三毛田
2025-03-07 21:53:25
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24 04. 期待と不安

24日目
期待も不安もどちらもある

24 04. 期待と不安
『丹恒、好きです!』
 この告白に、どんな言葉が返ってくるのだろう。
 俺と同じであれという期待。しかし、拒否や拒絶もありうるだろうという不安。
 その二つで頭の中がごちゃ混ぜになり、それと同時に恐怖も感じて丹恒の顔を見ることができず。
 ただひたすらに、彼の言葉と反応を待つだけ。
『それは、どういうものからくる感情なんだ?』
 好奇心と同時に戸惑いを含んだその問いかけに、俺はもちろんのこと、なのも転びそうになり。
 もういっそ、転んだほうが溢れ出そうになる涙への言い訳がすらすら出るだろう。
『好きって気持ちは、そう簡単に説明できるものじゃないんだよ』
『な、なるほど……
 若干食い気味に答えれば、おとなしく引き下がってくれた。
『俺も同じものを返せば、いいのだろうか』
 ボソッと、悩んでいるのか答えを探すかのように口からこぼれ落ちた言葉。
『無理にじゃなくていい。丹恒が、同じ熱量を返したいと思えるようになったらでいいから』
『だが』
『俺と一緒にいれば、きっと分かるようになる。絶対』
『やけに強気じゃん。まあでも。これで姫子の夕飯のデザートはウチのものだね』
『またくだらない賭けを……しかも、姫子さんも一緒になって……
 なのの言葉に、丹恒は呆れた視線を向け。
 ああ。そんなところさえ愛しく思える。
「丹恒、大好き」
 告げると同時に抱き着き、頬ずりし。
 丹恒は、慣れた様子でなおざりに俺の頭を撫で。
「そうか」
「なんでそんなに俺の扱い雑なのさ」
「そうだろうか。今までと変わらないだろう?」
 振り返り、不敵に笑う。
 ズルいでしょ。
「今すぐにでも、丹恒から好きって言葉を引き出したい……
「俺が同じ熱量を返せるようになったらでいい。と言ったのは、お前だぞ」
「そうだけどさぁ。丹恒への好きがあふれ出しそうになって、頭がおかしくなりそう。今だって、丹恒にちょっかい出しそうになるのを我慢してるんだから」
 肩にぐりぐり額を押し付け。
(今同じ気持ちであることを告げたら、狂喜乱舞で大変なことになりそうだ……
 さっきは雑だった手つきは、優しさがあるものに変わり。
「もう……丹恒、いつもズルい」
「そうだろうか」
「今の撫で方だって、そうだ。丹恒は、俺を甘やかすのも悦ばせるのも上手い」
「褒められているのか?」
「うん。褒めてる」
 そう告げても、信じていないのか複雑そうな表情になり。
「好き。大好き」
「ありがとう」
 こうして、俺からの好意にお礼を告げ返してくれるのが嬉しい。