三毛田
2025-03-08 20:53:32
1075文字
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25 05. 約束の拘束力

25日目
君との昔からの約束

『丹恒、約束だ』
『約束……
 不思議そうに首を傾げて、差し出した小指に小指を絡める。
 それがいつの約束なのか。
 前世、別の世界、そして今世。
 全ての世界の丹恒と約束をいっぱいしたので、わからない。
 今は、宇宙を飛び回り、開拓をする必要のない世界。
 そして、住んでいるのは比較的平和な国。星ではなく、国と表現することに戸惑うのは、そんな世界を旅した記憶が蘇ってから。
「まあ、居場所はわかってるし。後は外堀を埋めていけばいいか」
「おはよう。今日はもう出かけるの?」
「おはよう、カフカ。それと、刃も」
「ああ。ちゃんと食べてから出かけろ」
「はーい」
 養母のカフカに、彼女の運転手兼ボディーガードの刃。
 あの頃のこともあり、それとなく丹恒を知っているか探ったら
……あの一族には関わらないほうがいい』
 とだけ。
 まあ今の丹恒は、彼の実家から飛び出して姫子たちに保護されているから安心出来る。それを伝えたら、少しホッとしていたから刃なりに気にしていたのだろう。
「デート?」
「そう。夜は、姫子の所にお邪魔するかも」
「夕飯は要らないってことね」
 二人で刃へ視線を向けると、彼は了承したと頷き。
「ねえ、穹」
「ん?」
「君が〝彼〟と交わした約束は、記憶と姿を引き継いでまで叶えたいもの?」
「どうなんだろ」
 そう問われると、わからない。答えは見つからない。でも。
「何処にいても、丹恒を探す。だから、逃げないで欲しいって約束も交わしてるから」
 あっちは忘れてそうだけどね。
 カフカは微笑んでいるけれど、刃は少し引いている。
 俺にとって、丹恒は始まりである。まっさらな状態で出会って、様々なことを体験して。
「あ。ごめん、携帯いじらせて」
「あら。連絡?」
「うん。用意してから向かいます。っと。数日丹恒のところに泊まるから」
「だそうよ」
「わかった」
「ご馳走様でした。俺、準備があるから行くね」
「気をつけて出かけてね」
「うん」
 残りをかき込むように食べ、食器を片付け自室へ戻り。
 制服、教科書、着替え、それからゲームとか必要なものをボストンバッグと通学鞄に入れて家を出る。
「おはよう、丹恒」
「ああ、おはよう」
 出迎えてくれた丹恒は、微笑んで。
「約束覚えてるか?」
「一回は、夜更かしして一緒にゲーム。だろ?」
「うん!」
 ちょっと呆れてるけれど、そわそわしている様子で。
「穹と夜更かしするのが、少しだけ楽しみだ」
「俺も! じゃあ、お邪魔します」
「ああ」
「皆は?」
「出かけている」