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ミリメートル
2025-03-06 22:47:49
752文字
Public
スケ荼
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スケ荼SS🕯️
本編後の二次創作です。
死神
を聴きながら書きました。
蒼炎を操る青年は吐息まで熱い。荼毘の唇からこぼれる、炎みたいな呼気ごと、覆ってやるのが好きだった。
荼毘は情を交わしているとき、声を抑えがちだったけれども、「恥じらっている」みたいな甘酸っぱいニュアンスは一切感じられなかった。
あれなんなんだよと尋ねたこともある。「一匹では生きていけない子犬のような声が情けなくて自尊心が傷つくから」みたいなことをぽつぽつと告げられ、こんなときまで高潔な男だ、と、感心した。
あんなに満身創痍でありながら、強者の余裕があるところに、ずっと惹かれている。
文字通り、命を繋ぎ止められている
……
といった風貌の彼を眺めて、らしくないことを考え込んでしまった。生命維持のために伸びている、数多くの管を見て、スパゲッティコードなんてことばを思い出したりもした。
管まみれで、人相も何も分かったものではないが、どこか毒気が抜けた顔をしている気がする。
心境に変化があったのか。復讐が成功して憑き物が落ちたのか。はたまた、復讐が失敗して虚脱状態になっているのか。
自分とは生き方がまるで違う彼の、感情の機微というやつが、私にはいつまで経っても微塵も分からない。会話が難しいほど衰弱しているらしい。
私はそのことについて、「惜しいな」とだけ思った。
そんな思い出も、もう数年前のことだ。
いつも通り、退屈な刑務作業をしている最中に、彼が息を引き取ったという噂を耳にした。
私は、不謹慎ながら、安心したときと似た気持ちになる。こんなに窮屈な現世より、彼の信じる地獄の方がよほど素敵な居場所だろう。
そして腑に落ちた。私は、あいつのことを心配していたんだな。
ほっと吐いた安堵のため息で、しばらくの間、私の胸を炙っていた蒼い炎が、やっと消えた気がした。
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