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溶けかけ。
2025-03-08 21:15:51
978文字
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ほぼ日刊
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人それぞれの育て方
卵生ヌヴィレットを拾ったフリーナのお話。
コメディ、おふざけ、100%で書きました。
いつかえちちの過程も書けるといいな、と思います。(小並感)
卵を拾った。食べようと思ったら有精卵だった。
「う
……
ゔああああ
……
!」
「う、うわああ!? ご、ごめんよ!?」
卵から孵ったのは鳥でもなければ蛙でもなく人の姿をした龍だった。
「ふりーなどの」
「はいはい。どうしたんだい?」
「わたしのつがいになってほしい」
卵から孵った龍──ヌヴィレットは時々こうして、求婚をしてくる。きっと、大人の真似事がしたい年頃なのだろう。
ヌヴィレットの瞳と同じ色の花が差し出される。僕はそれを受け取ると彼の頭を撫でた。
「いいよ。キミがもっと大きくなったらね」
パッとヌヴィレットの顔が輝いた。頻りに頷く姿は素直で可愛らしい。所詮、子どもの戯言だ。きっと、いつか彼も大人になって素敵な女性を見つけて去っていくのだろう。
「フリーナ殿、式場は何処にしようか?」
「待って待ってヌヴィレット!? それは子どもの頃の話で
……
!」
「
……
? 私が権能で育てた花を受け取ったのは君だろう? あの日から君は私の番だが?」
見たまえ、と言われ、彼の指先が左手の薬指を指し示す。
そこにあったのは──
「な、なんだこれ!?」
あの日、数日で枯れてしまったはずの花が僕の指に絡まるようにして咲き誇っていた。
「こ、これは
……
」
「無論、私の番であるという証だが?」
ヌヴィレットが僕の花に口付ければ、彼の水の力を受けた花たちが一斉に花開く。爪の先ほどもない花弁でありながら噎せ返るほどの芳香を放った。
「次は何年後になることだろう?」
ヌヴィレットの言葉に首を傾げる。僕と彼の腕の中にはそれぞれ、生まれたばかりの子供たちが健やかな寝息を立てていた。
「何が?」
「この子たちの弟妹だ。二人きりでは寂しいのではないかと思ってね。君の体調も考慮するのなら、やはり年子は避けた方がいいだろう
……
」
このとき、口に含んでいた水分を噴き出さなかった僕を褒めて欲しい。どうにかこうにか悪戦苦闘しながら水を呑み込む。腕の中の子が「ふぇ
……
」と泣きそうな声を出した。
「さ、流石に気が早すぎるよ!?」
「だが、人の一生は短く儚いもの
……
ならば、遅すぎるということはないだろう」
これが龍と人の違いとでも言うのだろうか、と僕は頭を抱えた。悩みに悩んだ末、僕が口にしたのは、
「ヌヴィレット。少し人を学んできてくれないか?」
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