけど、実際は全然違ってたなぁ。猫が好きでショートケーキに喜ぶ年下の男の子だったんだよね」
その予想外の事実に驚き興味を持ったのが、本当に最初のきっかけだったかもしれないとふと思う結さん。ただただ嬉しそうに報告してくれる丸介くんが素直で頑張り屋なんだと会えば会うほど実感する。
「こんなに良い子が何でカラーコーンまで被っているのかと不思議でしかないもん」
もちろん初めてあった旅行先でカラーコーンが外れた状態を意図せず見てしまったことはある。驚き過ぎて正直あまり覚えてないぐらいなんだけど、顔の半分を包帯で覆っていた。
それだけ何か隠さないといけない何かがあるんだろうと漠然とは分かるけど、結局は予想でしかない。
ただ包帯の理由については簡単に踏み込んで良い話ではないのは結さんでも分かる。
「私はただの店員で、丸介くんはたまたま気に入ってくれたケーキを食べに来てくれるお得意様。勉強の手伝いを少ししているだけのご近所さんなだけなんだから聞ける話じゃないない」
思わず頭を振る結さん。手が止まったぞと言うようにクロが一声鳴く。あ、ごめんごめんと言いながらまたクロを撫でてやると満足したようだ。脇に収まるように体勢を直した。
クロの寝る体勢を見届けた結さんは、そんな気になっているってだけで今の関係が壊れるような質問なんて、する必要は無いじゃないか、と自問自答する。
猫が好きで、たまたま良く来てくれるだけで有難いじゃないかと。きっともっと色んな人に会って、友人ができたり、恋人ができるかもと期待を持ち色んなことに触れていく楽しい時期じゃないか。
「
……
自分はその一人にしか過ぎないんだがら」
ふと言葉に出した途端になんだが胸が苦しい様な、気がする。思わず胸に手をおいてしまう結さん。
「
……
え、だってそうでしょ、う?
丸介くんが通わなくなったら、今の関係は終わってしまう
……
?」
とても脆いものだと、その事に気づく。今更ながら。結さんはとてもとても悲しくなった。
じゃあ、通わなくなったら。またいつものお客さんに料理を振る舞う日常に戻るだけ。変わらない、丸介くんと出会う前に戻るだけで変わらないと、言い聞かせるように頭の中を巡る。
「本当に?その悲しいって気持ちはあるのに???
相手が同じように思ってくれるなら言ってくれるって待ってるだけで良いの???」
まるで問いかけるような言葉が止まらない。
何を思っているんだと待ってるとは何かを考える前に思わず言葉が出た。
「そもそも相手にされてすらないかもしれないのに」
息が詰まる。
こんなにこんなに何かが出てきそうな、でも今まで感じたことがない感覚に驚く結さん。
「怖いの?悲しいの?何も知らない、見たくない
……
……
こ、こんな、こんな自分の気持ちなんて知らない」
目が熱くなる、視界が端から歪んでいる。思わず目を閉じると声が出た。
「
……
会いたい」
ただ丸介くんの近くに。嬉しそうな丸介くんを見ていたい。丸介くんは幸せになって欲しい。その気持ちにやっと形ができたような気がした。自分が思っている以上に丸介くんの存在が大きかったんだなと。
「もうこんな大きな気持ちは隠れないや
……
」
覚悟を決める。こんな重い人なんてって引かれる可能性の方が高いが、あとは無いんだから当たって砕けたって良いじゃないか。どっちみち丸介くんに大事な人が現れたらそれこそ見れなくて近くに居られない気がする。
「
……
幸せになって欲しいのに」
目からハラハラと涙が落ちる。高ぶった感情かまたは答えが見つかった時の安堵からなのかよくわからない。
「
……
にゃー」
声の方、クロに目をやるとじっと顔を覗かれていることに気づく。結さんの顔に頭をスリスリとしている。
「ちょっ、ふふ。
…
くすぐったいなぁ」
はいはい、どうしたのと撫でてやるとまた顔を覗き込んできた。満足したのか一声鳴き、今度こそ寝るぞという体勢に戻っていったのだ。思わず目をパチパチする結さん。
「
……
クロ?
…
寝ちゃったかな。ありがとうね」
クロの頭を撫でる。クロを抱え込み、優しい温かさに安堵しながら眠りの中に落ちていく。良い夢がみれますようにと。
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