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西尾六朗
2025-03-14 19:11:44
881文字
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Beyond The 10 Stars
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LIGHT YOUR FIRE
お互いたまらなくなるんですよっていうワンシーン
「わたしばっかどきどきしてる」
上目遣いでマスターがぼやくと、巌窟王は動きを止めた。
今まさに夜を共にしようと身を寄せ合った瞬間のことだ、間が悪いと自分でも思う。だけど言わずには居られなかった。
「キミが抱き寄せてくれるだけでくらくらする。いつもこうだ。なのにそっちは平然としてさ」
「おまえの敬慕の念がそうさせる。私としては悪くない気分だが、不快か」
「不快っていうか、ずるい。そっちもしなよ。体温とか、匂いとか
…
そういうので、うーってなってよ
……
」
我侭を言っている。自覚はある。だけれどどうにも悔しくてならない。
巌窟王は百戦錬磨のサーヴァントでもと伯爵。女の扱いだって理解している。肌に触れただけでときめきを覚えるなどありえない。
だから、わたしばかり。
難癖をつけたくなってしまうのも仕方がないことだ。マスターは唇を尖らせる。耳の端を吐息が掠るだけで、こちらはもうたまらないのに!
と、訴えると、巌窟王は喉の奥でクッと笑った。
「そう愚図るな。十分に昂っている」
「うそだ。全然顔に出てない。あやすの止めて」
「あやしてなどいるものか。本音だ」
俯いたマスターの旋毛にキスが落ちてくる。それから声もだ。そんな声で言われても、納得など出来ようもない。
「
……
口で吐いたとて伝わらぬか。で、あれば」
言って、ぐっと捕まれる手首。
導かれる。まず彼の頬。滑らかさと皹の感触が通り過ぎる。巻き毛が手の甲を撫でて、それから首。いつも装甲で覆われているが、今は襟を崩して白い肌を見せている。
触れていく箇所のどこもが熱く、マスターは驚いた。こんなに体温を上げているなんて思わなかった。
「え、あ、待っ
……
」
うろたえるマスターを蟲し、手は胸へ、臍へ。更に下へ。
そうして、ぐっと、押し付けられる
――
「此処、で、察してくれ」
そのあられもない箇所は、一際熱く滾っていた。
ひえ、と裏返った声を上げるマスターの耳朶を、薄い唇が甘噛みする。巌窟王は続けて囁く。
「熱でもって知るがいい。私がおまえに触れ、どのようになってしまうかを」
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